『ゴールド・ディガース36年(1935)』とは
1935年のワーナー・ブラザーズによるミュージカル映画。
作曲はハリー・ウォレン、作詞はアル・デュビン。
「Lullaby of Broadway」はアカデミー賞歌曲賞を受賞した
監督はバズビー・バークレー。彼にとって初めての映画監督作品となった。
あらすじ
ホテルでアルバイトをしている医学生のディックは、夏の間、ホテルに宿泊しているアン嬢の護衛を申しつけられる。
アーリンと婚約していたディックは、アンに恋してしまうものの、アーリンはアンの兄ハンボルトと親しくなる。
本意ではないものの親の言いつけで大富豪のモズレーと婚約していたアンも、ディックに恋する。
毎年アンの母が主催するチャリティー・ショーを、破産寸前の演出家ニコライが担当することになり、準備は進められていたが、チャリティーで得たお金を保管していたモズレーは騙されて秘書に奪われてしまう。
キャスト
ディック ディック・パウエル
アン グロリア・スチュアート
ニコライ アドルフ・マンジュー
アーリン ドロシー・デア
マチルダ アリス・ブラディ
T・モズレー・ソープ3世 ヒュー・ハーバート
ベティ グレンダ・ファレル
ハンボルト フランク・マクヒュー
感想
バズビー・バークレーが初めて全編通して監督を務め、「Lullaby of Broadway」が初めて発表されたという点で重要な作品。
長い列をなすピアノ、「Lullaby of Broadway」で暗闇に浮かぶ女性の顔からの空想シーン、大団円での大勢のダンサーによるタップのシークエンスは壮観です。
バークレー作品にはお馴染みのディック・パウエルは本作でも美声を披露しています。
▼trailer
ゴールド・ディガーズ・シリーズで初めてのオリジナル・ストーリーですが、例に倣ったようなボーイ・ミーツ・ガールで、話の内容に新鮮さはありません。
バークレーにとって、「Lullaby of Broadway」のシークエンスは自身の手がけた全てのミュージカルシーンの中で、1番のお気に入りだったそうです。
▼コンピレーション映画『ザッツ・ダンシング!(1985)』で紹介された、本作の「Lullaby of Broadway」からの抜粋
「Lullaby of Boradway」はスタンダートナンバー化され、様々な映画に使われたり、各所でカヴァーされています。