ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

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『The Sign in Sidney Brustein’s Window』2023.3.17.19:30 @Harvey Theatre at Brooklyn Academy of Music

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『The Sign in Sidney Brustein's Window』とは

1964年にブロードウェイで初演された、Lorraine Hansberryによるプレイ。

Hansberryは『A Raisin in the Sun』(邦題:『陽なたの干しぶどう』)で黒人女性として初めてブロードウェイで作品を上演した人物となったが、本作は彼女にとってブロードウェイ2作目。

初演時、リタ・モレノがアイリスを演じた。

今回観たオフブロードウェイ公演は2023年2月から3月まで上演されたが、2023年4月25日からブロードウェイにあるJames Earl Jones Theatreで上演されることが決まった。

演出はAnne Kaufman。

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あらすじ

新鋭の作家であるシドニーとその妻であり女優のアイリスは、ニューヨーク、グリニッジヴィレッジで暮らしていた。

決して裕福でない生活の中、彼らは激情型で反発し合いながらも互いに強く惹かれあっていた。

シドニーの友人であるアルトンは、アフリカ系アメリカ人の活動家で、アイリスの妹グロリアに恋していた。

アルトンは政治家であるウォリー・オハラを支持するようシドニーに勧める。

シドニーはウォリーを支持することを決めるが、後に彼の汚職を知る。

アルトンは、グロリアのことをモデルだと信じていたが、実は彼女が娼婦であると知ると、憤慨し彼女のもとを去る。

グロリアはアルトンが去った悲しみと恥ずかしさのあまり、自らの命を絶つ。

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キャスト

Sidney Brustein    Oscar Isaac

Iris Parodus Brustein    Rachel Brosnahan

Gloria Parodus    Gus Birney

Alton Scales    Julian De Niro

David Ragin    Glenn Fitzgerald

Wally O'Hara    Andy Grotelueschen

Mavis Parodus Bryson    Miriam Silverman

Max    Raphael Nash Thompson

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感想

2022年秋頃パブリックシアターで『A Rasin in the Sun』が上演され、BLMの流れもあり、改めてその作品が注目を集めているロレイン・ハンズベリー。

今回は彼女による、あまり知られていないプレイの再演を観てきました。

2週間ほど前にネットで確認した時には、既に手頃なチケットは残っておらず、最終的にオーケストラ最前列をフルプライスで確保しました。(370ドル+α)

ホワイエにはロレイン・ハンズベリーに関する展示がありました。たくさんいる人を避けながら撮影したので画角がよくないですが、何枚か記録として載せておきます。

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▼観劇後の感想

オーケストラ席最前列でしたが、舞台は最前列の座席から少なくとも3m以上離れた、2m程度の高台の上にあり、かなり離れた場所から観ている印象がありました。

主人公の夫婦の家のセット。所狭しと生活感あふれる雑な配置。

オスカー・アイザックとレイチェル・ブロズナハンは互いに反発しながらも強く惹かれ合うボヘミアンな生活を送る夫婦を演じていました。

正直、観ていて、2人は一緒にいて疲れないのかな、と思ってしまうほど感情的にアップダウンが激しく、素晴らしい演技でした。

ミュージカルではないのですが、アイリスは女優という役柄で、『South Pacific』や『My Fair Lady』といったミュージカルの一場面を夫に向けて演じて見せる場面がありました。

脇を固める役者陣も実力派で特にアイリスの妹グロリアを演じたGus Birneyの演技は忘れられません。

脚本を購入したので後で読みます。

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観劇後、このプロダクションはブロードウェイにトランスファーすることが決まりました。

2023年4月27日からプレヴューが始まり、2022/2023シーズンの最後に始まる作品となりました。

thesignonbroadway.com