『Dog Man The Musical』とは
2019年にオフブロードウェイで初演されたミュージカル。
作曲はBrad Alexander、作詞と脚本はKevin Del Aguila。
今回観劇したのは2023年3月から4月にかけてオフブロードウェイで再演していたもの。
Dav Pilkey作のグラフィックノベルシリーズで有名な既存のキャラクター「Dog Man」をモチーフに、小学5年生がオリジナルミュージカルを作ろうという劇中劇の構成をとっている。
演出はJen Wineman。
あらすじ
小学5年生のハロルドとジョージは、ドッグマンをモチーフにしたミュージカルを作ろうと考える。
そのミュージカルでは、悪者の猫ピーティーが横暴を働く世界で、賢い犬の頭と警察官の身体をつなぎ合わせたドッグマンが活躍して、ピーティーを刑務所に収容することに成功する。
しかし、ピーティーは脱獄することに成功し、自身のクローンを作るが、クローンであるリル・ピーティーはピーティーとは違い良い猫だった。
リル・ピーティーに嫌気がさしたピーティーは、クローンを捨てることに決める。
捨てられたリル・ピーティーはドッグマンに拾われ、彼の養子になる。
ピーティーは清々した気持ちになるが、次第に自覚していなかったリル・ピーティーへの愛に気づき、リル・ピーティーを取り返すことを決意する。
キャスト
George DeShawn Bowens
Harold Dan Rosales
Petey Jamie LaVerdiere
Dog Man Brian Owen
Flippy Crystal Sha'nae
Li'l Petey Markia Nicole Smith
感想
午前枠があるファミリー向けの作品ですが、音楽も構成も良くて楽しく観られました。
チケットは当日ボックスオフィスで購入しました。ネット購入より手数料がかからない分お得。
▼trailer
▼観劇後の感想
7本目『Dog Man The Musical』頭部はイヌ、首から下はヒトのDog Manの活躍を描くミュージカル、をつくる小学生の話。なので劇中劇。噂通りの楽しさ。小道具は舞台上の棚にあり、シーンごとに取って出たり入ったりするのでかなり計算されてつくられている気がした。 pic.twitter.com/hDb6sgrot3
— るん / Lune (@nyny1121) 2023年3月18日
劇中劇になっていますが、オープニングナンバーで登場するキャラクターの大まかな紹介があるので、原作を知らなくても楽しむことができました。
タイトルロールのドッグマンですが、頭部は犬なので全くセリフを喋らず、身振りだけで笑いをとっていました。それなのに悪い猫のピーティーらは喋ることができるのはなぜ?、と少し思ってしまいました。
小道具もほぼ舞台上に置かれていて、場面に合わせて舞台後方から持ち出すシステム。
少しでも小道具の出し入れのタイミングが狂うと全て合わなくなってしまうので、少しヒヤヒヤしながら観ていました。
小学5年生が作るミュージカル、という設定なので、手作り感あふえるセットですが、キャッチーな音楽と構成の良さが際立っていました
リル・ピーティーがとても可愛らしく、ピーティーが親心をくすぐられるのも理解できました。
一応、タイトルロールのドッグマンが主役なのですが、それよりも実質的にはピーティーの独壇場という印象を持ってしまうほど、ピーティーが大活躍でした。
脚本・作詞を担当しているKevin Del Aguilaは同じ時期にブロードウェイで上演中の『Some Like It Hot』にオズグッド役で出演していました。
役者としての彼は陽気なおじちゃんという感じでしたが、クリエイターとしての一面も持ち合わせる多彩な方なのですね。