『ブロードウェイのバークレー夫妻(1949)』とは
1949年に公開されたMGMによるミュージカル映画。
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのコンビが主演した最後の作品。
アステアとロジャースのコンビの主演作は『カッスル夫妻(1939)』が最後になる予定だったが、本作に主演する予定のジュディ・ガーランドが体調不良だったため、急遽代役でロジャースが主演を務めることとなり、10年越しの共演となった。
作曲はハリー・ウォレン、作詞はアイラ・ガーシュウィンが務めた他、アステアとロジャースのコンビ主演のヒット作『踊らん哉(1937)』のために書かれた「They Can't Take That Away from Me」がリプライズされた。
監督はチャールズ・ウォルターズ。
あらすじ
ジョシュとダイナは夫婦で数々のミュージカル・コメディの舞台に立っている。
ある日、終演後、フランスの劇作家ジャックにダイナは褒められ、舞台劇に出演するよう勧められる。
ダイナは喜ぶが、ジョシュは「ダイナがジャックに色目を使った」と嫉妬する。
ダイナはジャックから舞台劇の台本を渡され、ジョシュに隠れて密かに練習を始めるが、途中でジョシュにバレてしまい、夫婦は口論の末、別居する。
ダイナの舞台稽古をこっそり覗きに行ったジョシュは、ジャックのふりをして電話でダイナに演技指導をする。
結果的にダイナはジャックとの仲を深め、ジョシュは落ち込む。
夫婦の友人であるピアニストのエズラは、彼らの仲を取り持とうと画策する。
キャスト
ジョシュ フレッド・アステア
ダイナ ジンジャー・ロジャース
ベルニー夫人 ビリー・バーク
シャーリン ゲイル・ロビンス
ジャック ジャック・フランソワ
パメラ イネス・クーパー
感想
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのダンスが観られる最後のミュージカル映画です。
10年の時を経た久々の共演とは思えない、息のあったダンスを披露しています。
特に、2人にとって大ヒットとなった『踊らん哉』のナンバー「They Can't Take That Away from Me」でのダンスは、彼らの集大成という感じがします。
▼trailer
お話だけみると、犬も食わない痴話喧嘩。
勝手に動き出すたくさんのタップシューズとアステアが対決するシークエンスが印象的。
オスカー・レヴァントのピアノ演奏も見どころ。