ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『少年たち(2019)』

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『少年たち(2019)』とは

ジャニー喜多川が製作総指揮を務めた2019年に公開されたミュージカル映画

1969年初演の同名の舞台ミュージカルを基にしている。

重要文化財である旧奈良監獄で撮影された。

あらすじ

2012年、とある少年刑務所

ここは犯罪に手を染めた少年たちがそれぞれの事情を抱えて収監される場所。

少年たちはいくつかの房に分けられており、赤房と青房は対立しており喧嘩が絶えず、黒房はそれを傍観していた。

ある日、刑務所に一人の新入りがやってくる。

身寄りのない彼は誰とも馴染もうとせず、いつも独りぼっちで日記を書いていた。

そんな頃、新しい看守長が赴任してくる。

徹底的にお前たちを鍛え直すと高圧的に告げ、少年たちを暴力で支配し始める。

新入りはいじめを受けた自分を庇い、懲罰を受ける同じ雑居房の少年に心を寄せるようになっていく。

いつしか2人は親友になり、仲間も増え、夢も語り合うようになる。

しかし、看守長の制圧はますます厳しさを増し、我慢の限界に来ていた少年たちは団結し、密かにある計画を練るが。

キャスト

ジョー  ジェシー

ジュン  京本大我

エガオ  高地優吾

ダイケン  松村北斗

ヒロト  森本慎太郎

情報屋  田中樹

コウタ  岩本照

タスク  深澤辰哉

リョウ  渡辺翔

ホスト  阿部亮平

シュンソク  宮舘涼太

マル  佐久間大介

炭谷  西畑大吾

タツヤ  向井康二

ケンタ  室龍太

ショウゴ  正門良規

マサキ  小島健

感想

全くジャニオタではないんですけれど、ミュージカル映画ということで観に行ってきました。

▼trailerです。


『映画 少年たち』スペシャル予告 3月29日(金)全国ロードショー

観た直後の感想です。

冒頭の長尺ワンカットで、いくつかのナンバーを繋げて歌う場面は少し驚きましたが、この途中の文字表示がやや時代遅れ。

作り方がPVなんですよね、映画じゃなくて。

PVとも言えず、なんかカラオケの時に流れる映像みたいで、そのナンバーで何か物語が進んでいくということは全くありませんでした。

全体的に時代遅れというか、ダサいという印象を受けました。

物語の流れと合った歌は京本君演じるジュンのナンバーくらいでした。

その他、物語と歌の切り替えが観ていられないくらい酷い場面が何度かありました。

ただ個々のダンスは素晴らしいと思いましたが、群舞になるとやはり乱れも気になりました。

また、異常なほど体罰を振るい続けた看守長が最後の最後で「実は良い人だった」というオチはいただけなかったです。

愚痴ばかりになってしまい、すみません。

ジャニー喜多川さんは『ウェストサイド物語』を観てジャニーズをつくろうと思った、という話をどこかで聞いたことがあるのですが、きっとそんなミュージカル映画を作りたいという思いからこの映画を撮ったのかしら、と妄想を膨らませていました。

抑圧された若者たちの行き場のない怒りの発露、対立、孤独の中で芽生える友情など、深読みかもしれませんが、随所に『ウェストサイド物語』を感じてしまいました。

やはり多くの映画監督と同じく、自分の思い入れの強い作品は概してヒットしないし、世間的には良作ではないと評価される、というのが残念ながらこの作品にも当てはまってしまっていますね。

いやでも、ジャニーズ好きの方は必見ですよ。

お気に入りの子を青田買いしてみましょう。

公式サイト:『映画 少年たち』| 大ヒット上映中!