ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『Mamma Mia The Party』2023.10.22.12:00 @The O2 arena

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『Mamma Mia The Party』とは

アバの楽曲で綴られるジュークボックス・ミュージカルを上演するシアターダイニング。

アバのメンバーであるビョン・ウルヴァースらによって制作され、スウェーデンで初演された後、ロンドンでも初演を迎えた。

ミュージカル『Mamma Mia!』とは内容が異なり、ミュージカル映画マンマ・ミーア!』が上映された後の世界で、ロケ地となったスコペロス島で食堂を営む一家を描いており、使用されるアバの楽曲も『Mamma Mia!』とは部分的に異なる。

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あらすじ

ギリシャのスコペロス島で食堂を経営する夫婦ニコスとケイト、そして彼らの娘コンスタンティーナをめぐる物語。

コンスタンティーナは島を訪れたイギリス人のアダムと恋に落ちるが、父ニコスはそれを快く思っていない。

ケイトは娘の幸せを願い、ニコスに理解を求めるが、夫婦仲も険悪になってしまうことに。

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キャスト

後日記載

感想

お芝居を観ながらお食事をいただく「ダイニング・シアター」というものを初めて経験しました。

観客は、この物語の舞台であるスコペロス島にある食堂に招かれ、食堂名物のギリシャ料理をいただくという設定になっています。

3幕構成で、開演前や幕間に料理が順次出されるという仕組みでした。

▼trailer


www.youtube.com

レ・ミゼラブル』のコンサートが開催されたことでも知られるThe O2 arenaで上演されています。


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The O2の中はショッピングモールのようになっており、会場はその一角にあります。

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開場予定時間の30分前に到着しましたが、既にかなりの人が並んでいました。テーブル席の相席ですが、テーブルのみ事前に指定されていて、座席は先着順に希望できるので、早めに着いていてよかったです。

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場内に入るとホワイエからギリシャ風のインテリアが設えてあり、作品の世界に入ることができました。


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1階席と2階席がありますが、私は1階席の1番お手頃な場所にしました。それで個人的には十分でした。

▼2階から観た景色


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▼1階の自分の座席から観た景色


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観客はアバのファンの方が大多数で、私のような演劇オタクは少数派でした。特に親子でアバのファンとか、アバのファンの旧友同士とか、アバのファンの母に誕生日プレゼントとか、そのような使い方が主流のようでした。素敵ですね。

1人で日本から来た、と隣の席の方に言ったら、勇気あるね!と目を丸くして驚かれました。

そんなこんなで同席の方とは自然と仲良くなりました。

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ウェルカムドリンクには、ノンアルコールカクテルをいただきました。ブラッドオレンジがベースで甘めのものでした。
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テーブルに置かれたメニューには、ニコスの名前がありました。


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先にお食事の写真を載せておきます。

ギリシャ料理のコースで、内容は基本的に共通ですが、アレルギーのある方は事前に申請して変更することもできます。

▼ピタに添えられたフムス、ヨーグルトベースのソース、オリーブ

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▼サラダ
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ラタトゥイユとポテト
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▼ステーキ
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▼デザートはレモンケーキ
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お食事は演技の邪魔にならないよう、開演前や休憩中に出ました。とてもおいしかったです。時間をかけていただいたので、かなり満腹になりました。

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テーブルが所狭しと並んでいますが、その隙間を縫って役者は演技をします。

1階だけでなく2階も、階段も縦横無尽に使われるので、座席位置によって疎外感を感じることは少なそうでした。

照明と相まって中央の噴水でのウォーターショーや炎を使ったパフォーマンスも印象的でした。

イマーシヴ空間で、役者と観客間のインタラクティブな場面も多くありました。

上演中、フラッシュを用いなければ写真撮影は可能だったので、何枚か載せておきます。


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▼みんなが被っているライト💡のガーランドは場内で販売されていて、私も被ってみました。


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一応、3幕構成ですが、実質的に演劇は第2幕まででほぼ終了し、第3幕はタイトルにある「The Party」の部分に相当するような、アバの楽曲を使ったダンスパーティになっていて、役者はほぼ登場せず、観客がセンターの壇上に上がって思い思いに踊ることができるようになっていました。

それまでバックステージにいたミュージシャンが登場し、生演奏をバックに歌い踊ることができました。(私は座席の近くに立ち、静かに揺れてみました。)


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ユニークな演劇体験を楽しむことができました。

アバのファンの方にとっては、第二の『マンマ・ミーア!』のみたいな、この上ないショーなのだろうと思います。

アバの楽曲はミュージカル『マンマ・ミーア!』のものしか知らなかった私でも、没入感や割とスペクタクルな水や炎を使った演出に圧倒されました。

お話については、父親のニコスは島で生まれた娘がイギリス人と付き合うことに大反対しているのですが、ニコス自身もイギリス人の妻と結婚しているので、父親としての気持ちは理解できつつも何だかツッコミどころ満載だなと思いながら観ていました。