『As You Like It』とは
シェイクスピアによる、邦題『お気に召すまま』で知られるプレイ。
今回は2023年にグローブ座で上演されたプロダクションを観劇した。
あらすじ
フレデリックは公爵である兄を追放し、自身が公爵を名乗るようになったが、兄の娘ロザリンドを自身の娘シーリアと共に育てた。
一方、オーランドーは父の遺産を相続した兄オリヴァーによりつらい生活を送っていた。
そんな折、レスリング大会でオーランドーとロザリンドは出会い、互いに一目惚れする。
フレデリックから追放されたロザリンドは男装し、シーリアとタッチストーンを連れて、前公爵である父の住むアーデンの森に向かう。
同じ頃、オーランドーも兄から離れ、アーデンの森で前公爵に助けられる。
男装したロザリンドに気づかないオーランドーは、彼女に告白の練習相手になってほしいと言い出す。
キャスト
後日記載
感想
コロナ禍、無料配信でお世話になっていたグローブ座を訪れました。
実際、現地に行くのは初めて。
▼trailer
今回の公演は一部の役でジェンダー・ベンディングがみられ、総じてqueer celebrationのメッセージを強く感じました。
オーランドーはドラァグの女優によって演じられますが、物語の中では女優が演じるロザリンドが男装する場面があるため、途中で、もはやジェンダーとは何だ、という気持ちになりました。
自分が調べた限り、ホームページには演者のpronounsが記載されていなかったのですが、このような作品の場合は特にpronounsを明確にした方がいいのではと思いました。(本人が明かしたくない場合はもちろん非公開でいいのですが。)
外見からジェンダーを判断するのは非常に危険ですが、一見するとジェンダーフルイドと思われる役者も複数いて、binaryのジェンダー論に疑問を呈していると感じられる場面もあり良いなと思いました。
頭上に文字が掲げられていた「HERE WE ARE」という文言は、かつてないものとされていたクィアの主張であり、LGBTプライドに通ずるものを強く感じました。
▼カーテンコール