『スクルージ』とは
1992年にブリミンガムで初演され、1994年に東京で初演されたミュージカル。
チャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』を基にしている。
音楽は1970年公開の同名のミュージカル映画を基にしている。
演出は井上尊晶。
あらすじ
19世紀半ばのイギリス、ロンドンのクリスマス・イヴ。
街には賛美歌が流れ、大勢の買い物客や物売りたち、子どもたちで溢れんばかり。
誰もが愛する人と聖夜を祝うべく、楽しげな足取りで家路を急ぐ。
そんな賑やかな街とは対照的に、陰気な金貸しのスクルージ&マーレイ商会は未だ営業中だ。
老主人のエベネザー・スクルージは、巷で評判のけちん坊で、気難しく意地悪という、筋金入りのへそ曲がり。
甥のハリーが挨拶に来ても無愛想。
唯一の従業員ボブ・クラチットがたった1日のクリスマス休暇を取るだけで許可を渋る始末だ。
スクルージは街に出ると、イヴにも関わらず借金の取り立てに勤しんだ。
これだから、スクルージは嫌われる一方。
本人も「嫌いだ、人間!嫌いだ、クリスマス!」とますます頑に心を閉ざしてしまう。
帰宅してベッドに入ると、そこに7年前に亡くなった共同経営者ジェイコブ・マーレイの亡霊が現れた。
欲深いマーレイは、死後、鎖に縛られて彷徨っており、自分みたいにならないようにと、かつての親友に忠告しに来たのだ。
深夜の1時、2時、3時にそれぞれ精霊が現れ、ヒントを授けてくれる、との予言も。
マーレイの言葉どおり、スクルージは過去、現在、未来の精霊の導きにより、自分の人生を辿る旅に出る。
そこで見て経験したことが、彼の人生を大きく変えてゆく。
キャスト
ボブ・クラチット 武田真治
ハリー/若き日のスクルージ 田代万里生
ヘレン/イザベル 実咲凜音
ジェイコブ・マーレイ/ヒューゴ・ハーティ 安崎求
過去のクリスマスの精霊/クラチット夫人 愛原実花
フェジウィッグ夫人/ディルバー姉 今陽子
現在のクリスマスの精霊/カーステアーズ氏 今井清隆
感想
チケットを間違えて取っていましたが、何とかお譲り先が見つかり、私も無事目的のマチネの当日券を手に入れ、無事に観劇することができました。
予約する時は予定をチェックすることを徹底したいと思いました。
▼trailer
ミュージカル『スクルージ』~クリスマス・キャロル~ 2019 PV
▼ゲネプロの様子
ミュージカル『スクルージ』~クリスマス・キャロル~ 2019 ゲネプロ 市村正親 武田真治 田代万理生 実咲凜音 愛原実花
▼観劇後の感想です。
『スクルージ』マチネ当日券で観劇。頑固爺さんだけれど、市村さんらしいお茶目な面もあった。それにしても市村さんってロングトーンあんなに伸びるのだな。さすが。悲喜の緩急のつけ方も絶妙なので、泣き疲れず且つ笑い疲れず、最後まで楽しめた。メメントモリ。感謝の気持ちを持って日々を生きたい。 pic.twitter.com/rWQyseDENy
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年12月14日
『スクルージ』本日マチネ当日券4枚に対して、抽選参加者は5人。くじ引きで番号順に好きな座席を選ぶスタイル。partial view覚悟だったのだけど、なんと前から8列目のセンターブロックという良席を用意していただいた。日毎に座席位置や枚数は変わるので運も必要。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年12月14日
市村さん演じるスクルージのソロは圧巻のロングトーンで、会場全体が魅せられていました。
作品としては、正直そこまでメロディアスなナンバーもなく、クリスマス作品だけれどやや地味な印象でしたが、素朴さな温かさがあり、子役を含めた全キャストが一丸となっている雰囲気で優しいファミリーミュージカルに仕上がっていました。
ただ、作品の真髄は「死」という重いテーマを扱っており、観劇後少し考えてしまいました。
演出家さんからのメッセージは「メメント・モリ」とのこと。
日々の仕事や家族への向き合い方が改まったような気持ちになりました。