『Hamilton』とは
2015年2月にオフブロードウェイで初演され、同年8月にブロードウェイで初演されたミュージカル。
アメリカ建国の父のひとり、アレクサンダー・ハミルトンの人生を描いた伝記作品。
作曲・作詞・脚本・演出はリン=マニュエル・ミランダ。
あらすじ
(どれだけ書いても十分ではないため、このページでは割愛します。)
参考文献
キャスト
Alexander Hamilton Jimmie "JJ" Jeter
Eliza Hamilton Krystal Joy Brown
Aaron Burr Daniel Breaker
Angelica Schuyler Mandy Gonzalez
George Washington Tamar Greene
Marquis de Lafayette/Thomas Jefferson James Monroe Iglehart 『Freestyle Love Supreme』, 『Hercules』
Hercules Mulligan/James Madison Fergie L. Philippe
John Laurens/Philip Hamilton Daniel Yearwood
Peggy Schuyler/Maria Reynolds Aubin Wise
King George Euan Morton
Philip Schuyler/James Reynolds/Doctor Roddy Kennedy
Samuel Seabury Thayne Jasperson
Charles Lee Giuseppe Bausilio 『Dear World』
George Eacker Preston Mui
感想
「大河ミュージカル」ともいうべき大作をようやく観ることができました。
ずっと観たかったのですが、この不況知らずで、チケット価格がなかなか下がらなかったので、
チケットマスターを覗き込んではその値段の高さに驚き、また今度にしようということを繰り返していました。
今回はメザニン最前列で約300ドルのチケットを購入して観劇にのぞみました。
普段は買わないのですが、思わずalcoholも購入して開演を待ちました。
▼original broadway castによる舞台映像
Hamilton the Musical on Broadway
▼観劇直後の感想です。
『Hamilton』チケットをとって8ヶ月。待ちに待ったこの日が来た。米国憲法の起草者Alexander Hamiltonの人生を描いたsung-throughのミュージカル。音楽の素晴らしさは事前に知っていたが、舞台装置、振付、照明などが合わさり、さらに感動が増した。感動というよりミュージカル初観劇のような衝撃。 pic.twitter.com/DFkRNx95IL
— るん / Lune (@nyny1121) 2020年2月26日
孤児でいい家柄でもないが、野心家で才能に溢れるHamiltonが出世していくのを誰もが応援したくなる。ただ頭が良すぎたため若い頃の調子に乗りすぎていた面も演じられていた。それが結婚し親になり、様々な局面を切り抜けていくうちに成長し、冷静さや風格を身につけていく演技も見事だった。
— るん / Lune (@nyny1121) 2020年2月26日
「非白人キャストによるミュージカル」ということはあまり意識しませんでした。
アメリカという国が多人種・多民族国家だということを表したいのだと思いますが、それならば人種に関わらず優秀なキャストを抜擢すればいいのではないかと思ってしまいました。
木組みの2階建セットで背景が変わる仕様ではないが、アンサンブルの形態変化と照明によって距離感や周囲の情景がみえるようになっていた。振付ももう本当にかっこよくて、リフティングもあって、空間を自由自在にしていた。全く筆舌に尽くせないけれど…とりあえず観てほしいとしか言えない。
— るん / Lune (@nyny1121) 2020年2月26日
▼この写真が開演前の舞台
▼この写真が幕間の舞台
▼この写真が終演後の舞台
舞台は木の枠組みが特徴的で、階段の位置が変わるだけで背景は大きく変わりませんでした。
それでも、ツイートしたように、ここまで魅せる舞台にしているのは振付、演出の巧妙さだと思いました。
スカイラー姉妹の次女イライザとHamiさんは結婚するんだけど、Hamiさんが仕事の相談もして心を許していたのは長女アンジェリカなんだよね。Hamiさんはアンジェに自分と同じものを感じてたし、アンジェもHamiさんのことを義弟以上に想っていたけど、妹の幸せのため自身は身を引くのが実に切ない。
— るん / Lune (@nyny1121) 2020年2月26日
個人的に一番刺さったのはアンジェリカでした。
ハミルトンとアンジェリカが実際にどこまでの関係だったのかは不明ですが、イライザとの結婚後もハミルトンは頻繁にアンジェリカと文通をして仕事の相談をしていた事実はあるわけで、お互いに好意を持っていたんですよね。
妹のために自分を抑えるアンジェリカ…切なかったです。
アンジェリカ役はマンディ・ゴンザレスさん。
彼女は『In the Heights』で有名かと思われますが、最近乳癌に罹患していることを発表しています。
お大事にしてください。
また、一見幸せそうに思えるイライザも息子を戦地で亡くし、夫に不倫されるなど苦難に遭遇します。
最終的にハミルトンとは和解し、晩年は孤児院を運営しますが、これはハミルトンが孤児であったという出自が関係しているように思えます。
舞台はイライザのgaspで幕を閉じますが、その解釈は観客各々に任されています。
happyなgaspなのか、surpriseなgaspなのか、sadなgaspなのか考えながら、観劇後も余韻に浸りながら帰路につきました。
SDで、タイトルロールのJJさんはとても気さくな方だった。イライザのKrystalさんの母としての演技は自然に感情移入できるものだった。トーマス・ジェファーソン役のJamesはFreestyle Love Supreme以来。彼とは何かと縁がある。会えなかったけれど、Mandy @_mandygonzalez のアンジェは素晴らしかった! pic.twitter.com/3YvNSpv3tN
— るん / Lune (@nyny1121) 2020年2月26日
James Iglehartは『Aladdin』のジーニー役でトニー賞を受賞したことで有名ですが、私は縁があって2019年9月に『Freestyle Love Supreme』で拝見したばかりだったので、そのことを話したら「観てくれてありがとう」と言ってくれました。
ハミルトン役のJJさんは自ら「写真を撮ろう」と言ってくれて、さすが慣れていらっしゃると思いました。
Hamiltonのグッズ専門店は上演中のRichard Rodgers劇場の斜向かいのパラマウントホテル1階にある。アパレルのサイズをゆっくり確かめられるので、劇場よりこちらで買った方が良さそう。
— るん / Lune (@nyny1121) 2020年2月26日
あと、Hamilton OBCRのvinylが最近Amazonから姿を消していたけれど、こちらのお店には在庫があったので安心した。 pic.twitter.com/wXYV8psqFV