ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『我が道を往く(1944)』Going My Way

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『我が道を往く(1944)』とは

1944年のパラマウントによるミュージカル映画

アカデミー賞7部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞脚本賞オリジナル脚本賞、音楽賞)を受賞した。

翌年、続編である『聖メリーの鐘』が制作された。

監督はレオ・マッケリー

あらすじ

オマリー神父はイリノイ州からニューヨークにある聖ドミニク教会に派遣されてきた。

聖ドミニク教会には高齢のフィッツギボン神父がおり、経営難にあった。

オマリー神父はそんな教会を建て直すために派遣されてきたのだ。

最初は余暇に時間を割きがちなオマリーのことをよく思っていなかったフィッツギボンだったが、徐々に彼の意図を理解し、打ち解ける。

オマリーは不良少年たちを率いて合唱団を作ったり、教会の資金集めに一役を買う。

しかし、ある日、教会が全焼してしまうのだった。

キャスト

チャック・オマリー神父   ビング・クロスビー

フィッツギボン神父   バリー・フィッツジェラルド

ティモシー・オドウ神父   フランク・マクヒュー

ジュヌヴィエーヴ・リンデン   リーゼ・スティーヴンス

テッド・ヘインズ・ジュニア   ジェームズ・ブラウン

テッド・ヘインズ・シニア   ジーン・ロックハート

キャロル・ジェイムズ   ジーン・ヘザー

感想

ミュージカル映画という枠にとらわれず、名作として名高い一作です。

▼trailerです。


www.youtube.com

合唱やオマリー神父の弾き語りのシーンが中心で、いわゆる歌って踊るミュージカルシーンはありません。

高齢のフィッツギボンの気持ちを慮って、最後まで裏手に回って、教会のために尽くすオマリーの無私の姿勢に感動しました。

ラストシーンのオマリーが歩き去る後ろ姿こそ、このタイトルにあるGoing My Wayそのものを体現しているのだろうと思いました。

ビング・クロスビーの深い歌声は本作でも健在で、神父という役柄にもよく合っていました。

劇中劇でメトロポリタン歌劇場にてオペラ『カルメン』のワンシーンが映されますが、カルメン役のリーゼ・スティーヴンスは実際にMetの舞台でカルメンを演じていたオペラ歌手とのこと。

少年たちの合唱も美しく、特にフィッツギボンの好きなアイルランドの子守唄が流れた時はカタルシスを覚えました。