『Anastasia』『アナスタシア』とは
1997年公開の同名のアニメミュージカル映画をもとにしたブロードウェイミュージカル。
2016年にハートフォードでプレミア公演され、2017年にブロードウェイで初演された。
元々の映画版の楽曲からの6曲に加え、新たに16曲が舞台のために書き下ろされた。
あらすじ
1907年、ロシアのセントペテルブルクで、幼いアナスタシア王女に祖母であるマリアは、パリに発つにあたり、「いつか会えるように」と願いを込めて、餞別にとオルゴールを渡す。
1917年、舞踏会でアナスタシアたちロマノフ一家はボルシェビキによる襲撃を受け、亡くなってしまう。
アナスタシアだけはマリアからのオルゴールを取りに戻ったため、襲撃を免れたのだった。
1927年、ボリシェビキにより支配されたロシアで、「アナスタシアが密かに生き延びている」という噂が流れる。
これを悪事に利用しようとしている二人の男、ディミトリとヴラドがいた。
彼らは、何のゆかりもない少女たちをアナスタシアであると宮殿に連れて行き、対価をせしめようとしていたのだった。
そんなある日、彼らの前に、記憶喪失の少女アーニャが現れる。
ディミトリとヴラドは、アーニャをアナスタシア王女に見せかけるために、ダンスや礼儀作法を教えるのだった。
キャスト
Anya Christy Altomare
Dimitry Zach Adkins
Vlad Ken Krugman
Gleb Max Von Essen
Maria Romanov Maria Briggs
Countess Lily Vicki Lewis
感想
今回の遠征、最初の作品です。
今年に入り、YouTubeやInstagramをはじめとしたSNSで、主演しているChristy Altomareさんのパフォーマンス、そしてお人柄に触れ、何というか人を惹きつける何かを魅せられて、観劇するに至りました。
後述しますが、彼女のhospitalityは素晴らしいです。
↓Christy Altomareによるiconicなnumber「Journey To the Past」
Anastasia Live on The Today Show - Video and Projection Design
舞台背景は巨大なスクリーンとなっており、ロシアの宮殿の様子やパリの街並みを非常に美しく映し出します。
「Journey To the Past」で背景がラストで徐々に遠景になっていく様子には鳥肌が立ちました。
また、電車での逃亡劇のシーンですが、背景の風景とともに実際に電車のセットを動かしており、thrillingに描かれていました。
実は映画は観たことがないのですが、元々あった「アナスタシア伝説」をもとに作られた作品とのこと。
生き残ったアナスタシアであると名乗るアメリカ人女性がかつており、実際に幼い頃のアナスタシアに仕えていた人物もこの主張を支持し、一大ムーブメントになったのだそうですが、近年のDNA検査で否定されました。
しかし、覚えていない自分の過去に、こんな秘密があるなんて、とても夢のあるお話ですよね。
Journey to the Past & Once Upon a December - Christy Altomare (Anastasia) 2017 Thanksgiving Parade
各紙の演劇評では賛否両論の本作ですが、私はとても好きな部類でした。
costumeも全て素敵で、オペラグラス越しに目を凝らして観ていました。
アーニャの人生がどんどん拓けていく様も、ディミトリとの恋模様も・・・胸がいっぱいになってしまいました。
終演後のステージドアでは残念ながらChristyに会うことはできなかったのですが(この日はChristyが尊敬してやまなかったブロードウェイの大女優Marin Mazzieが逝去されたり、彼女自身が新作ミュージカルのワークショップ中だったりと大変な1日だったのです。)、
なんと、ドアマンに渡しておいた贈り物とファンレターを、私の名前とともに翌日のInstagram liveで紹介してくれました。
これには一人で宿のベッドで号泣してしまいました。
Thank you, Christy!
ブロードウェイでの公演もまもなく2周年を迎えようというところ。
ぜひ体調に気をつけていただいて、ロングランされることをお祈りしています。