ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

「ジーザス・クライスト=スーパースター」 2008年10月 ★★★★☆

  新鮮なロック・ミュージカルでした!

 

先日、全国公演で各地をまわっている、「ジーザス・クライスト=スーパースター(以下、JCS)[ジャポネスク・バージョン]」を観に行ってきました。
エルサレム版もジャポネスク版も、JCSを観るのは、今回が初めてでした。
だから、以前の公演との比較や、エルサレム版との違いはわかりませんでした。
また、とくに、映画をDVDで観たり、CDを聴いたりといった、予習は一切しませんでした。
でも、ちょっと前に観た「ソング&ダンス~55ステップス」の中で出てきた、「ピラトの夢」と「スーパースター」は聴いていましたが、それ以外は何もせず。


この作品は、キリストがユダの裏切りに遭い、最後の晩餐の翌日、磔の刑に処せられるまでを描いています。
ただ、通常、裏切り者として悪者扱いされるユダが、なぜ裏切り行為に至ったのか、その苦悶の様子が、丁寧に描かれていて、とても人間的なユダ像になっていました。

 


【演出・舞台装置】
[ジャポネスク・バージョン]は、オリジナル演出を基にした[エルサレム・バージョン]とは違って、役者さんたちは、歌舞伎の隈どりのようなメイクをしています。
また、演奏楽器を邦楽器に切り替えて、音楽も日本的な仕上がりになっています。
ほかに、舞台装置にも日本独自の、大八車とか竹矢来などを取り入れていました。
西洋と日本の融合が、舞台上で実現していました。
違和感がないのが、本当に不思議でした。

 

また、舞台は傾斜舞台で、前述した畳4枚分の大きさの大八車を移動させることにより、傾斜をかえたり、道をつくったり、と、目まぐるしく変化していました。
この舞台セットの移動を担当しているのは、白子さん(黒子さんじゃなくて、白い布で顔を覆っている)で、これは、四季の研修生さんなんだそうです(オフ・ステージ・トークにて知りました!)。
ちなみに、この舞台装置は、四季の舞台装置を語る上で欠かせない、金森馨さんのアイデアが満載なんだそうです。


【全体を通して】 ★★★★☆
観る前は、とても前衛的な作品なのかな、と身構えていて、かなり緊張していました。
聖書はちょこっと読んだことがあるけれど、途中で断念してしまったし、宗教の話というだけで、とても難しそうなイメージだし、こんな凡人の私にもついていける世界かしら、と。
しかも、観る前から、つら過ぎるラストを知っているという状況で。

 

いざ始まってみると、あっという間にラスト、という感じでした。
邦楽とロックの組み合わさった音楽が、新鮮で面白かったし、舞台装置もあれよあれよという間に変化していって、最後まで前のめりになって観てしまいました。
ユダのSHOUT!!!も、カッコ良かったし♡

 

47都道府県全部まわっているので、これは観ておいた方が絶対いいですよ~~!!
⇒「JCS」の公演地と公演日を確認!

 

また、「オペラ座の怪人」や「キャッツ」を生んだアンドリュー・ロイド=ウェバーの名が世に知られるきっかけとなった作品として観るのも面白いですよね!
今後、エルサレム・バージョンも機会があったら、ぜひ観てみたいです~~♪


別記事に、この公演後に行われたオフ・ステージ・トークについて書きたいと思います☆
⇒オフステージトークの様子をよむ


【メイン・キャスト】
ジーザス・クライスト…金田俊秀
イスカリオテのユダ…金森勝
マグダラのマリア…高木美果
カヤパ…金本和起
アンナス…吉賀陶馬ワイス
司祭…阿川建一郎、手島章平、飯田達郎
シモン…本城裕二
ペテロ…賀山祐介
ピラト…青井緑平
ヘロデ王…星野光一


【基本データ】
会場:新潟県民会館 大ホール
入場料:3150円(C席)
上演時間:1時間30分(休憩なし)


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