『シカゴ』とは
1975年にブロードウェイで初演されたミュージカル。
1926年の同名の戯曲をミュージカル化したもの。
音楽は、ジョン・カンダーとフレッド・エッブによる。
演出はウォルター・ボビー。
あらすじ
ナイトクラブのダンサー、ロキシー・ハートは、彼女を見捨てた愛人フレッドを射殺する。
お人好しの夫エイモスは自分が犯人だと警察に言うが、嘘はあっさりばれ、ロキシーは監獄へ。
彼女を待っていたのは、元ヴォードヴィルダンサー、ヴェルマ・ケリーをはじめ、自分の罪を正当化して出獄を願う女囚たちだった。
ロキシーは女看守ママ・モートンの手引きにより、悪徳敏腕弁護士ビリー・フリンの力で無罪になろうとする。
ビリーのでっち上げた正当防衛のストーリーが功を奏し、悲劇のヒロインとして一躍メディアの寵児になるロキシー。
スターの座を奪われたヴェルマも、彼女と手を組もうと近寄ってくる。
ところが、新たな殺人事件により、二人に対するマスコミの関心は薄れてしまう。
焦ったロキシーは突然失神し、妊娠していると嘘の告白をし、マスコミの注目を再び集めることに成功する。
そんな折、囚人仲間の一人の絞首刑が確定し、ロキシーは怯えながら、自身の裁判を待つ。
ビリーの計画により、「愛人を撃ったのは赤ん坊の命を守るため」と陪審員に訴えたロキシーの大芝居が成功して、評決は無罪となる。
しかし、すぐに他のスキャンダルにマスコミの関心は移ってしまい・・・
キャスト
ヴェルマ・ケリー アムラ=フェイ・ライト
ビリー・フリン ピーター・ロッキアー
エイモス・ハート トッド・ブオノパーネ
メアリー・サンシャイン C・ニューカマー
感想
米倉涼子さんがロキシーを演じる『シカゴ』を観るのはこれで2回目。
前回は約10年前の日本語での公演で、ヴェルマは和央ようかさんでした。
今回は、今年7月に3回目のブロードウェイの『シカゴ』に出演したことを記念して、英語での公演が行われたので、行ってみました。
以下、観劇直後の感想です。
色々なご意見があると思うけれど、米倉さんが『シカゴ』という作品を心底愛していることが伝わってきた。稽古や英語に四苦八苦しながらブロードウェイに自分を売り込んで…という過程を経て今に至っていると思うと、彼女の演技というか、その生き様に感動した。なのでそれ以上は言わないことにする。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年8月17日
アムラさんのヴェルマ。17年この役を演じてきた、その歴史を表しているかのような肉体美。四肢の筋肉のつき方が美しい。そしてとってもよく通るbeltingなのに、米倉さんとduetの時は敢えて声量落としていたり。ひとつひとつ無駄がない。彼女を観られたのは今回来て良かったと思った理由のひとつ。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年8月17日
ビリー・フリン役のピーター・ロッキアーはウェストエンドの『レ・ミゼラブル』で2年半ジャン・バルジャンを演じていたんだって。最初歌声を聴いた時、あまりの豊かな声量に開いた口が塞がらなかった。今日の彼は、バルジャンと全然イメージが違ったけれども。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年8月17日
今日のキャスト、レベル高かったな。 pic.twitter.com/UhK3Fj8ax6
舞台の中央にバンドがいて、黒を基調とした舞台デザインについても、ブロードウェイものと同じでした。
正直なことを言うと、やっぱり米倉さんの英語は聞き取りづらかったけれど、努力されているのは伝わってきましたし、この10年であのプロポーションを保ち続けられていることも含め、すごいと思いました。