ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『イースター・パレード(1948)』Easter Parade

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/1/16/Easter_Parade_poster.jpg

イースター・パレード』とは

1948年MGM制作のミュージカル映画
フレッド・アステアジュディ・ガーランドが主演しています。
また、準主役アン・ミラーが華麗なダンスの数々を披露しています。
全体に散りばめられた楽しい楽曲は、「ホワイトクリスマス」の作曲で有名なIrving Berlin。
ひとつひとつの楽曲の長さは短いながらも、アメリカ的な陽気さが漂っています。
アメリカの復活祭の様子が描かれています。

あらすじ
時は1912年。
イースターの日曜日を目前にして、ダンサーのドンは、
ダンスパートナーのナディーンに解散を宣告され、彼女は好条件の仕事に移る。
愛していたナディーンを失ったショックのあまり、酒を仰ぐドンを、親友のハローはいさめるが、
酒の勢いで、その酒場で働いていたダンサーのハナを「新しいパートナーにする」と宣言してしまう。
しかし、ハナは、ドンの求める正統派の踊りが全くできなかったのだ。
ドンは口を滑らせたことを後悔するが、イースター・パレードで鼻高々で歩くナディーンを見て、
「いつか見返してやろう」と意気込み、ハナのダンスの稽古に付き合う。
稽古の成果が表れ、ハナ&ヒューズは徐々に大きな仕事をもらえるようになる。
そのうちに、ハナはドンに好意を寄せるが、ドンはビジネスに関する話以外は全くせず。。。

キャスト・スタッフ

監督…チャールズ・ウォルターズ

ハナ・ブラウン…ジュディ・ガーランド
ドン・ヒューズ…フレッド・アステア
ジョナサン・ハロー�世…リチャード・ローフォード
ナーディン・ヘイル…アン・ミラー
フランコイス…ジュールス・マンシュイン
バーテンダー・マイク…クリントンサンドバーグ

感想

フレッド・アステアジュディ・ガーランドの相乗効果は予想以上でした。
恋人としては年の差がありすぎですが、2人ともダンスと歌は言うまでもなく素晴らしいわけで。

アステアはよく、“エレガント”と評されますが、この映画のダンスシーンでは、そのエレガントさが存分に発揮されていました。
ただ、役どころが、「性悪じいさん」なのです(^^;
子どもからイースターのウサギのぬいぐるみを奪っちゃったり、まったく大人げない役なんです。

こちらの「Steppin Out With My Baby」はスタンダードナンバーになっていますね。

アステアの魅力満載の一曲です♡かっこいい…

スローモーションになる部分など、アステアが演出を全て自身でこだわって決めて撮影したそうです。


Fred Astaire / Stepping Out With My Baby 「Easter Parade」

ジュディは、まだ絶頂期なので、全てが素晴らしいです。
特に、ラストで歌うタイトル曲は、最高です!


In Your Easter Bonnet - Judy Garland (Easter Parade)

他のキャストで、注目すべきは、アン・ミラー。
この人は、アステア演じるドンの元パートナーなんですが、
タップはもちろん、ダンス・シーンがとても素晴らしいんです!!
ジュディとアステアのダンスは、ボードヴィルっぽい感じなのに対して、
アン・ミラーのダンスは本格的なダンス、という感じ。


Shaking The Blues Away - Ann Miller (Easter Parade)

ストーリーは、正直、大したことないですが、
アーヴィング・バーリンの名曲の数々を堪能できる、明るいミュージカル映画になっていました。
時折出てくる、イースターならではのウサギちゃん(多産の象徴)やワンちゃん(イースターには関係ないですね)などの小動物にも癒されます☆

また、当時のイースター・パレードは、雑誌のグラビアに載るのを競い合って、華やかなファッションをしていたので、そういった部分を観るのも楽しいです。