ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『オズの魔法使(1939)』The Wizard of Oz

オズの魔法使』とは

1939年のMGM制作のミュージカル映画
原作は、ライマン・フランク・ボーン作の児童小説「オズの魔法使い」。
当時17才のジュディ・ガーランドが主演(アカデミー子役賞)し、彼女が一躍有名になった作品です。
音楽は、「♪Over the Rainbow ♪虹の彼方に」がダントツに有名で、
アカデミー歌曲賞を受賞し、現在でも広く歌われ続けています。
この作品が与えたインスピレーションは計り知れず、様々な言葉や物語が生まれました。
例えば、有名なミュージカル『ウィキッド(03年初演)』や『ウィズ(74年初演)』などの根本には、この作品があります。

あらすじ
カンザスの農場に、おじやおば達とともに住む少女ドロシー・ゲールは、
ある日、竜巻によって、家や犬のトトとともに異世界へ飛ばされてしまう。
北の良い魔女の助言を聞きいれ、家に帰るために、強大な魔力を持つオズの魔法使いに会いに行く。
その道すがら、脳がほしいカカシ、心がほしいブリキ男、勇気がほしいライオンに出会い、
ともにオズの魔法使いの住むエメラルドシティへ旅を続ける。。。
 

 キャスト・スタッフ

監督…ヴィクター・フレミング

ドロシー…ジュディ・ガーランド
カカシ…レイ・ボルジャー
ブリキ男…ジャック・ヘイリー
臆病ライオン…バート・ラー
北の良い魔女…ビリー・バーク
西の悪い魔女…マーガレット・ハミルトン
占い師マーヴェル/オズの魔法使い/他…フランク・モーガン

感想

ジュディ・ガーランドが、やっと日の目をみた作品。
最初の「♪虹の彼方に」での歌声も圧巻ですが、演技も素晴らしいです。
ジュディはこの後も、MGMの看板として様々な映画に出演しますが、
「ドロシー」という役名は、すっかりジュディの代名詞になりました。

これは、Wikiネタですが、
英語辞典で「friend of Dorothy」と引くと「同性愛者」と出てくるのは、
ジュディ・ガーランドが、著名人では数少ない同性愛者であることを公言した人物だったためであり、(正確には両性愛者。)また、そういった人々の運動のテーマ曲は必ず「虹の彼方に」で、その旗は虹色なんだそうです。

 

何も知らずに観て一番驚くのは、現実のカンザスではモノクロ、その後オズの国に入った瞬間にカラーに変わるシーンだと思います。
モノクロがちょうど終わった頃なんでしょうが、この効果はとても大きいと思います!

あと、色々な意味で鳥肌が立ってしまったのは、マンチキンの登場シーンです。
100以上もの背の低い人々を世界中から集めてきて撮影したらしいです。
今ではちょこちょこっとCGか何かを使ってしまいそうですが、当時は実際に集めたんですね。
こんな光景、普通観られないです!


カカシ、ブリキ男、ライオンは、カンザスの農場で働いている人々だったり、
西の悪い魔女は、愛犬トトを殺そうとしたカンザスの農場主のおばさんだったり、
オズの魔法使いが、現実世界の占い師のおじさんだったり、
改めて観て、気づいたこともありました。(気づくのが遅いですね(笑))


「♪虹の彼方に」もそうですが、これだけ長年、世界中で親しまれている作品って貴重ですよね。
原作の本自体は小さい頃に読んだのですが、
このミュージカル映画を初めて観たのは、中学の頃で(しかも飛行機の機内で)、
もう少し早く観ていたら、きっと感じ方も違っていたんだろうな、と思います。