『パレード』とは
1998年にブロードウェイで初演されたミュージカル。
1913年アメリカ南部で実際にあった13歳の白人少女の強姦殺人事件に関する冤罪事件に基づいて描かれています。
『Last Five Years』や『Songs For a New World』など、今一番ブロードウェイで注目されている作曲家のひとり、ジェイソン・ロバート・ブラウンの名を一躍有名にした作品でもあります。
キャスト
レオ・フランク 石丸幹二
ルシール・フランク 堀内敬子
ジム・コンリー 坂元健児
ニュート・リー 安崎求
トム・ワトソン 新納慎也
ブリット・グレイグ 武田真治
ヒュー・ドーシー 石川禅
ローン判事 藤木孝
ルーサー・ロッサ 宮川浩
フェイガン夫人 未来優希
フランキー 小野田龍之介
ミニー 飯野めぐみ
メアリー・フェイガン 莉奈
感想
この、石丸幹二さんが温めてきた作品、日本初演の初日を観劇させていただいたので、レポートします。
ジェイソン・ロバート・ブラウンに興味を持ったのは『ソングズ・フォー・ア・ニュー・ワールド』で、その際に一緒に『パレード』のサントラも聴きましたが、詳しく調べずそのままになっていました。
今回は日本初演ということで日本語でよりわかりやすいかなと期待して劇場へ。
やはり素晴らしかったです。
確かに重いテーマですが、それにまつわる夫婦愛、行き場のない怒りを抱えた群衆の暴徒化、子どもを思う親心、郷土愛などを丁寧に描いています。
舞台を通して断続的にみられるスネアドラムが、死刑台に続く道へのドラムロールなのか、はたまた起死回生の希望の響きとなるのか、観客の心を掴みます。
そして、みなさん、劇団四季出身俳優の底力を見せつけん!というような気迫ある歌唱、演技、圧巻でした。
この2人の美女と野獣とかオペラ座の怪人とか観てみたかったなぁ。
最後に、この作品のテーマは時代や場所は違えど、現代日本でも起こっていること。
真実を求めたいという怒りに満ちた心が、どのように人を間違った方向に向けてしまうのか、考えさせられる作品でもありました。
幸あれ ジョージアの大地 我らの故郷
讃えよ あの丘のため 戦った者を
誇りと勇気を