ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

ミューオタるんによる純粋なミュージカルブログ

『グーテンバーグ・ザ・ミュージカル』2018.7.28.so

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『グーテンバーグ・ザ・ミュージカル』とは

2006年オフブロードウェイ初演の、アンソニー・キングとスコット・ブラウンによるミュージカル。

もともとは2005年のニューヨーク・ミュージカル・フェスティバルの出品作だった。

ロンドン、パリなど世界各国で上演されている。

役者は2人のみで、彼ら2人のつくったミュージカルを、プロデューサー役である観客たちがジャッジするというバッカーズ・オーディションを再現する形をとり、観客参加型ミュージカルのひとつである。

あらすじ

村の住人たちのほとんどが文字を読めないことに憤りを感じるグーテンバーグは、皆のために何か出来ることがないかと悩む。

そんなある日、グーテンバーグの助手で彼に恋心を寄せるヘルベチカの一言にグーテンバーグは閃く。

「だってこの町には読むものがないんですもの」

皆に読むものを与えようと聖書のコピーを作ることを思いついたグーテンバーグは印刷機の発明を決心するが、文字を読むという行為が自分だけに許された特権であり、読めることが力であると知っている性悪な修道士は、若い修道士を従えグーテンバーグの発明を邪魔しようと計画する。

グーテンバーグが自らの才能と発明に浮かれている間に、修道士はヘルベチカをそそのかし、グーテンバーグが苦労して発明した印刷機を破壊させる。

ヘルベチカは後悔するが、そんな折、グーテンバーグからプロポーズされる。

自らの罪に打ちひしがれるヘルベチカはプロポーズを断り、グーテンバーグの元を去る。

修道士に印刷機を元に戻すようヘルベチカは懇願するが、修道士は計画の邪魔になることを恐れて彼女を監禁する。

絶望したヘルベチカは命を絶とうとするのだった。

やがて、印刷機を民衆に披露するフェスティバルの訪れる。

グーテンバーグは自信満々に印刷機を披露するが、そこにあったのは破壊された印刷機の無残な姿だった。

それと同時に、修道士は、聖書を印刷しようとする行為は神への冒涜であるとグーテンバーグを責め、グーテンバーグを火あぶりにすることを命ずるのだった。

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キャスト

ダグ  鯨井康介

バド  上口耕平

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感想

この日は『エビータ』観劇後、暴風雨凄まじい中、行ってまいりました、『グーテンバーグ・ザ・ミュージカル』。

西新宿駅から道すがら、何度も「今日はもう帰ろう…」と「いやここまで来たからには引き下がれぬ…」の応酬が。

最終的に全身ずぶ濡れになり劇場に到着し、お気に入りのワンピースも台無しになってしまいました。

しかし、笑いに次ぐ笑いに、やっぱり頑張ってきてよかったと心底思ったのでした。

この作品は初見ですが、雰囲気はちょっとしたお笑い芸人さんのライブという感じ。

ただそういう安っぽい感じにならず、ミュージカルとして観られるのは、演者さんたちの歌唱、演技、ダンスのキレetc.のレベルの高さによるのだと思いました。

笑いのツボをひとつひとつ列挙していくと枚挙に暇がないですし、なかなか文字にしづらい部分もありますので、ちょっと割愛してしまいます。

狭くほとんど何も置かれていない舞台を2人が縦横無尽に飛び回り、文字通り全身を張ったパフォーマンスを繰り広げていました。

上記の通り、バッカーズ・オーディションを再現しているのですが、2人が作ってきたミュージカルを、たった2人だけで何役も演じ分けています。

その役の時は舞台後方に置かれている役名の書かれている帽子を被ります。

途中、帽子をかぶり間違えないかと内心ヒヤヒヤしていました。

鯨井さんははじめましてですが、同世代としてこれからまた刮目していきたいと思います。

上口さんは何度か他作品で拝見していて、今回主演として出演されるのを楽しみにしていましたが、期待を裏切らない演技、センスに安心しました。

グーテンバーグは世界史の授業で名前を聞いたくらいで、彼を題材にミュージカルを作ろうという発想がどこから湧き出てくるのだろうと思いました。

ヘルベチカはフォントの種類のひとつですね。

個人的に上口さんのヘルベチカがツボで、彼女に扮している最中はずっと笑いっぱなしでした。

上口さんが『How To Succeed In Business Without Really Trying』のフィンチ役を目指しているというガチ目標を冒頭で宣言するところ、素敵だと思いました。

いや、頑張って欲しいです、応援しています。

真面目な内容を、物凄くふざけて演じるのに、音楽がめっちゃ聴かせるナンバーなので全体的に締まる、という不思議な作品でした。

アメリカでの公演をYouTubeより、劇中の一コマ「The Press Song」です↓


Gutenberg! The Musical! (4/14) "The Press Song"

演じる方によって、十人十色、色々な色に染まりうる面白いミュージカル作品に出会いました。

『エビータ』2018.7.28.ma

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『エビータ』とは

1978年ウエストエンド初演、翌1979年ブロードウェイ初演のアンドリュー・ロイド・ウェバー(ALW)によるミュージカル。

アルゼンチンのフアン・ペロンの2人目の妻であるエヴァ・ペロンの人生を基にしているが、フィクションである。

トニー賞作品賞を受賞した初めてのイギリスミュージカルであるという意味で、ALWの出世作

ブロードウェイ初演のエヴァはパティ・ルポンはトニー賞主演女優賞を受賞し、「Don’t Cry For Me Argentina」は以来、彼女の十八番になっている。

1996年にマドンナ主演で映画化されたことでも有名。

日本では劇団四季により公演されていたことがある。

↓年代物ですが、オリジナルキャストのパティ・ルポンのエヴァ、大好きです。


Don't Cry For Me Argentina Evita Patti LuPone 1980

あらすじ

1952年7月26日、ブエノスアイレスの映画館。

モノクロームの恋愛映画が突如中断され、役人の悲痛なアナウンスが流れる。

「アルゼンチンの精神的指導者であるエヴァ・ペロン大統領夫人が、永遠の眠りについた」と。

国中が喪に服す中、チェだけは大規模な葬礼を冷ややかに眺めていた。

一介の女優から大統領夫人にまで上り詰め、「聖エビータ」と讃えられた女性は、どのように生き、逝ったのか。

チェが狂言回しとなり、彼女の過去が紐解かれる。

時は1934年に遡る。

巡業中のタンゴ歌手マガルディに熱い視線を注ぐ、15歳のエヴァ

田舎町から逃げ出したい一心のエヴァは彼を誘惑するが、マガルディは地位も教養もない人間に大都会は厳しいと説得する。

しかし、エヴァの決意は揺るがず、ブエノスアイレスへと旅立つ二人。

憧れの街で成功を掴んでみせると誓ったエヴァは、マガルディと別れ、男たちを足がかりにモデルやラジオドラマの女優として活躍し、美しさと強さを増していく。

1943年、混迷を極める政界で、労働改革を推進するホワン・ペロン大佐が頭角を現す。

翌年、サンホワン大地震の慈善イベントで運命の出会いを果たしたエヴァとペロンは、急速に絆を深めていく。

ペロンの若い愛人を彼の屋敷から追い出し、ペロンの傍らで野心の階段を昇り続けるエヴァを、富裕層と軍部は苦々しい思いで見下していた。

第二次大戦後、ペロンが失脚し軍部に逮捕される。

引退を考えるペロンに対し、エヴァの野心はとどまることを知らない。

ラジオ番組を通してエヴァらペロン支持派の労働者たちに蜂起を訴え、新生アルゼンチンの到来を望む彼らの大規模なデモの影響でペロンは晴れて釈放される。

1946年、アルゼンチン大統領官邸カサ・ロサダのバルコニー前に民衆の歓喜の声が響き渡る。

前年に結婚しエヴァの夫となったペロンが大統領選で勝利を収めたのだ。

ついにアルゼンチンのファーストレディとなったエヴァは、ペロンと自分自身を支持してくれた民衆のために愛と献身を尽くすことを誓う。

26歳の若さで頂点を極めたエヴァの未来を静かに予見するチェと、ヨーロッパ外遊に向けて最高級のドレスと宝石で自分を飾り立てるエヴァ

フランコ独裁政権下のスペインは彼女を熱狂的に迎えるが、続く訪問国での成果は芳しくなかった。

帰国後、福祉政策に深く関与していくエヴァは、富裕層が運営する慈善団体はエヴァを拒絶し、彼女は自ら「エヴァ・ペロン基金」を設立する。

チェは、エヴァ・ペロン基金の資産運用や会計の杜撰さを暴くが、社会の底辺で苦しむ人々や貧しい子供たちは自分たちに救いの手を差し伸べるエヴァを聖女のように敬愛していた。

エヴァの偽善やペロン政権のふはいを揶揄するチェに対し、プロセスよりも結果だと言い放つエヴァ

そんな彼女の身体を病が蝕む。

彼女に翻弄された政府要人は安堵するが、今のアルゼンチンがあるのはエヴァのおかげだとペロンは諭す。

自分の衰えを認めないエヴァは副大統領就任を望むが、それは叶わない夢だった。

最後のラジオ演説で、エヴァは無念にも副大統領選への出馬辞退を宣言する。

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キャスト

エヴァ Emma Kingston

チェ Ramin Karimloo

ペロン Robert Finlayson

マガルディ Anton Luitingh

ミストレス Isabella Jane

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感想

はい、ようやく行ってまいりました。

今までパティ・ルポンの『Evita』original Broadway cast recordingを何度も聴いてきましたが、なぜかいつもすれ違ってばかりで、今回初めてliveで通して観ることができました。

このツアーは日本限定でチェ役としてラミン・カリムルーが出演しています。

彼を舞台で観るのは実は2回目。

初めて観たのは、ロンドンの『Love Never Dies』初演でした。

ファントムがカリムルーで、クリスティーヌがシエラ・ボーゲスと、今思うととても豪華な面々ですが、当時は「オリジナルキャストになるくらいだから、この人たちALWのお気に入りなんだろなぁ」くらいにしか思っていませんでした。

そこから、カリムルーにはファントムというイメージがつきまとっていましたが、今回はチェ・ゲバラとしてまた違う一面を見せてくれました。

 ただ、もともとInstagramで知ってはいたものの、刺青の入ったファンキーな風貌は、私の知っている向学心と正義に燃えるゲバラ像とはかなりかけ離れていて、ちょっとついていけませんでした(ラミン、ごめんよ)。

ただ、歌を含めセリフは一言一言3階席の私の胸にまで飛び込んできて、意識的に丁寧に発音していることがよくわかり、伝わってきました。

エヴァ役のエマさんは、カリムルーが何度も絶賛していただけにとても楽しみにしていましたが、その期待を裏切らない素晴らしいパフォーマンスでした。

パティ・ルポンのエヴァより、もっと優雅で優しい感じがして、どちらのエヴァも私は好きでした。

そして、実物のエヴァ・ペロンに似ているなと思っていたら、なんとエマさんのおばあさんはアルゼンチン出身とのこと。

いやはや、パティも「エビータは叫んでばかり。最低な経験だったわ」なんてボヤいていたほど、惜しげも無く高音のロングトーンが続く役者泣かせの役どころですが、(『レント』では秋田犬Akitaと掛けてうるさいって言われてしまいますしね)エマさんはそれを見事に演じられていましたね。

体調管理含め、感服いたしました。

お疲れさまです。

10代から30代、病気で亡くなるまでを描きますが、最期病気で衰弱する様子を表現するため、椅子を故意に大きめにつくり、体を小さく見せているなど、さまざまな工夫をされているそうです。

半年前からチケットを取って待ちに待った観劇でしたが、非常に満足したものとなりました。

劇団四季、再演してくれないかしら。


【動画】ミュージカル『エビータ』メディアコール 2018.7.4@東急シアターオーブ

 

『シークレット・ガーデン』2018.7.8.so

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『シークレット・ガーデン』とは

1991年ブロードウェイ初演のミュージカル。

原作はフランシス・バーネット作の同名の児童小説。

トニー賞を3部門で受賞。

今回が日本初演で、今年2018年ブロードウェイで、シエラ・ボーゲス主演で再演が予定されている。

あらすじ

1900年代初頭。

イギリス領インドで育った10歳の少女メアリーは、両親を流行していたコレラで亡くし、イギリスのノースヨークシャーに住む伯父アーチボルドに引き取られる。

しかし、アーチボルドは、最愛の妻リリーを亡くして以来すっかり気難しくなってしまっていた。

彼はリリーの面影を留めた息子とも距離を置き、屋敷にはすっかり沈んだ空気が漂っていた。

庭を散策していたメアリーはある日、「秘密の花園」の存在を知る。

リリーが大切にしていた庭園で、彼女の死後にアーチボルドが鍵をかけて閉ざしてしまったという。

ふとしたことからその鍵を見つけるが、肝心の扉が見つけられない。

日々の暮らしの中でメイドのマーサやその弟ディコンをはじめとした使用人達を徐々に打ち解けて行くメアリー、しかしその一方でアーチボルドは、どこかリリーに似ているメアリーを気に掛けながらも自身の殻から抜け出せずにいた。

アーチボルドの息子コリンは、叔父で医師のネヴィルの言いつけにより屋敷の部屋から出ずに暮らしており、足が不自由なひねくれた少年に育っていた。

突然現れたメアリーにもはじめは猛反発していたが、遠慮なくぶつかってくる彼女に次第に心を開いていく。

ある日、リリーの不思議な導きにより「秘密の花園」の扉を発見したメアリー。

枯れてしまった庭を蘇らせようと、ディオン、庭師べんとともに、アーチボルドには秘密で手入れを始め…


『シークレット・ガーデン』ダイジェスト 舞台映像

キャスト

アーチボルド 石丸幹二

リリー 花總まり

ネヴィル 石井一孝

マーサ 昆夏美

ディコン 松田凌

メアリー 池田葵

コリン 大東リッキー

ベン 石鍋多加史

ローズ 笠松はる

アルバート 上野哲也

苦行僧 大田翔

ライト中尉 鎌田誠樹

ミセス・メドロック 鈴木結加里

アーヤ 堤梨菜

ミセス・ウィンスロップ 三木麻衣子

感想

日曜日ソワレに行ってまいりました。

この作品は、ずっと待ち焦がれていた作品の一つで、何度もオリジナルブロードウェイキャスト盤を聴きながら想像していましたが、今回はそれを全く裏切らない仕上がりで、満足のいく観劇となりました。

今年11月にブロードウェイでリバイバルが予定されている本作ですが、初演ではメアリー役の女優さんが当時最年少でトニー賞主演女優賞を受賞しました。

また、初演時のディコンを、『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』で知られるジョン・キャメロン・ミッチェルが演じており、彼は本作でブロードウェイデビューを飾りました。

ヘドウィグとは程遠い役柄ですよね・・・

今回、石丸さんが演じるアーチボルドは、その時マンディ・パティンキンが演じていますが、石丸さんは彼の役をフォローしているのかなと思っています(『Sunday In the Park With George』のジョージとか)。

↓『The Secret Garden』1991年のトニー賞授賞式でのパフォーマンスです。


The Secret Garden Tony Awards 1991

さて、今回の観劇前に、小学2年生ぶりに原作小説を読んでみましたが、小説ではメアリーやコリン、ディコンなどの子どもたちの視線で描かれている一方、ミュージカルではそれに加えて、アーチボルドやネヴィルの関係性、さらに亡くなったリリーやローズまで回想シーンで登場し、小説では描かれていない大人たちの視線も描いています。

また、舞台上のデザイン、装置、照明が幻想的な雰囲気を醸し出していて美しかったです。

暗い屋敷の中と、閉ざされていた秘密の花園の扉の向こう側の対比が印象的でした。

事前にinstagramで石丸さんが紹介されていた、劇中に使われる効果音を奏でる楽器も、気になりました。

小説の中では、メアリーやコリンは相当放蕩なクソガキとして描かれていますが、子役ちゃんたちはこれをうまく演じていましたね。

特に、メアリー役の池田葵ちゃんはとても声が通り、セリフも歌も非常に聞き取りやすかったです。

石丸さんのミュージカル出演は2019年1月の『Love Never Dies』までお預けのようなので、年内見納めとばかりに、一挙手一投足に目を凝らしてしまいました。

とても素晴らしかった・・・いつも期待以上のパフォーマンスをありがとうございます。

花總まりさん演じるリリーがオープニングで、ブランコに乗りながら登場し、イギリス民謡を想起させる旋律を歌うシーンは夢のようでした。

昆さんは訛りも可愛くて、歌声は相変わらず圧巻でしたね。

笠松はるさんは、実に四季の『赤毛のアン』ぶりかしら。


『シークレット・ガーデン』歌唱披露会見ダイジェスト

確かに、煌びやかな派手さはないナンバーですが、インド音楽やイギリス音楽のモチーフを使うなど、丁寧に作られている印象があり、私は好きです。

『キス・ミー・ケイト』2018.7.8.ma

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『キス・ミー・ケイト』とは

1948年にブロードウェイで初演されたミュージカル。

音楽はコール・ポーターによる。

「So In Love」など、単独曲としてスタンダード化しているメロディアスなナンバーが数多くある。

1953年にはMGMにより映画化された。


『キス・ミー・ケイト』2018年プロモーション映像

あらすじ

ボルティモアの劇場、『じゃじゃ馬ならし』の初日。

脚本・演出・主演・プロデューサーのフレッドは大忙し。

抜擢したロイスに気があるし、相手役の元妻リリーともいい雰囲気。

やがて一つの花束が、大騒動を巻き起こす。

ロイスの恋人ビルは、今日もギャンブルで大負け、フレッドの名前を使い借用書にサインする。

やがて借金の取り立てに、ギャングが楽屋にやってくる。

 そして、舞台は開幕。

リリー演じるキャタリーナはじゃじゃ馬娘、ロイス演じる妹ビアンカを先に結婚させることはできず、父親は大弱り。

そこへフレッド演じるベトルーチオが、持参金つきならOKと、じゃじゃ馬ならしに名乗りを上げた。

舞台裏では、リリーが手紙の宛先に気づいて激怒し、婚約者のハウエル将軍まで登場。

公演中止かと思われたが、機転を利かせたフレッドは、公演できないと借金が払えなくなると、ギャングを味方につけてしまう。

キャスト

フレッド 松平健

リリー 一路真輝

ロイス 水夏希

ビル 大山真志

ハウエル将軍 川﨑麻世

ギャング 太川陽介杉山英司

感想

来年2019年、ブロードウェイで、ケリー・オハラ主演でリバイバルも決まっているこの演目。

日本でも再演が繰り返されているカンパニーの公演に、ようやく行くことができました。

改めてコール・ポーターの最高傑作だなと思いました。

古き良き舞台裏ミュージカルですね。

映画もリバイバル版ブロードウェイキャストCDも何度も見聞きしてきたので、歌唱力とタップダンスシーンが少なく、少し物足りなさもありましたが、来年ブロードウェイで観る前の復習になって良かったです。


『キス・ミー・ケイト』2018年稽古場最新映像

『ライオン・キング』2018. 7. 7. so

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『ライオンキング』とは

同名の1994年公開のディズニー映画を基にした1997年ブロードウェイ初演のミュージカル。

ブロードウェイではライオンなど主要キャストはアフリカ系アメリカ人によって演じられており、現在でも人気のロングラン作品である。

動物たちを表す独特の被り物、アフリカの言葉やダンスのモチーフなど、オリジナル演出はジュリー・テイモアによるもので、彼女はこれでトニー賞を受賞した。

日本では1998年東京初演で、今年で日本初演20周年を迎える。

あらすじ

アフリカの広大なサバンナ。

ラフィキが巡りめぐる生命の讃歌を歌いあげる中、あらゆる動物たちが、シンバの誕生を誕生を祝うためにプライドロックに集まる。

しかし、一人だけ未来の王の誕生を快く思わない者がいた。

光に満ちた王国:プライドランド全土を目の前にして、父王ムファサは息子に「サークル・オブ・ライフ(命の連鎖)」の理念を教える。

「ライオンも死ねば草となり、その草を草食動物が食べ、その草食動物をライオンが食べる。全てのものはこのめぐりめぐる偉大な生命の調和に結びついている。王としてそれを理解し、全ての生命を尊重すべきである」と。

好奇心旺盛なシンバは叔父のスカーから聞いた禁断の場所へ足を踏み入れる。

そこで待っていたのは、ライオンの支配が面白くない三匹のハイエナ。

強がるシンバだが歯が立たず、あわやという時、危機一髪で父に助けられる。

未来の王としてあるまじき勝手な振る舞いを叱る王。

しかし星空の下、王はすっかり意気消沈した息子に父として語りかける。

「過去の偉大なる王たちが、あの星からお前を見守っている。そしてお前を導いてくれるだろう。彼らはお前の中に生きているのだ」と。

しかしその裏では、ハイエナたちがライオンの王国を乗っ取ろうと陰謀を企てていた。

キャスト

ラフィキ  福井麻起子

ムファサ  宇龍真吾

ザズ  雲田隆弘

スカー  本城裕二

ヤングシンバ  丸島颯透

ヤングナラ  小林百合香

シェンジ  川良美由紀

バンザイ  松尾篤

エド  小田春樹

ティモン  布施陽由

プンバァ  福島武臣

シンバ  永田俊樹

ナラ  木内志奈

サラビ  市川友貴

感想

この日は、劇団四季の新作『恋するシェイクスピア』をマチネで観劇した後、久々に、サバンナに行ってきました。

マチソワで、ストレートプレイとミュージカルとジャンルは違えどともに四季作品と、なんとも劇団四季三昧な1日でした。

私は多くの作品を楽しみたいタイプなので、基本的に作品ごとに一度しか観ないのですが、この作品は、もう何回目だろう…少なくとも5回以上観劇しています。

実に6年以上ぶり…烏兎匆匆なり。

そして、四季劇場夏にお引越ししてからは、初めての観劇となります。

日本初演からちょうど20周年ですし、今年の3月にアメリカきら帰ってくる飛行機の中で

劇場に向かう道すがら、少し隣に目をやると、来月のオープンに向けて準備を進めるキャッツシアターが見えました。

来月のキャッツ観劇がますます楽しみになりました。

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さて、今回は、今まで観ていた一階席ではなく二階席の後方の席だったので、舞台全体を俯瞰ことができ、新たな発見も多く、また違った景色を楽しめました。

特に驚いたのはオープニング。

毎度、舞台とは違うどこかから声がするなぁと思っていたのですが、なんと、二階席下手側に俳優さんが!

ようやく長年の謎が解けました。

俳優さんは新しい存じあげない方が多い中、唯一、ザズは多分以前も拝見したことのある方、雲田さんでした。

きっとはまり役なんですね。

そして、何度観ても、親子の愛にやられてしまいますね。

初めて観た時と、時を経て現在と、感じ方がまた違うなぁと、しみじみ思いました。

今はね、すっかりお父さんの気持ちがわかるので、心が揺さぶられますね。

懐かしさと新鮮味を味わいながら、温かい感動をいただきました。

『気儘時代(1938)』Carefree

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『気儘時代』とは

1938年のRKOによるミュージカル映画

アステア&ロジャースのコンビとしては8作目の共演。

2人が映画の中でキスしたのは本作が初めて。

あらすじ

精神科医のトニーは、友人のスティーヴンの頼みで彼のフィアンセであるアマンダを診察することになった。

ラジオ歌手のアマンダは、スティーヴンが再三プロポーズしているにも関わらず、全く承諾しようとしないというのだ。

トニーはアマンダの夢を解析しようとする。

アマンダは夢の中で一緒に踊っている医師はトニーだと気づき、その時はじめてトニーに恋していることに気づく。

トニーに夢の内容を聞かれたアマンダは困惑して、わざと錯乱したようなデマカセの夢を話す。

これを聞いたトニーは、アマンダは稀に見る精神疾患患者だと確信し、催眠術を使い、アマンダの本心を知ろうとする。

しかし、たまたま部屋に入ってきたスティーヴンに連れられ、アマンダは仕事のためラジオ局に行くのだが、酩酊状態で大変なことになる。

次の日、ダンスパーティーでアマンダはスティーヴンに、トニーに恋していることを伝えようとするが、スティーヴンはアマンダが自分のプロポーズを受け入れたと勘違いする。

否定するにもできないアマンダは、思い余って、トニーに自分の気持ちを打ち明けるのだが、友人を裏切らないトニーは、アマンダにスティーヴンを好きになるように、そしてトニー自身を嫌うように、催眠をかけるのだった…

キャスト

トニー・フラッグ  フレッド・アステア

アマンダ・クーパー  ジンジャー・ロジャース

スティーヴン・アーデン  ラルフ・ベラミー

コーラおばさん  ルーラ・ギア

感想

今回のアステアとロジャースは、精神科医と女性患者、という役柄。

ふむ、この関係、どこかで見たことがあるような…

あぁ、『晴れた日に永遠が見える』でもそんな関係が描かれていましたね。

『晴れた日に〜』の方が、催眠をかけることで時空を超えるので、もっとファンタジックですが。

さて、この作品は、正直そこまでスタンダードナンバー化したナンバーはありませんが、お馴染みのアステアとロジャースのダンスを存分に楽しめる内容となっています。

例のごとく、ラストの2人のダンスは見応えがあります。


Fred Astair And Ginger Rodgers the yam dance Carfree

 さらに、今回特筆すべきは、アステアのゴルフをしながらのタップダンスシーンでしょうか。

この演出には、さすがアステアだわと唸ってしまいました。


1001 - Fred Astaire - Carefree - golf dance solo

やはり、返す返すも、スティーヴンかわいそう、と思ってしまいましたが、これはアステアとロジャースのための映画なのだと自分に言い聞かせながら見終わりました。

この作品は興行成績がいまいちで、アステアとロジャースの決別を決定づけたと言われています。

 

『イントゥ・ザ・ウッズ(2014)』Into the Woods

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『イントゥ・ザ・ウッズ』とは

2014年公開のディズニーによるミュージカル映画

1987年ブロードウェイ初演の、スティーヴン・ソンドハイム作詞・作曲による同名の舞台ミュージカルを映画化したもの。

グリム童話シャルル・ペローによる童話を繋ぎ合わせるようにつくられており、メインキャラクターは『赤ずきん』、『ジャックと豆の木』、『シンデレラ』、『ラプンツェル』から採られている。

あらすじ

パン屋の夫婦は子供が授からないことを悩んでいたが、それは隣に住む魔女の呪いによるものだった。

昔、魔女の家の庭にある畑の野菜を食べたいと言う妻の願いを聞き入れ、パン屋の主人の父親は真夜中に畑に忍び込み盗んだ。

魔女は見て見ぬ振りをしていたが、彼が立ち去るときに豆を一掴み取ると、魔女はたちまち醜い老婆になってしまうのだった。

その豆は庭の外には持ち出してはならない、魔法の豆だったのだ。

その事件を機に、魔女はパン屋を呪い続け、3晩のうちに、森の中で「ミルクのように白い雌牛」、「血のように赤いずきん」、「トウモロコシのように黄色い髪」、「金色に輝く靴」を持ってくれば子どもを授けようと、夫婦に言い渡すのだった…


Into The Woods Trailer - Now Playing In Theaters!

キャスト

魔女  メリル・ストリープ

パン屋  ジェームズ・コーデン

パン屋の妻  エミリー・ブラント

シンデレラ  アナ・ケンドリック

シンデレラの王子  クリス・パイン

シンデレラの継母  クリスティーン・バランスキー

赤ずきん  リラ・クロフォード

ジャック  ダニエル・ハッスルストーン

ジャックの母  トレイシー・ウルマ

ラプンツェル  マッケンジーマウジー

ラプンツェルの王子  ビリー・マグヌッセン

オオカミ  ジョニー・デップ

感想

この作品の日本での口コミを読むと、 日本では元々の舞台ミュージカルをご存知ない方も多いのだろうなと感じました。

私自身もliveで舞台を見たわけではなく、liveを録画したDVDを観たことがあるだけなので、大したことは言えないのですが。

ディズニーによる映画化ですが、元々はブロードウェイの巨匠ソンドハイムの代表作とも言える作品です。

舞台との違いですが、まず、ディズニーの魔法がかかることにより、暴力的な場面や性的描写が緩和されて表現されています。(ジャックの母の最期や不倫シーンなど)

また、舞台では多くの場合、シンデレラの王子とオオカミは同じ俳優が一人二役で演じますが、映画版では異なる二人の俳優がそれぞれ演じています。

上述の複数の童話が‘、境界が曖昧な森’という場所で不思議に結びつきます。

オープニングナンバーにある通り、「I wish...」登場人物たちはそれぞれ何か希望を胸にし、「Into the woods」森の中へ入っていきます。

そして、最終的に、それぞれの希望は叶えられるのですが、それは想像していたような甘く素晴らしい結果ばかりではないのです。

赤ずきんはおばあさんにパンを届けに行くけれど、オオカミに食べられてしまい、

ジャックは親友の牛を売らずに済んだけれど、母親が巨人に踏まれてしまい、

シンデレラは望み通り舞踏会に行けたけれど、王子に時めくことはなく、

ラプンツェルは望んだ外の世界に出られたけれど、王子はイバラで失明してしまい、

パン屋は待望の自分の赤ん坊を腕に抱くけれど、妻は不倫した上、亡くなってしまい、

魔女は元の美貌を取り戻すけれど、娘ラプンツェルは恋人と駆け落ちしてしまう。

おとぎ話の世界では、ハッピーエンド、と片付けられているけれど、実際はどうなのだろうという考察を、森という舞台で繰り広げています。

この作品を観手から再度それぞれの童話を読み直すと、また味わいが違うものになるかもしれません。

本作は、盛り込む内容が多く、とにかく展開が早く、息つく暇がない、という印象でした。

ただ、キャスティングが的確で、皆さん素晴らしかったですね。

特に、ストリープとブラントの歌と演技力に大拍手でした。

子役ちゃんたちも素晴らしかったですね。

ジャックは『レミゼ』のガブローシュ役の子と説明した方が手っ取り早いでしょうか。

赤ずきんはつい最近のブロードウェイでの『アニー』にタイトルロールでオリジナルキャストに名前を刻んだリラちゃん。

やはり上手い。。。

オープニングから圧巻でしたね。

これぞ映画の醍醐味と見せつけるかのようなシーンカットの数々、ミュージカル映画の魅力と言えます。


Prologue - Into the Woods 2014 movie (HQ) w/ lyrics

一般評ではつまらないという意見が多いのですが、私はなかなか面白く最後まで拝見しました。

よくもまあこんな脚本を思いつくなと思いましたね。

この作品で、作者は何を言わんとしているのか、色々考えたこともありました。

個人的な考えですが、「子どもに童話を読み聞かせることで大人たちは夢見ることの素晴らしさなどを伝えようとするけれど、実際に人生で起こる種々の問題には童話は触れていない。子どもを教育するのは難しい」というところなのかなと。

最後に、舞台ミュージカルのトニー賞授賞式でのパフォーマンスを載せておきます。


INTO THE WOODS 1988 Tony Awards