ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

ミューオタるんによる純粋なミュージカルブログ

『屋根の上のヴァイオリン弾き』2017.12.14 so

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屋根の上のヴァイオリン弾き』とは

1964年ブロードウェイ初演のミュージカル。

ロシア領ウクライナのシュテットルに生きるユダヤ教徒の生活を描いている。

今回は、日本初演50周年記念公演。

市村正親演じるテヴィエは、過去に森繁久彌西田敏行らが演じている。

あらすじ

1905年、帝政ロシアの時代、アナテフスカという寒村で酪農を営むテヴィエは信心深くて、楽天家で、25年連れ添っている妻のゴールデには頭が上がらないが、5人の娘たちを可愛がり、貧しいながらも幸せな日々を送っていた。

長女のツァイテル、次女のホーデル、三女のチャヴァ、年頃の娘たちの今の最大の関心事は自分たちの結婚について。

ユダヤの厳格な戒律としきたりにならい、両親の祝福がなければ結婚は許されない。

娘たちの連れてくる結婚相手は、親たちの理想通りにはなかなか行かない。

そんな中、時代の波はユダヤ教徒に厳しくなりつつあった。

キャスト

テヴィエ 市村正親

ゴールデ 鳳蘭

ツァイテル 実咲凜音

ホーデル 神田沙也加

チャヴァ 唯月ふうか

ラザール 今井清隆

モーテル 入野自由

パーチック 広瀬友祐

フョートカ 神田恭兵

感想

開演間際ぎりぎりの到着でしたが、久しぶりの日生劇場に行ってきました。

この作品の舞台版を観るのは初めてです。

今まで何かと予定が入り行けなかったこの作品、やっと観られて幸せでした。

この作品は本当によくユダヤの文化や習慣を丁寧に描いていますね。

玄関のドアの近くにメズーザーが置かれていて、出たり入ったりする時に手を当ててお祈りしていたり。

オープニングの「しきたり〜(Tradition〜)」にあるように、伝統や習慣を大切にするユダヤ教徒たち。

しかし、娘たちはそんな父親を尊敬しながらも、自分たちの愛する相手と人生を共にする選択をします。

最初は反対しながらも最後には娘の幸せを優先するテヴィエに、切なくなりました。

結婚パーティーで男女混合のダンスをしたり、親の選ぶ結婚相手を受け入れなかったり、「時代は変わっているのよ」という娘たち。

子どもは大人の思うようには育ちませんね、いつの時代も。

最後には生まれ故郷を追い立てられてしまうテヴィエですが、お嫁に行っても、どんなに離れても、家族は一つであるというエンディングを迎えられ、切ないながらも希望を持ちながら劇場を去りました。

役者さんはみなさん適役でしたね。

市村さんも久しぶりでしたが、相変わらず芸達者でしたし、鳳蘭さんも肝っ玉母さんでしたし。

娘たちの「マッチメイカー」も可愛らしいながらもしっかりと歌われていました。

ラザールの今井さんもいい味出されていましたが、テヴィエ役も適任かもしれないとお声を聴いて思ってしまいました。

ヴァイオリン弾きさんはfakeでしたが、クラリネット吹きさんは実際に舞台上で演奏されて、いい音色を響かせていました。

オケピはなく、舞台上の丘の下の部分にオケがいました。

派手さはないですが、哀愁漂うメロディアスな旋律とお父さんの悲哀が合い、なんとも言えない余韻を残す作品でした。


『屋根の上のヴァイオリン弾き』PV【舞台映像Ver.】

『ロバと王女(1970)』Peau d'Âne

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『ロバと王女』とは

ジャック・ドゥミ監督とミシェル・ルグラン作曲によるフランスのミュージカル映画

原作は「シンデレラ」や「長靴をはいた猫」などのシャルル・ペローによる同名の童話(邦題『千匹皮』)。

あらすじ

宝石を生むロバのおかげでとても裕福な“青の国”の王がいた。

しかしお妃が病気になり「私より美しい女性と再婚して」と遺言を残し亡くなってしまう。

お妃より美しい女性はこの世にただ一人、王女だけ。

父親である王に結婚を申し込まれ困った王女はロバの皮に身を隠し、姿を消してしまう。

そんなある日、王女の正体を知らない「赤の国」の王子がたちまち恋に落ち・・・

キャスト

王妃、王女 カトリーヌ・ドヌーヴ

王様 ジャン・マレー

王子 ジャック・ペラン

赤の国の王妃 ミシュリーヌ・プレール

リラの妖精 デルフィーヌ・セイリグ

赤の国の王 フェルナン・ルドゥー

医者 アンリ・クレミュー

大臣 サッシャ・ピトエフ

ナレーター ジャン・セルヴェ

感想

シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』などでおなじみの、ドゥミ監督×ルグラン作曲×ドヌーヴ主演のミュージカル映画

全二作のおかげで、本作は豪華な衣装や演出が用いられてファンタジーの世界が表現されています。

「シンデレラ」や「眠りの森の美女」などで有名なペローですが、私は「千匹皮」についてはこの映画を通して知りました。

日本ではマイナーな作品かと思われますが、ドゥミ監督は幼少期読んだこのお話がとても印象に残っており、ぜひ映画化したいと長年温めて来られたそうです。

上記の通り、近親相関をモチーフにしている作品です。

古来から童話やいいつたえを通して啓蒙されることが多いテーマですね。


ロバと王女(字幕版)

やはりドヌーヴの美しさは本作でも健在。

豪華なドレスを身につけて、より一層輝きを放っています。

お気に入りのシーンはお菓子作り。

王子のためにレシピを見ながら愛のケーキを作るシーンはとっても女の子らしくて可愛いです。

このシーンでは、ロバの皮ver.と太陽のドレスver.の2人を登場させることで、よりドレスを着た王女の美しさを際立たせています。

ルグランの音楽は、他の作品と比べると、そこまでキャッチーな音楽はないかなぁと感じました。

なぜか、全体的に、あまりルグランっぽくないんですよね。

また、一つ一つ演出が凝っていますね。

空のドレス、月のドレス、太陽のドレスなどの衣装。

王子を導く、目と口のあるピンクの薔薇。

王女の歌を歌うおうむparrot。

痰をだす代わりにガマガエルを口から出す、ロバの皮を下女にする女。

ケーキ作りで卵を割ったら飛び出すひよこ。

他にもたくさんありますが、ドゥミ監督が7歳くらいの子供の視点に立って作ったとおっしゃる意味がわかります。

ただ、ラストのヘリコプターで王様が登場するシーンは「???」となってしまいました。

映画全体の雰囲気が台無しです!

確かに題材に馴染みがなく、途中興味消失してしまうことがないとは言えませんが、ドヌーブの美しさ、映画全体に漂うファンタジー感は一見の価値ありです。

ヘリコプターを除けば、この作品の終わり方はなかなか好みです。

「王様と結婚したのよ」と意気揚々とやってくる妖精に続いてやって来た王様が、「王女よ、こんなところにいたのか。また一緒に暮らそう」と笑顔で言い、やや不満な表情で妖精の隣に立ちます。

「???」

このラストはどう解釈したらいいのでしょう。

王様はまだ王女を諦めていない?というようにも受け取れなくもないのです。

曖昧なまま終わらせ、後はおのおのに委ねるという形をとることで、映画が終わった後にファンタジーの余韻に幾度となく浸ることができますね。

『ラスト・ファイブ・イヤーズ(2014)』Last Five Years

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『ラスト・ファイブ・イヤーズ』とは

同名のオフ・ブロードウェイミュージカルを映画化したもの。

元々のミュージカルは、シカゴでのレビューの後、2002年オフ・ブロードウェイ初演。

『パレード』や『ソングズ・フォー・ア・ニュー・ワールド』などを手がけたジェイソン・ロバート・ブラウンの作品。

彼自身の1度目の結婚がモチーフになっており、ジェイミーは自身の名前ジェイムズから来ていると考えられる。

男女の5年間の恋愛模様を描いているが、男性は出会いから破局に向かって、女性は破局から出会いに向かって、逆の時間方向で物語が進む構成をとっており、唯一プロポーズ〜結婚式のシーンでのみ時系列が一致し、視線が一致する。

あらすじ

作家志望のジェイミーと舞台女優志望のキャシーは恋人同士であり、お互い夢に向かって突き進んでいた。

作家として成功していくジェイミー。

なかなか女優として芽が出ないキャシー。

5年間で2人の間に起きた出来事を描き出す。

キャスト

キャシー アナ・ケンドリック

ジェイミー ジェレミー・ジョーダン

感想

大好きな作品です。

残念ながら、まだ舞台版は見ていませんが、オリジナルキャストのCDを何度も何度も聴いています。

この作品は、ストーリーとしてはある恋人同士の出会いから別れまでを描いていますが、構成がとてもユニーク。

上記の通り、キャシーは別れ→出会い、ジェイミーは出会い→別れの順でお話が進んで行きます。

そのため、初見だと何がなんだかよくわからないかもしれませんが、何度も見ていくうちに、曲も耳に馴染み、作品の全貌を理解できるようになります。

作者のジェイソン・ロバート・ブラウン(以降JRB)の1回目の結婚をモチーフにしており、この作品に関して前の奥さんからクレームもあったとか。

うーん、ちょっと前の奥さんの気持ちがわかるなぁ、というのは、この作品はやはりジェイソン、つまり男性からの目線で描かれているのです。

そう感じるのは私が女だからなのかもしれませんが。

成功するジェイミーに対してキャシーは自分の存在価値がなくなっていくのを感じ、仕事で忙しいジェイミーにわがままを言う女のように描かれている気がして…なんだか可哀想。

あぁジェイミー、そこ女心を察して、と思う部分がありましたね…

たった2人の出演者がオフの小さな空間で、ユニークな構成と、JRBの秀逸な楽曲たち、5年間という妙にリアルなperiodがこの作品をエポックメイキングなものにしています。

キャストは、今乗っている若手お二方。

アナ・ケンドリックは言わずもがな、『ピッチ・パーフェクト』シリーズや『イントゥ・ザ・ウッド』などのミュージカル映画に引っ張りだこの女優さん。

ジェレミー・ジョーダンは、ブロードウェイ界隈では有名な若手有望株で、最近では『ニュージーズ』でトニーにノミネートされていましたね。

この2人のパフォーマンス、掛け合いが本当に素晴らしいのです!

ただ、ずっと聴いているCDは舞台のオリジナルキャストの方です。

アナの天まで突き抜けそうな声は最初はいいのですが、ずっと聴く分にはオリジナルキャストのBetsy Wolfeのソフトな声の方が私好み。

このBetsyですが、「Summer in Ohio」のシーンで友人のストリッパー役として出演しています。


'The Last 5 Years' Movie - Summer in Ohio (Anna Kendrick)

また、JRB自身も実はカメオ出演しているのです。

キャシーがオーディションで歌う時の伴奏ピアニストとしてひっそり登場。

初見の時、随分JRBに似ている人を選んだものだと思っていたのですが、のちにwikiを読んで本人だったと発覚。

しかも、歌詞の中で「嫌なピアニスト」とか言われているし笑。

JRBの曲は全て秀逸です。

よくこんな発想ができるなと思う楽曲「Schumel Song」とか、よくここまでキャラクターの気持ちをストレートに表現する楽曲を作れるなと思うもの「Climbing Uphill」「If I Didn't Believe in You」とか、書き切れませんが。

 

この作品は見終わると色々考えてしまうんですよね。

なぜこのような構成をとっているのかなとか、ジェイミーは出会い→別れ、キャシーは別れ→出会いなのかなとか。

JRBのインタビューを聞いてみると、ふとした思いつきみたいですが笑。

ここからは私の深読みですが、男性は出会い→別れの順で恋愛を回想し、最終的に別れのネガティブなイメージでその恋愛のイメージを捉え、女性は逆に別れ→出会いの順で恋愛を回想し、最終的に出会いのポジティブなイメージでその恋愛のイメージを捉えるのかな、とか。

色々な捉え方ができるから、国際的に上演が繰り返されているのでしょう。

『スカーレット・ピンパーネル』2017.12.2.so

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『スカーレット・ピンパーネル』とは

原作は、バロネス・オルツィによる小説「紅はこべ」。

1997年ブロードウェイ初演。

作曲はフランク・ワイルドホーン。

日本では宝塚歌劇団により2008年初演。

あらすじ

1794年、フランス革命の只中。

ロベスピエールを指導者とするジャコバン党の革命政府と公安委員会は、無実の貴族たちを反革命の罪で逮捕し、ギロチンで次々に処刑していった。

このような中、貴族たちを救い出す謎の集団「スカーレット・ピンパーネル(紅はこべ)」がパリの町中を騒がせていた。

スカーレット・ピンパーネルは王太子ルイ・シャルルの救出を目的として動き出す一方、革命政府全権大使のショーヴランはその正体を暴き壊滅を目論んでいた。

物語は、スカーレット・ピンパーネルのパーシー・ブレークニーを中心に、パーシーの妻マルグリット、そしてショーヴランの3人の愛情と疑念、そして憎しみを描きながら展開していく。

キャスト

パーシー・ブレークニー 石丸幹二

マルグリット・サン・ジュスト 安蘭けい

ショーヴラン 石井一孝

ロベスピエール 上原理生

アルマン 松下洸平

デュハースト 泉見洋平

ベン 久保田秀敏

ファーレイ 藤田玲

エルトン 多和田秀弥

オジー 久保貫太郎

ハル 東啓介

マリー・グロショルツ 則松亜海

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感想

この作品を観るのは初めてでした。

今回の観劇したいと思った理由は、①以前から観たい作品だったため、②石丸さんに会いたかったから、③安蘭さんが同一作品で宝塚でパーシー役、退団後マルグリット役と男女2役を経験されたということで興味を持ったから。

以前、NHKのラジオ番組「今日は一日〇〇三昧」のミュージカル特集の時に、たまたま石丸幹二さんの「ひとかけらの勇気」を耳にし、この作品を知りました。

その後、安蘭けいさんver.を毎日聴くようになり、すっかりハマってしまいました。

村岡花子さん訳の文庫本も読んでみました。

解説にありましたが、村岡さんも当時相当この小説に夢中になっていたそうです。

そして、、、

石丸さんに会いたかったんです、すごく笑。

5月に『パレード』で感動して以来、7ヶ月ぶりに。

この舞台を一言で表すと、「石丸・石井・安蘭の安定の三本柱をバックにした石丸幹二の独壇場」。

本当に素晴らしかったです。

ワイルドホーンさんの楽曲って、ラストがロングトーンで伸ばしながらクレッシェンドして盛り上げる流れが多い気がしますが、石丸さんは抜群の歌唱力で演じられていました。

ただ素晴らしいだけではなくて、周りを牽引していく力があって圧倒されました。

「ひとかけらの勇気」はいつも安蘭けいさんのを聞いていたので、今回の舞台版では違う歌詞だったので、まったく違う曲に聞こえました。


 

石丸幹二/ ひとかけらの勇気

舞台全体の感想ですが、ストーリーは予定調和のところがあるものの、石丸さんを軸に笑いを交えて緩急をつけながら進んでいきました。

ただ、小説とは結構違うシーンがあり、ほとんど違う作品ですね。

「ショーヴランがどうして革命運動に参加することになったのか」、「マーグリットはどうして革命運動に参加していたのに翻って現在は反革命派なのか」など、もう少し背景が描かれていてもよかった気がします。

もちろんその辺りは時代背景を考慮した上で想像してください、ということで済ましてもいいのですが、やはりその辺り作品の厚みに欠けてしまう気がします。

ここまで完成しているのに、本当に残念。

ドレスを着て群舞するシーン、フェンシングのシーンなどは当時の雰囲気が出ていて素敵でした。

ギロチンのシーンは何回も出てきたのですが、やはり何度見てもゾッとしますね。

フランスのシーンでは「バリケード」が出てきたり、男性が一堂に会して結束する場面など、所々にレミゼ色が出ていた気が…特に石井さんと上原さんが出ていらっしゃったからかしら笑。

安蘭けいさんは初めましてでした。

各方面で素晴らしい人柄であることを聞いていましたので、本当に楽しみにしていました。

安蘭さんの歌、聴き惚れてしまいました。

この舞台上で一番多く、この作品に出演されているだけあり、ふとした表情や感情表現などが流石でした。

また『サンセット大通り』をされたら絶対に行きます!

『グリース(1978)』Grease

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『グリース』とは

同名のブロードウェイミュージカルを映画化したもの。

元の舞台版は1971年シカゴ初演、1972年ブロードウェイ初演。

あらすじ

夏休みの避暑地で知り合った高校生のダニーとサンディ。

一夏の恋で終わったはずだったが、サンディは父親の転勤でダニーと同じ高校に転校することになる。

サンディは思いがけない再会に喜ぶが、不良グループのリーダーであるダニーは仲間たちの手前、サンディにつれなく当たってしまう。

キャスト

ダニー ジョン・トラヴォルタ

サンディ オリビア・ニュートン=ジョン

リッゾ ストッカード・チャニング

ケニッキー ジェフ・コナウェイ

フレンチー ディディ・コーン

ティーン・エンジェル フランキー・アヴァロン

感想

久しぶりに観ました。

初めて観たのは定演のためのミュージカルを選定した時かなぁと思います。

学園ミュージカルの記念碑的な作品で、『ハイスクール・ミュージカル』や『glee』、『ヘアスプレー』などのティーンが出演する作品は本作に影響を受けている節があります。

また、舞台版は2008年の生田斗真&神田沙也加ペア版を観たことがあります。

映画に戻りますが、ニュートン=ジョンの生娘っぷりたっぷりの前半の演技が、ラストの衝撃シーンをより盛り上げているように感じます。

トラヴォルタの悪になりきれないキャラも素晴らしいです。

きっと当時の高校生たちに大受けだったんでしょうね。

ミュージカルナンバーもキャッチーなものが多く、サントラはオリコンチャート1位を獲得しました。

「Summer Nights」「Hopelessly Devoted To You」「Beauty School Dropout」「Look At Me, I'm Sandra Dee」「We Go Together」など。


Grease - Summer Nights HD


Grease-We go together HQ

実際に、女の子が男の子の趣味に染まるというのは、よくある話だし、うーん…と思いましたが、ミュージカル映画氷河期である1970年代の作品の中で、未だに燦然と輝いていますね。

この後、『グリース2』がミシェル・ファイファー主演で作られていますが、こちらは未見なので、また鑑賞後レビューを書きたいと思います。

『ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさんより〜』2017.11.18.ma

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『ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさんより〜』とは

ウェブスターの小説『あしながおじさん』をミュージカル化したもの。

2009年にカリフォルニアで初演、2012年ウェストエンド、2015年オフブロードウェイで上演。

日本では2012年初演以来、井上&坂本コンビで上演され続けている。

なお、同じ原作を扱ったアステア主演のMGMのミュージカル映画を舞台化とは全く異なる作品である。

あらすじ

孤児院で暮らす18歳の少女ジルーシャは、ある夜、大学に進学し勉学を保証するという思いもかけない手紙を受け取る。

条件は月に一度手紙を書くこと。

手紙の主は、その夜に見た車のヘッドライトに照らされ、足長蜘蛛「ダディ・ロング・レッグズ」のような影、まさにその人だった。

影でしか見たことのない人だったが、ジルーシャは心を躍らせ手紙を送り続けた。

影の正体であるジャーヴィス・ペンドルトンもまた、知性のある手紙を毎回送ってくる彼女に惹かれていくのに、時間はかからなかった。

そして、ついにジャーヴィスは影の正体であることを隠してジルーシャの前に現れる。

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キャスト

ジルーシャ 坂本真綾

ジャーヴィス 井上芳雄

感想

今日はあいにくの雨で曇り空でしたが、シアタークリエは満席で熱気にあふれていました。

今までずっと観てみたいと思っていたこのミュージカルをようやく観られて本当に幸せでした。

今回の観劇前に、ウェブスターの原作を改めて読んでみました。

原作の小説はジルーシャのジャーヴィスに対する手紙のみで構成されており、大学での生活やジャーヴィスの容貌などもジルーシャの視点から語られています。

この舞台では、孤児院の院長やジルーシャの大学の級友などは登場せず、実際に登場する俳優は2人のみであり、原作の小説への敬意を感じる内容になっていました。

オーケストレーションもピアノ、ギター、チェロだったかな、とてもシンプルな構成で、『ファンタスティックス』のような雰囲気でした。

オフブロードウェイ向けの作品で、クリエのサイズにとても合っている印象を受けました。

坂本さんはおそらく、初めましてかと。

もしかしたらレミゼのエポを観ているかもしれませんが。

声が透き通っていて、雰囲気も清楚で聡明なジルーシャを演じられていました。

井上さんはいうまでもなく、歌も演技もお上手で、パーフェクトでした。


『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』待望の再演!

舞台奥の高台にジャーヴィスの書斎をイメージした本棚が置かれ、下手にオーケストラがいました。

また、舞台上にある幾つかの旅行鞄から本などの小物を取り出したり、旅行鞄を積み上げて山に登る様子を表したりしていました。

ジルーシャは1幕も2幕も客席から登場しましたが、高台にいるジャーヴィスとの違いを表したかったのかなと思ったり。

とにかく、2人ともが可愛くて、おかしくて、愛おしくなる舞台でした。

音楽は、決してキャッチーなものではないですし、華やかさはない舞台ですが、ドラマが音楽を盛り上げるようなミュージカルで、私は好きでした。

最後に、近々日本人キャスト版のDVDが販売になるそうです。

予約も開始になっているようなので、要チェックです。

『ノートルダムの鐘(1996)』The Hunchback of Notre Dame

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ノートルダムの鐘』とは

1996年公開のディズニーによるミュージカルアニメ映画。

ディズニールネサンスの一つ。

音楽は『美女と野獣』『アラジン』などのアラン・メンケンが担当。

日本では放送コードに抵触するため、オープニングシーンではThe Bells of Notre Dameに変更されている。

吹き替えは劇団四季の俳優陣が担当している。

本作は舞台化され、1999年にベルリンで初演、その後、2014年にサンディエゴで上演されたが、ディズニー・シアトリカル・プロダクションの最終判断でブロードウェイ上演には至らなかった。

日本では劇団四季により2016年12月に上演。

あらすじ

舞台は中世のパリ。空高くそびえ立つノートルダム大聖堂の鐘楼に、カジモドという心優しい鐘つき男がひとりぼっちで暮らしていた。

冷酷な判事フロローに育てられた彼は鐘楼の外へ出ることを許されず、いつも頭の上から街を眺めては自由を夢見ていた。

そして、年に一度の道化の祭りの日、愉快な石像ガーゴイルたちに励まされ、ついに塔を抜け出す。

生まれて初めての華やかな世界。

カジモドは自由を愛し強く生きるジプシーの娘エスメラルダと出会い、初めて友情を知り、そして自らの運命を変えてしまうような冒険に引き込まれていく。

キャスト(声の吹き替え)

カジモド トム・ハルス(石丸幹二

フロロー トニー・ジェイ(日下武史、歌:村俊英)

エスメラルダ デミー・ムーア(保坂知寿

フィーバス ケビン・クライン(芥川英司)

クロパン ポール・カンデル(光枝明彦)

ユーゴ ジェイソン・アレクサンダー(治田敦)

ヴィクトル チャールズ・キムブロー(今井清隆

ラヴァーン メアリー・ウィックス(末次美沙緒

カジモドの母 メアリー・ケイ・バーグマン(末次美沙緒

司祭 デヴィッド・オグデン・スティアーズ(松宮五郎、歌:佐川守正)

野蛮な兵士 コーリー・バートン(渋谷智也)

とんまな兵士 ビル・ファッガーバッケ(味方隆司)

感想

この作品も、ディズニー作品の中で指折りで好きなものの一つです。

ヴィクトル・ユーゴーの原作とはラストシーンが異なり、ディズニーらしい脚色になっているのですが、これはこれ、あちらはあちら、と割り切って観ていただきたいです。

この映画も、アラン・メンケンの手がけた他のディズニー作品同様、ミュージカルになっていますが、ノートルダム寺院が中心の作品であるため、全体的に宗教音楽のような厳かな曲調で、他の作品とは異なった趣があります。

特に、冒頭のノートルダム寺院のクローズアップからのオープニング曲は圧巻です。

この一曲でカジモドのおおまかな生い立ちが、クロパンによって明かされます。

その後も、クロパンはこの物語を子供達に伝えるという人形劇屋として物語をリードし、また、ジプシーのかしらとして登場します。

本作は吹き替えを劇団四季の俳優が担当していますが、やはりカジモドの石丸幹二さんはハマリ役と言えるでしょう。

「Out There」はオープニングと並んでこの作品の白眉ですが、寺院の中に閉じこもっているカジモドが外の世界への憧れを歌う一曲です。


Out There - The Hunchback of Notre Dame

この曲中の街の人々の中に、『美女と野獣』のベルがいることは有名な話ですね。

毎回目で追ってしまいます。

確かに、同じフランスを扱ったお話ですが、ベルが住むのは田舎町であり、パリのど真ん中にいるというのは考えづらいですが、製作者のファンに対する嬉しいサービスですね。

現在、劇団四季で断続的に上演されている舞台版では、ラストがより原作に近くなっています。

また、日本語歌詞もアニメ版とはかなり異なっており、それぞれ私は好きです。

カジモドはやはり石丸さんの声に馴染んでしまったため、石丸さんに演じてもらいたかったという気持ちが強いですが。

今でも何回も繰り返し見る作品なので、未見の方はぜひ。