ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

ミューオタるんによる純粋なミュージカルブログ

『リトル・ナイト・ミュージック』2018.4.14.so

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『リトル・ナイト・ミュージック』とは

1973年ブロードウェイ初演のミュージカル。

作詞作曲はソンドハイム。

スウェーデン映画『夏の夜は三たび微笑む』を基にしている。

あらすじ

19世紀末のスウェーデン

中年の弁護士フレデリック・エーガマンは、18歳のアンと再婚したもののなかなか手を出せず、結婚11ヶ月経った今もアンは処女のまま。

息子のヘンリックは、密かに一歳下の義母アンに恋心を抱いていた。

ある日、芝居を観に行ったフレデリックとアン。

主演女優のデジレ・アームフェルトが実はフレデリックの昔の恋人であることを察したアンは泣きながら席を立つ。

純粋すぎるアンに疲れたフレデリックは、ついデジレのもとへ。

14年ぶりの再会を果たした二人がまたも惹かれあったところにデジレの現在の恋人で乳房持ちのカールマグナス・マルコム伯爵が突然訪れる。

伯爵は二人の仲を怪しみ、妻シャーロットにフレデリックを調べるよう命令する。

アンがメイドのペトラと家に居るところへ、シャーロットが訪ねてくる。

やがてアンとシャーロットは共通の目的のため一致団結することに…

その後、フレデリックのことが気になるデジレは、母親のマダムと娘のフレデリカ、執事のフリードが暮らす田舎の屋敷に、フレデリック一家を招待する。

それを知った伯爵夫妻も屋敷へと向かう。

ついに顔を合わせることになった女たちと男たち。

それぞれの思惑を抱きながら、一夜を共にすることになるが…

キャスト

デジレ・アームフェルド  大竹しのぶ

アン・エーガマン  蓮佛美沙子

シャーロット・マルコム  安蘭けい

カールマグナス・マルコム  栗原英雄

フリード  安崎求

フレデリカ・アームフェルド  トミタ栞

ペトラ  瀬戸たかの

マダム・アームフェルド  木野花

ヘンリック・エーガマン  ウエンツ瑛士

フレデリック・エーガマン  風間杜夫

感想

この日はマチネに『メリポピ』を観てからの、ソワレでこちらを観劇。

ファミリーフレンドリーな雰囲気から一転、大人の世界にトリップしてきました。

この作品は以前ブロードウェイの2009年のリバイバルを観て以来2回目。

その時、ブロードウェイでは、マダムがアンジェラ・ランズベリー、デジレがキャサリン・ゼタ=ジョーンズでした。

なんと豪華なんでしょう。

それをたった49ドルのチケットを買って、後ろの方から観たことを思い出します。

ちなみに、キャサリン・ゼタ=ジョーンズはこれでトニー賞主演女優賞を取っています。

実際、日本での初演は劇団四季によるもの。

その時は、デジレが越路吹雪、マダムが藤野節子、フレデリカが久野綾希子、ヘンリックが市村正親、マルコム伯爵が鹿賀丈史と、こちらも豪華キャストですね。

このミュージカルのOBRを何回も聴いていますが、綺麗なメロディだと思う一方で、何て難解なのだろうと聴くたびに思ってしまいます。

3/4拍子が多く、パーカッションはほぼ使われないため、カウントを取るのが難しいですし、なんといっても音域が男女ともに結構きついかなと思います。

そのようなわけで、案の定、今回もみなさん、苦戦されていましたねぇ(激しく同情)。

正直に申し上げて、冒頭から「In Praise of Women」をマルコム伯爵役の栗原英雄さんが歌い始めるまでの間、誰か野次を飛ばさないものかと冷や汗が止まりませんでした。

でも、初ミュージカルにしては、がんばっていらっしゃいましたね、風間さん、蓮佛さん。

これでミュージカルを嫌いにならないでくださいね。

特に、蓮佛さんが演じられたアンが歌うナンバーは、本当に難しい楽曲の宝庫ですね。

栗原英雄さんの安定感たるや、もう。

そこから安蘭けいさんが登場し、もう安心のデュエットで、ホッと胸をなでおろしました。

大竹しのぶに、このデジレは適役でしたね。

オリジナル・ブロードウェイ・キャストでデジレを演じたのはグリニス・ジョーンズ。

日本では映画『メリポピ』の女性参政権運動に燃えるお母さん役として知られているかと思います。

名曲「Send In the Crowns」は、ソンドハイムが彼女のために書いた曲と言われています。

『メリポピ』をご覧になった方はご存知と思いますが、どことなくハスキーでやや甘めのヴォイスですよね。

歌うための歌ではなく演じるための歌として、ミュージカル女優というより演技派女優の彼女のために、この曲を“テーラーメイドした”そうです。

だからこそ、演技派女優として名高い大竹さんにぴったりだと思ったのです。

素敵じゃない?

笑えるわ

ふたり同じ夢  見てると  信じてた

 

ひとりは羽ばたいて

ひとりはどこにも行けない

ピエロを呼んで  笑わせて

 

立ち止まり  気づいたの

待ち続けていたのは  あなただと

心に決めて  扉あけて

出てみたら  誰もいない

 

喜劇じゃない?

私のせいね  同じ道  選ぶと  信じてた

愚かでしょ

ピエロなら  ここにいたわ

 

素敵じゃない?

この私が  出番を間違えた  今頃

喜劇はもう  終わりましょ

幕を閉めて

 

この作品、一幕終盤では、

マルコム伯爵夫人→マルコム伯爵→デジレ→フレデリック←アン←ヘンリック←ペトラ←フリード

というような、「みんな片想い」状態にあるのですが、最後には、

マルコム伯爵夫人∞マルコム伯爵

デジレ∞フレデリック

アン∞ヘンリック

ペトラ∞フリード

という形に落ち着きます。

そんな大人たちの悲喜交々をマダムとフレデリカが静かに見守っています。

「Send In the Crowns」はラストでリプライズされますが、1度目に歌った時の悲壮感はリプライズでは消え、全く違う曲のように聞こえるものですから、すごいものです。

舞台がスウェーデンということもあり、ブロードウェイというよりウエストエンドの香りのする、ミュージカルというよりオペレッタやオペラに近い作品で、私は気に入っています。

日本キャストのみなさんお疲れさまでした。

『メリー・ポピンズ』2018.4.14.ma

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メリー・ポピンズ 』とは

P.L. トラヴァースによる子供向け小説と1964年の同名映画を基にしたミュージカル。

キャメロン・マッキントッシュとディズニー・シアトリカル・プロダクションによりプロデュースされた。

マシュー・ボーンが振付で関わっている。

ウェストエンドで2004年、ブロードウェイで2006年に開幕。

日本では今回が初演。

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あらすじ

いろいろな仕事を生業にしているバートが、桜並木通り17番地を案内する。

そこにはバンクス一家が住んでいる。

ワーカホリックな銀行家ジョージ、その妻ウィニフレッド、彼らのいたずら好きな子供たちジェーンとマイケル。

彼らのもとに風とともにやってきたのは、一風変わったメリー・ポピンズ という乳母。

彼女の不思議な力に、子供たちは魅了される。

そして、メリー・ポピンズによって、次第にバンクス一家は失っていた何かに気づかされていくのだった。

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キャスト

メリー・ポピンズ   濱田めぐみ

バート  大貫勇輔

ジョージ・バンクス  駒田一

ウィニフレッド・バンクス  三森千愛

バードウーマン/ミス・アンドリュー  鈴木ほのか

ブーム提督/頭取  コング桑田

ミセス・ブリル  久保田磨希

ロバートソン・アイ  もう中学生

ジェーン・バンクス  浅沼みう

マイケル・バンクス  坂野佑斗

ミセス・コリー  エリアンナ

ヴォン・ハスラー  丹宗立峰

ミス・ラーク  般若愛実

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感想

ようやく行けました、メリー・ポピンズ

この日のために、ここ数週間仕事を頑張ってきたと言っても過言ではないほど、楽しみにしておりました。

こちらの作品は2009年にブロードウェイで観ています。

その時は、はたしてアニメーションと実写の融合の魅力を舞台で表現できるのかしらと疑心暗鬼で観に行ったのですが、その予想を裏切る内容に興奮したことを覚えています。

今回は、①どのように日本語に訳されているか気になったから、②濱田めぐみさんのメリーを見たかったから、③あの時の興奮をまた経験したかったからなどの理由で観劇することにしました。

舞台版は、ジュリー・アンドリュース主演の映画からの名曲に、何曲か新曲が書き加えられており、プロットはほぼ同じですが所々書き換えられています。

曲が入るタイミングは、映画とは異なっています。

新曲としては、「Anything Can Happen If You Let It」がお気に入りです。

また、ミセス・コリーや動く彫刻など、新たに加わったキャラクターもいます。

確かに、バートと一緒に絵の中の世界に飛び込み、ペンギンとダンスしたり、回転木馬で競馬をしたりといったシーンはなく、そういった点は映画版の魅力と言えます。

ただ、舞台版の「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」や「ステップ・イン・タイム」の群舞は圧巻ですし、フライングも素晴らしいです。

2Dの世界の人だったメリーが、ラストで客席上空を飛んでいくシーンは何度見ても感動的です。

さて、日本語訳ですが、とてもいい印象を受けました。

個人的に翻訳者の方に一番感謝したいのは、「Feed the bird」の「2ペンス、2ペンス、その愛を」ですね。

文字通りに訳すと「2ペンス、2ペンス、一袋」となるのですが、この曲の慈愛に満ちた雰囲気に合った訳詞だったと思います。

日本初演作品ではいつも、事前にある程度自分で訳詞してみて、実際上演されるものと比較してみるのですが、今回は高橋さんの方が良かったですね。

そして、濱田めぐみさんのメリーは、やっぱり期待を裏切りませんでした。

歌も演技もダンスもすべて。

濱田めぐみさんの振り幅の大きさには、毎度のことながら驚かされますね。

濱田めぐみさん大好きです。

ああ、帰り道に久しぶりにハミングをしてしまうほど、世界に引き込まれてしまいました。

最後に、プログラムにあった濱田めぐみさんの魔法の言葉を。

「今、この一瞬を大切に。未来の自分の為に、今を大切に生きよう」。

素敵な考え方だと思います。

私も見習いたいです。

 

 

『ニュージーズ』Newsies: The Broadway Musical

『ニュージーズ』とは

1992年のディズニーによる同名のミュージカル実写映画を基に作られたブロードウェイミュージカル。

ブロードウェイでは2012年初演。

このページでは、米Amazonプライムビデオや米Netflixなどを中心にして配信されている、ハリウッドのPantages Theatre で上演された公演のLive Viewingについて書いている。

あらすじ

1899年、ニューヨーク。

絵が得意な新聞配達少年のジャック・ケリーは、いつかサンタフェに旅立つ夢を、足の不自由な友達クラッチーに語る。

ある日、ジャックはデイビーとレスの兄弟に出会う。

彼らは父親の仕事の都合で急遽働かなくてはならなくなったためニュージーズになったのであり、他のニュージーズと異なり、自分たちの家があり、家族がいた。

弟レスが街ゆく人の同情をひく作戦で新聞がもっと売れることに目をつけたジャックは、彼らを助けることを申し出る。

その頃、ニューヨークワールドの社長ピューリッツァーは競合する他者に勝つために、新聞の売値を上げようとしていた。

青少年保護院のスナイダーに追われて逃げ込んだ、友達のメダ・ラーキンの劇場で、ジャックはキャサリンに出会う。

一目でキャサリンに恋に落ちたジャックだったが、実はキャサリンはピューリッツァーの実の娘だったのだ。

キャスト

ジャック・ケリー  ジェレミージョーダン

ジョセフ・ピューリッツァー  スティーブ・ブランカード

キャサリン・プランバー  カーラ・リンゼイ

メッダ・ラーキン  アイーシャ・デ・ハース

デイヴィー・ヤコブ  ベン・フランクハウザー

クラッチー  アンドリュー・キーナン・ボルジャー

レス・ヤコブ  イーサン・スタイナー

感想

久しぶりの投稿になります。

先月、仕事の関係でしばらくアメリカに滞在していました。

Netflixは主にiPhoneのアプリで利用しているんですが、アメリカ国内で開くとアメリカ版Netflixとして立ち上がります。

アメリカ版Netflixにあったのが本作です。

映画『ニュージーズ』については他の記事に記載しています。

OBCは何度も聴いてきましたが、実際の舞台は観られなかったので、これを見つけた時は本当に嬉しかったです。

アメリカ版Netflixやアメリカ版Amazonプライムビデオのみで公開されているようで、アメリカ国内でもDVD化はされていません。

残念ながら、日本では観ることができないようです。

ぜひリージョン2でDVD化をお願いします!

 

さて、作品についてですが、、、やはり最高です。

アラン・メンケン、いい仕事してます。

ジェレミージョーダンはじめキャスト陣にも大拍手。

続けて3回観てしまったくらい笑。

 

映画版との相違点は、ヤコブ兄弟のお姉さんとニュージーズたちを救う新聞記者の代わりに、ピューリッツァーの娘が記者としてニュージーズたちを助けるところですかね。

敵の娘と恋に落ちるという展開は王道ですし、主要登場人物が一人減り、物語全体が締まる感じがしました。

他にも、新たな楽曲が加わったり、削除されたりしました。

もちろん映画版もいいのですが、舞台版では映画版の輪郭がはっきりしたために濃い味つけになったという感じですね。

ドラマチックな楽曲の秀逸さ、たるみのない構成、アクロバティックな群舞、弱者が強者に打ち勝つ構図。

どの角度からも合格点です。

日本でも繰り返し観られるようになってほしいなぁと切に願っています。

『ジキル&ハイド』2018.3.3.so

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『ジキル&ハイド』とは

ロバート・ルイス・スティーヴンソンによる小説『ジキル博士とハイド氏』を基にしたミュージカル。

1990年ヒューストンで初演、ブロードウェイでは1997年初演。

トニー賞では4部門でノミネートされた。

日本では2001年に鹿賀丈史主演で初演、2012年からは石丸幹二主演で再演を繰り返されている。

フランク・ワイルドホーンが初めて手掛けたミュージカルであり、また、ケリー・オハラのブロードウェイデビュー作でもある。

 あらすじ

1888年秋、ロンドン。

医師であるヘンリー・ジキルは、長年、人間の善と悪を分離する薬の研究に身を捧げてきた。

それは精神を病み心をコントロールできなくなった父のため、ひいては科学の発展と人類の幸せに繋がるという強い信念に衝き動かされてのことである。

しかし、婚約者エマの父ダンヴァース卿、親友アターソンからは、神を冒涜する危険な理論だと忠告される。

研究の最終段階である薬の人体実験の許可を得るため、ジキルは病院の最高理事会に臨むが、理事会のメンバーである上流階級の面々によって要求は却下されてしまう。

その夜、ジキルとエマとの婚約パーティーが開かれるが、ジキルはアターソンとともに独身最後の夜を祝うため、いかがわしいパブ「どん底」を訪れる。

そこで娼婦ルーシーに出会い、彼女の言葉から、薬を自分で試すことを思いつく。

自宅に戻り、心を決めたジキルは、研究室で自ら開発した薬を服用する。

ほどなくして体に異変があらわれ、「自由だ!」とジキルから変身を遂げたエドワード・ハイドは叫びながらロンドンの闇の中に消えていった。

それから一週間。

部屋に閉じこもり、誰とも会おうとしないジキルの元にルーシーが訪ねてくる。

傷だらけの彼女の背中を治療するジキルに、ルーシーが語った加害者の名前はエドワード・ハイド。

ジキルは自分が凶悪な分身を生み出したことに慄然とする。

ハイドは理事会のメンバーに対して殺人を繰り返し、ジキルはハイドを制御できなくなっていくのを感じた。


『ジキル&ハイド』稽古見学会ダイジェスト映像

キャスト

ヘンリー・ジキル/エドワード・ハイド  石丸幹二

ルーシー・ハリス  笹本玲奈

エマ・カルー  宮澤エマ

ガブリエル・ジョン・アターソン  田代万里生

サイモン・ストランド  畠中洋

執事プール  花王おさむ

ダンヴァース・カルー卿  福井貴一

感想

先月に引き続き、国際フォーラムホールCにて。

初日に、しかも最前列センターで、堪能してまいりました。

今までの観劇人生を振り返っても、こんな良席巡り会ったことありません。

私の石丸さんへの想いが通じたのかしら…笑。

本作は、今まで何度もキャストを入れ替えて演じられてきた日本でも人気のミュージカルですが、実は私にとっては今回が初観劇。

何度も何度もオリジナルブロードウェイキャストレコーディングを聴き込んできただけあり、日本語訳がどうなっているか含め、とても気になっていました。

Murder! Murder!が、事件!事件!とうまく訳されていましたね。

素晴らしい。

最前列のメリットは、視界を遮られず、舞台を真近で観られることもありますが、それだけでなくオケピの中の息づかいも感じながら作品を楽しめることも挙げられます。

今回はいつもよりオケの雰囲気を感じながら鑑賞できたので、より臨場感があり楽しめました。

キャストについて。

石丸さんは前回の『スカーレット・ピンパーネル』の時も書きましたが、ワイルドホーン氏の書く曲の最後のロングトーンを、持ち前の歌唱力で気持ちよく歌い上げていました。

「This Is the Moment 」は石丸さんの声にピッタリですね。

瞬きしないようにして観ていました。

石丸さん最高です。はぁ。


石丸幹二 / 時が来た(ジキル&ハイド)

生真面目なジキル博士と狂気に満ちたハイド氏の二面性を表すのは難しいと思われますが、3度目のジキルということもあり、うまく演じ分けられていました。

終盤に差し掛かるところで、自身の中にいるハイド氏を追い払おうとする楽曲があるのですが、これは圧巻でした。

そして、以前エマを演じ、今回からルーシーに挑戦される笹本さん。

ママになり、演技の妖艶さに磨きがかかっていましたね。

ただものすごく期待していただけに、「Someone Like You」が、うーん残念でした。

個人的にこの曲が大好きなので、今までネットで様々な方による歌唱を見てきており、ハードルが上がっているせいもありますが、まだ荒削りかなと感じてしまいました。


『ジキル&ハイド』歌唱披露/笹本玲奈 ♪「あんなひとが」

また、「In His Eyes」も、笹本さんならもっとできますよね、と思ってしまいました。

これから公演回数を積んで、磨いていっていただきたいです。

前回まで濱田めぐみさんが演じられていたので、濱めぐさんルーシーを見ておけばよかったなぁ…と激しく後悔。

だって、これ濱めぐさんに打ってつけの声域じゃないですか。

でも、濱めぐさんは今、メリポピを頑張っているんだから…と自分に言い聞かせました。

下は、以前の公演の制作発表より、濱めぐルーシーと笹本エマ。


ミュージカル「ジキル&ハイド」制作発表!!

宮澤エマさんはエマのイメージそのままの方だなと思っていました。

上品さなど努力しても出せない部分を元々お持ちで、さらに歌声も気品があるので、まさに適役だと思いました。

本当、この方、〜の七光りではなく素晴らしいミュージカル女優さんです。

博士の開発するあの薬ですが、蛍光色をどのようにして出していたのか、終始気になっていました。

また、研究室の大きなプロペラも、何に使うんだろうと…本筋には関係ないのですが。

大勢での群舞、合唱あり、ソロの迫力ある歌ありと、見所満載のミュージカルでした。

今回は初日ということで、終演後、演出の山田和也さん、作曲家のワイルドホーンさんが登壇してお話しされました。

ワイルドホーンさんはベースボールキャップをかぶったラフなスタイルで登場。

「この作品を日本で初演した時は、彼(演出の山田さん)の毛はもっと黒く、私の頭には髪の毛がありました」と会場を笑わせながら、自身のミュージカル作曲家デビュー作となった本作への思いを語られていました。

 

『マディソン郡の橋』2018.3.3.ma

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マディソン郡の橋』とは

2014年ブロードウェイ初演のミュージカル。

ロバート・ジェイムズ・ウォラー原作の同名小説を基にしている。

作詞作曲は、ジェームズ・ロバート・ブラウン(以下JRB)。

トニー賞では楽曲賞と編曲賞の2部門を受賞した。

今回、日本初演

あらすじ

緑豊かなアイオワ州マディソン郡のウィンターセット。

イタリア、ナポリ出身のフランチェスカは、農場を営む夫バドと息子マイケル、娘キャロラインたち家族を支える主婦。

隣人のチャーリーとマージ夫婦との狭い近所付き合いなど、農家の妻として十数年に渡り家族に尽くすだけの日々を過ごしてきた。

ある日、仔牛の品評会に出かけるため、バドと子供たちが家をあけることになる。

慌ただしく家族を送り出したその日の午後、カメラマンのロバートが車でフランチェスカの家の前に現れる。

ロバートはこの地に特有の屋根付きの橋を撮影するためにやってきたのだった。

道に迷ったロバートのため、フランチェスカは橋までの案内役を買って出る。

ロバートのカメラへの情熱に触れるフランチェスカ

やがてお互いの昔話になり、ロバートは元妻のフォーク歌手マリアンとのことを、フランチェスカは生まれ故郷のナポリの話をする。

短い時間を重ねるごとに二人の距離は近づいていき…


『マディソン郡の橋』PV【舞台映像Ver.】

キャスト

ロバート・キンケイド  山口祐一郎

フランチェスカ・ジョンソン  涼風真世

マリアン  彩乃かなみ

マイケル・ジョンソン    石川新太

キャロライン・ジョンソン    島田彩

others  加賀谷一肇

チャーリー  戸井勝海

マージ  伊東弘美

バド・ジョンソン  石川禅

感想

朝からお天気で、気持ちよくシアタークリエまで行ってまいりました。

『ソングス・フォー・ア・ニュー・ワールド』、『ラスト・ファイブ・イヤーズ』、『パレード』…もう書き出すとキリないですが、JRB作品の日本初演であったため、これは行かないわけにはいきません。

イーストウッド監督の映画でもお馴染みですが、ミュージカルはどうなるものかとわくわくして行きました。

今回は後から2列目センターから観劇。

9人の役者による小規模作品。

基本的に静かな流れの中に、赤の他人同士が互いを曝け出し、恋に落ちていく様子が描かれており、見応え充分の二幕ミュージカルでした。

JRBの音楽、深いです、そして相当の難曲揃いです!

今ブロードウェイオリジナルキャストレコーディングを聴き直していますが、フランチェスカの曲は6/8とか3/4とか三拍子が多く、ナポリを思わせるような主題がいくつも使われていますね。

カンツォーネ(正確には不明)のような旋律、難しそうだと思いましたが、涼風さんさすが歌いこなされていました。「Almost Real」


Exclusive! Watch Kelli O'Hara Sing the Stunning 'Almost Real' from "The Bridges of Madison County"

このミュージカルの曲は全体的に歌うのが難しいです。

みなさんお疲れ様です。

山口祐一郎さんは、所々笑いを取りながら、でもぬかりなくお芝居も歌もできて、安心して観られました。

ラストのロバートの歌には涙が止まらなかったです。「It All Fades Away」


Exclusive! Steven Pasquale Sings 'It All Fades Away' from "The Bridges of Madison County"

その他、石川さん、私と同郷ということで親しみのある彩乃さん、実力派の若手さんと、一人一人が粒ぞろいというキャスト陣でした。

山口祐一郎さんは本作出演にあたり、実際に舞台となったマディソン郡を旅されたそうで、本当に役への向き合い方が真摯で素晴らしいなと改めて思いました。

さて、作品について。

ナポリを出てアメリカの田舎で家族と暮らすフランチェスカ

ナショナルジオグラフィックのカメラマンとして世界中を飛び回るロバート。

家族がある、仕事がある、2人の人間が出会い、互いに欠けていたもの、互いの中にhomeを見出したのではないかなと私は思いました。

たった数日、そんな時間の問題ではないのですよね。

結局は元の役割を果たす決断をするフランチェスカ

私もそうすると思います。

その後、生涯独身を貫くロバートが、「あなたが家族を愛する理由が、私があなたを愛する理由でもある」という台詞。

なんてロマンチック。

私にもそんな人がいるので、途中から自分のことを見ているようで苦しくなってしまいましたが。

ロバートとといるフランチェスカは、本当に女で、涼風さんがとても可愛らしく演じていらっしゃいます。

戦争花嫁、時代背景については勉強不足であり、ただ今、関連本を読書中なので追記します。

音楽の複雑さは一回では理解できないので、数回にわたって観劇されることをお勧めしたいくらい、素晴らしい作品でした。

 

『紳士は金髪がお好き(1953)』Gentlemen Prefer Blondes

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紳士は金髪がお好き』とは

1953年公開のアメリカのミュージカル映画

 アニタ・ルースによる同名小説を基にした、1949年初演のブロードウェイミュージカルを映画化したもの。

劇中の「Diamonds are a Girl’s Best Friend」は数々のアーティストにカバーされている。

あらすじ

ショーガールローレライはお金持ちに目がないブロンド美女。

大富豪の御曹司ガスはローレライに夢中で、パリで式を挙げるために豪華客船を予約するが、ガスの父親は結婚に猛反対し、ガスは船に乗れなくなってしまう。

ローレライは代わりに、ショーのパートナーで親友のドロシーと一緒に乗船し、パリに向かうことになる。

ドロシーはローレライとは対照的に、男を見るときはルックスの方が重要であった。

ローレライはドロシーに男の経済力の重要性を説き、船上で彼女のために資産家の相手を探し始める。

そんな中、ドロシーはハンサムなマローンと知り合い意気投合するが、実はマローンはガスの父親が雇った私立探偵だった。

ダイアモンド鉱山の所有者であるビークマンと親しくなったローレライは、部屋で一緒にいるところをマローンに写真に撮られてしまう。

ガスにこの情報が伝わることを恐れたローレライは、ドロシーと協力し、手練手管でなんとか証拠写真を奪い取る。

ローレライはこのお礼としてビークマンからダイアモンドのティアラを受け取るが、ビークマン夫人はティアラが盗まれたと大騒ぎにし、警察沙汰にまで発展してしまうが…


Gentlemen Prefer Blondes (1953) trailer

キャスト

ドロシー  ジェーン・ラッセ

ローレライ  マリリン・モンロー

ビークマン  チャールズ・コバーン

マローン  エリオット・リード

ガス  トミー・ヌーナン

ビークマン夫人  ノーマ・ヴァーデン

感想

私にとって、マリリン・モンローを初めて映画で観た作品でした。

世の男性陣がマリリンを崇める理由をまざまざと見せつけられる、そんな映画です。

主人公は「男はお金がすべてよ」のブロンド美女と「男はかっこよければいいわ」の黒髪美女。

二人は親友同士であり、お互いに相手を思いやっているのですが、平然と手荒なこともする、なかなかタフな女子です。

類は友を呼ぶとは言いますが、ことに男性の嗜好に関して同じでは両者で取り合いになってしまい関係が破綻してしまうので、親友同士で男の趣味が違うのは必然なんですね。

そういえば私もそうだなぁ、なんて思い返しました。

本作は、女の友情を面白おかしく描いています。

音楽も「Diamonds are a Girl’s Best Friend 」をはじめ、ブロードウェイらしい明るい楽曲が多く、楽しめます。

この曲はドラマ「グリー」や映画『ムーラン・ルージュ』でも用いられましたね。

なお、このシーンには若き日のジョージ・チャキリスがいるので、探してみてください。


Marilyn Monroe - Diamonds are a girl's best friend

黒髪美女を演じたジェーン・ラッセルも大変お綺麗で歌える女優さんです。

ネタバレですが、ローレライに扮装する場面では、話し方に至るまであまりに似すぎていて驚きました。

私も真似して、「Thank you ever so」なんて言ってみたりして…笑

作中の登場人物のように、ラッセルとモンローはとても仲良しだったようで、そういうプライベートの和やかな雰囲気が映画にもそのまま表れていたように思います。

『ブロードウェイ(1941)』Babes on Broadway

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『ブロードウェイ』とは

1941年公開のMGMによるミュージカル映画

“裏庭ミュージカルシリーズ”としては4作目。

ジュディはこの時19歳で、本作撮影中に最初の夫デイビッド・ローズと結婚した。

あらすじ

ブロードウェイの舞台に立つことを夢見るトミー、レイ、ハミーの3人は、たまたま店に来た劇場主の秘書ミス・ジョーンズに認められ、舞台のオーディションを受けられることになるが、周りにそのことを言いふらし、大勢が押しかけたため、劇場主の怒りを買ってしまい機会が逸する。

そんな折、ひょんなことで同じくブロードウェイを目指すペニーに知り合う。

ペニーの隣保館の子どもたちが田舎に行く資金を貯めるために、自分たちでショーをすることを計画する。

イギリスから疎開してきた子どもたちを主演にし放送し、大盛況となった。

このショーで貯めたお金で自分たちで劇場を借りるが、初日に詰めかけた客たちが多すぎ、それが消防法に違反したため途中で公演を中止することとなってしまう…

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キャスト

トミー  ミッキー・ルーニー

ペニー  ジュディ・ガーランド

ミス・ジョーンズ  フェイ・ベインター

バーバラ  ヴァージニア・ワイドラー

レイ  レイ・マクドナルド

ハミー  リチャード・クワイン

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感想

 ミッキー・ルーニージュディ・ガーランドのコンビによるミュージカル映画は、ちょうど戦時中の公開のものが多いためか、日本ではDVD化されているものが少ないです。

アステア作品はまずまずDVD化されているのに、なぜミッキー&ジュディはないのだろうと不思議に思うのですが。

本作は、ドラマを楽しむというより、2人のダンス、歌、パフォーマンスを楽しむための映画です。

2人は10代後半から20代前半に多く共演しており、個人的には『ハイスクールミュージカル』の先駆けだと思っています。

アステアとロジャースのような大人の優雅さとは違い、キャラクターがはっきりした、ハイテンポなパフォーマンスが特徴です。

個人的に、このころのジュディが一番好きです。

私のお気に入りのシーンは「How About You?」です。

スタンダードナンバーにもなっているこちらの曲は、「私は6月のニューヨークが好き、あなたはどう?」で始まる一曲。

ジュディがとても可愛らしく歌い上げています。


Babes on Broadway (1941) – How About You?

「Hoe Down」はコンビの相性の良さがよく表れている一曲。

ミンストレルショースタイルも2人にとてもお似合いでした。 


FDR Jones

 「The Yankee Doodle Boy」はアルプス一万尺として、日本人にもお馴染みかと思います。


Babes on Broadway (1941) – Yankee Doodle Boy

ジュディはカラーになる前の白黒映画の頃の方が、本来の美しさが際立つような気がします。

この時代の作品をもっと日本で楽しめるようになったらいいなと切に思います。