ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

ミューオタるんによる純粋なミュージカルブログ

『ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさんより〜』2017.11.18.ma

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『ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさんより〜』とは

ウェブスターの小説『あしながおじさん』をミュージカル化したもの。

2009年にカリフォルニアで初演、2012年ウェストエンド、2015年オフブロードウェイで上演。

日本では2012年初演以来、井上&坂本コンビで上演され続けている。

なお、同じ原作を扱ったアステア主演のMGMのミュージカル映画を舞台化とは全く異なる作品である。

あらすじ

孤児院で暮らす18歳の少女ジルーシャは、ある夜、大学に進学し勉学を保証するという思いもかけない手紙を受け取る。

条件は月に一度手紙を書くこと。

手紙の主は、その夜に見た車のヘッドライトに照らされ、足長蜘蛛「ダディ・ロング・レッグズ」のような影、まさにその人だった。

影でしか見たことのない人だったが、ジルーシャは心を躍らせ手紙を送り続けた。

影の正体であるジャーヴィス・ペンドルトンもまた、知性のある手紙を毎回送ってくる彼女に惹かれていくのに、時間はかからなかった。

そして、ついにジャーヴィスは影の正体であることを隠してジルーシャの前に現れる。

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キャスト

ジルーシャ 坂本真綾

ジャーヴィス 井上芳雄

感想

今日はあいにくの雨で曇り空でしたが、シアタークリエは満席で熱気にあふれていました。

今までずっと観てみたいと思っていたこのミュージカルをようやく観られて本当に幸せでした。

今回の観劇前に、ウェブスターの原作を改めて読んでみました。

原作の小説はジルーシャのジャーヴィスに対する手紙のみで構成されており、大学での生活やジャーヴィスの容貌などもジルーシャの視点から語られています。

この舞台では、孤児院の院長やジルーシャの大学の級友などは登場せず、実際に登場する俳優は2人のみであり、原作の小説への敬意を感じる内容になっていました。

オーケストレーションもピアノ、ギター、チェロだったかな、とてもシンプルな構成で、『ファンタスティックス』のような雰囲気でした。

オフブロードウェイ向けの作品で、クリエのサイズにとても合っている印象を受けました。

坂本さんはおそらく、初めましてかと。

もしかしたらレミゼのエポを観ているかもしれませんが。

声が透き通っていて、雰囲気も清楚で聡明なジルーシャを演じられていました。

井上さんはいうまでもなく、歌も演技もお上手で、パーフェクトでした。


『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』待望の再演!

舞台奥の高台にジャーヴィスの書斎をイメージした本棚が置かれ、下手にオーケストラがいました。

また、舞台上にある幾つかの旅行鞄から本などの小物を取り出したり、旅行鞄を積み上げて山に登る様子を表したりしていました。

ジルーシャは1幕も2幕も客席から登場しましたが、高台にいるジャーヴィスとの違いを表したかったのかなと思ったり。

とにかく、2人ともが可愛くて、おかしくて、愛おしくなる舞台でした。

音楽は、決してキャッチーなものではないですし、華やかさはない舞台ですが、ドラマが音楽を盛り上げるようなミュージカルで、私は好きでした。

最後に、近々日本人キャスト版のDVDが販売になるそうです。

予約も開始になっているようなので、要チェックです。

『ノートルダムの鐘(1996)』The Hunchback of Notre Dame

https://vignette4.wikia.nocookie.net/disney/images/a/a5/The_Hunchback_of_Notre_Dame-_1996.jpg/revision/latest?cb=20130420022954

ノートルダムの鐘』とは

1996年公開のディズニーによるミュージカルアニメ映画。

ディズニールネサンスの一つ。

音楽は『美女と野獣』『アラジン』などのアラン・メンケンが担当。

日本では放送コードに抵触するため、オープニングシーンではThe Bells of Notre Dameに変更されている。

吹き替えは劇団四季の俳優陣が担当している。

本作は舞台化され、1999年にベルリンで初演、その後、2014年にサンディエゴで上演されたが、ディズニー・シアトリカル・プロダクションの最終判断でブロードウェイ上演には至らなかった。

日本では劇団四季により2016年12月に上演。

あらすじ

舞台は中世のパリ。空高くそびえ立つノートルダム大聖堂の鐘楼に、カジモドという心優しい鐘つき男がひとりぼっちで暮らしていた。

冷酷な判事フロローに育てられた彼は鐘楼の外へ出ることを許されず、いつも頭の上から街を眺めては自由を夢見ていた。

そして、年に一度の道化の祭りの日、愉快な石像ガーゴイルたちに励まされ、ついに塔を抜け出す。

生まれて初めての華やかな世界。

カジモドは自由を愛し強く生きるジプシーの娘エスメラルダと出会い、初めて友情を知り、そして自らの運命を変えてしまうような冒険に引き込まれていく。

キャスト(声の吹き替え)

カジモド トム・ハルス(石丸幹二

フロロー トニー・ジェイ(日下武史、歌:村俊英)

エスメラルダ デミー・ムーア(保坂知寿

フィーバス ケビン・クライン(芥川英司)

クロパン ポール・カンデル(光枝明彦)

ユーゴ ジェイソン・アレクサンダー(治田敦)

ヴィクトル チャールズ・キムブロー(今井清隆

ラヴァーン メアリー・ウィックス(末次美沙緒

カジモドの母 メアリー・ケイ・バーグマン(末次美沙緒

司祭 デヴィッド・オグデン・スティアーズ(松宮五郎、歌:佐川守正)

野蛮な兵士 コーリー・バートン(渋谷智也)

とんまな兵士 ビル・ファッガーバッケ(味方隆司)

感想

この作品も、ディズニー作品の中で指折りで好きなものの一つです。

ヴィクトル・ユーゴーの原作とはラストシーンが異なり、ディズニーらしい脚色になっているのですが、これはこれ、あちらはあちら、と割り切って観ていただきたいです。

この映画も、アラン・メンケンの手がけた他のディズニー作品同様、ミュージカルになっていますが、ノートルダム寺院が中心の作品であるため、全体的に宗教音楽のような厳かな曲調で、他の作品とは異なった趣があります。

特に、冒頭のノートルダム寺院のクローズアップからのオープニング曲は圧巻です。

この一曲でカジモドのおおまかな生い立ちが、クロパンによって明かされます。

その後も、クロパンはこの物語を子供達に伝えるという人形劇屋として物語をリードし、また、ジプシーのかしらとして登場します。

本作は吹き替えを劇団四季の俳優が担当していますが、やはりカジモドの石丸幹二さんはハマリ役と言えるでしょう。

「Out There」はオープニングと並んでこの作品の白眉ですが、寺院の中に閉じこもっているカジモドが外の世界への憧れを歌う一曲です。


Out There - The Hunchback of Notre Dame

この曲中の街の人々の中に、『美女と野獣』のベルがいることは有名な話ですね。

毎回目で追ってしまいます。

確かに、同じフランスを扱ったお話ですが、ベルが住むのは田舎町であり、パリのど真ん中にいるというのは考えづらいですが、製作者のファンに対する嬉しいサービスですね。

現在、劇団四季で断続的に上演されている舞台版では、ラストがより原作に近くなっています。

また、日本語歌詞もアニメ版とはかなり異なっており、それぞれ私は好きです。

カジモドはやはり石丸さんの声に馴染んでしまったため、石丸さんに演じてもらいたかったという気持ちが強いですが。

今でも何回も繰り返し見る作品なので、未見の方はぜひ。

『アリージャンス- 忠誠 -』Allegiance ジャパンプレミア上映会 2017.11.11 ma

今日は、『アリージャンス- 忠誠 -』のジャパンプレミア上映会に行ってきました。

日本では馴染みが薄いかもしれませんが、『スター・トレック』などでおなじみの日系俳優であるジョージ・タケイさんのお話も、liveで伺ってきました。

https://www.atpress.ne.jp/releases/136988/LL_img_136988_1.jpg

『アリージャンス- 忠誠 -』とは

2012年にサンディエゴで初演、2015年10月から約5ヶ月間、ブロードウェイで上演されたミュージカル。

自身が日系3世であり、日系俳優であるジョージ・タケイの実体験が基に制作されている。

ミス・サイゴン』や『フラワー・ドラム・ソング』とは違い、アジア人の視点から作られた、アジア人が出演する稀少なブロードウェイ・ミュージカルである。

あらすじ

第二次世界大戦の勃発と共に物語の主人公のキムラ一家の様な日系人は「敵性外国人」と見なされ、ルーズベルト大統領による大統領令によって強制収容所に送られてしまう。強制収容所での厳しい暮らしの中でも”GAMAN”の精神で希望を失わず日々を耐えていた彼らにある日、忠誠心調査書(Loyalty Questionnaire)が配られアメリカへの忠誠を問われる、この忠誠書に対する考え方を巡って対立する家族、そして日系人コミュニティはそれぞれの道で自由を求めて戦いを始めるー

キャスト

サム・キムラ(現代)/おじいちゃん(1940年代) ジョージ・タケイ

ケイ・キムラ レア・サロンガ

サム・キムラ(1940年代) テリー・リヨン

フランキー・スズキ マイケル・K・リー

タツオ・キムラ クリストファラン・ノムラ

ハンナ・キャンベル ケイティ・ローズ・クラーク

マイク正岡 グレッグ・ワタナベ

感想

今回は、ブロードウェイの舞台を録画したものが、休憩なしで放映され、その後で30分程度、主演のジョージ・タケイ、制作に携わったロレンゾ・シオン、次回のLAでの公演で主演を務めるエレナ・ワンのお三方のお話を伺うというスタイルでした。

 

ショー自体は、去年ブロードウェイで上演されている時から知っていて、本当に観に行きたかったのですが、仕事の都合などで断念した経緯があり、今回の好機を本当に楽しみにしていました。

戦時中の日系人の収容所行きの事実は歴史の授業で習っており、理解しているつもりでしたが、ある家族の目線からミュージカルとして描かれると非常に身に迫るものがありました。

 

まず、キャストの皆さんについて。

ジョージ・タケイさんについては、スター・トレックというより、スター・トレックを愛する主人公が登場するビッグバンセオリーというアメリカのドラマで何度かお見かけして存じ上げていました。

レア・サロンガさんは言うまでもないですが、ミス・サイゴントニー賞、ディズニールネサンスの一つであるアラジンのジャスミン、それにムーランでタイトルロール、レミゼでアジア人初のエポなど、もはやレジェンドです。

テリーさんについては、実はFB上で友達の友達ww意外と世間って狭い!?ブロードウェイのアラジンのタイトルロールにも最近抜擢された、乗りに乗っている若手舞台俳優さんです。

そして、今回一目惚れしてしまったのが、フランキーのマイケル・K・リーさん。コリアン・アメリカンの方なのですが、文字どおり韓流スターのような風貌と完璧なパフォーマンスで、心をさらわれました。かっこよすぎます!!

↓フランキーが自らの現状を皮肉って歌い踊るキラーチューン


First Look at "Paradise" from the New Broadway Musical ALLEGIANCE

 

↓ケイが弟への愛を歌った一曲…サロンガの声域に合っている感動的な音楽


Lea Salonga Sings "Higher" from the New Broadway Musical ALLEGIANCE

 

演出や舞台全体の印象ですが、所々に日本を感じさせるものが程よく配置されていました。

歌にも出てくる「GAMAN」我慢という言葉。

厳しい収容所での生活、尊厳を踏みにじられるような出来事、そういったものに耐えるのだと皆を諭す時に何度も使われました。

また、questionnaireの紙を、折り紙にして花を作って孫にあげるおじいちゃん。

竹で作った風鈴のようなものを日本的な飾り物。

英語がままならない日本から移り住んだ祖父世代と、アメリカで生まれ育った孫世代の違いがはっきりと描かれていました。

父と子ども、祖父と孫、姉と弟など、時代の荒波に揉まれながら起こる家族の絆の変化がドラマの主軸です。

それぞれの信念を守りながら、自分の信念に忠実に生きた結果、家族は分断されてしまうのでしょうか。

音楽、ドラマ、ダンス、全て期待以上だったので、ミュージカル観劇としては大満足です。

遠路はるばる、わざわざ日本までお越しくださって、本当にありがとうございました。

でも、そこまでしてこのミュージカルを世界中に、そして後世に残したいというジョージ・タケイの熱い気持ちが、liveではなく映像ではありましたが、ひしひしと伝わってくる作品でした。

もちろん、当時のアメリカの立場、日本の立場、そして広島や長崎で被爆された方の立場、置かれた環境は様々で、言い分もそれぞれあるのは承知の上です。

でも、今一度、日系人の受けたショッキングな出来事を知る努力をしてみてもいいのではないかと思うのです。

この作品は、必ずその助けになってくれるはずです。

日本に住んでいると、移民という存在は非常に疎くなってしまいがちですが、ネットをひらけば世界各地で移民による様々な問題が燻っています。

この戦争という特殊な環境がもたらした日系人の強制収容に類似することは、現代でも起きうることだと、日々のニュースをみて思います。

そのためにも、この作品は上演され続ける価値があると思いました。

 

さて、インタビューについて書くのを忘れてしまいました。

プロデュースに携わったシオンさん。

最初この暗いテーマの作品をミュージカルにすることには、周囲が驚いたそうですが、どんな不当な境遇に置かれても家族に対する愛を持ち続けるということをconceptとして大切にしながら制作を続けられたそうです。

続いて、ジョージ・タケイさん。

なんと日本語でご挨拶。

幼い頃、土曜日に日本語学校に嫌々ながら通われたので少しはお話されるそうです。

途中まで流暢な日本でお話しされました。

この作品はご両親に捧げたいとまずおっしゃっていました。

事業や家、銀行口座まで奪われたご両親は、苦難に耐えながら、ワイオミングで過ごされました。

半年くらい経ってから、戦地での人員不足のため日系人収容所から若者を戦地へ送ることとなり、アメリカへの忠誠心を試すquestionnareが設けられました。

忠誠を誓った若者たちはサミーのようにヨーロッパの激戦地に送られました。

忠誠を誓わなかったものはさらに環境の良くない収容所に送られました。

このように日系人は大きく2つのグループに分断され、作品にあるように家族が離れ離れになってしまうこともあったとのこと。

これはアメリカの歴史上、恥ずべき部分だ、とタケイさんはおっしゃってしました。

 

この作品、2018年2月にロサンゼルスで上演予定だそうです。

LAに行かれる予定の方はぜひチェックしてみてくださいね。

 

最後に、サンディエゴ公演後、ブロードウェイに行く前に削除されてしまった楽曲で、素晴らしい楽曲を見つけたので載せておきたいと思います。

↓ケイとフランキーによる「The Mountain's Heart」は「This is Not Over」に変えられましたが、この曲はこの曲で素晴らしい!


ALLEGIANCE Musical - The Mountain's Heart (LEA SALONGA & MICHAEL K. LEE)

『ドリームガールズ(2006)』Dreamgirls

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ドリームガールズ』とは

2006年のミュージカル映画

1981年ブロードウェイ初演の同名ミュージカルを映画化したもの。

ジェニファー・ハドソン出世作となった。

あらすじ

1960年代、デトロイト。とあるライブハウスに、ディーナ、エフィ、ローレルの3人からなる「ドリーメッツ」がライブハウスの出演を賭けてオーディションを受けていた。彼女たちに目をつけたのがジミーのプロデューサーのカーティスだった。ジミーの女癖の悪さから彼のバックコーラスを失い、新しいバックコーラスを探していた彼は、ドリーメッツをバックコーラスとして彼女たちを雇う。エフィの兄C.C.の作曲した"Cadillac Car"を聞き、これは売れると思ったカーティスは、レーベル「Rainbow Records」を立ち上げる。黒人局のみで流されたこの歌はR&Bランクで一ケタ台の順位をたたき出すなどヒットになったが白人によって曲を盗まれる。カーティスはこのことから「金を使って白人局にも流してもらおう」と、持っていた中古車を全て売り払い、ディーラーの跡地を本格的なスタジオにし、"Steppin' To The Bad Side"を発売する。しかしこの頃からエフィとその他のRainbow Recordsのメンバーの中に亀裂が走り始める。

キャスト

カーティス ジェイミー・フォックス

ディーナ ビヨンセ・ノウルズ

ジミー エディ・マーフィー

マーティー ダニー・グローヴァー

エフィ ジェニファー・ハドソン

ローレル アニカ・ノニ・ローズ

C.C. キース・ロビンソン

感想

この映画は、映画館で観ました。

とにかくジェニファー・ハドソンの歌声に圧倒された思い出があります。

未だに、彼女の「No way」を聴くと鳥肌が立ちますね。

「I'm changing」もことあるごとに聴いてしまいますし。

以前、『ソウルガールズ』と本作の類似点について述べましたが、やっぱりこの作品には歌唱力だけとってもとてもかないません。

ビヨンセやアニカ・ノニ・ローズの、8年という時間経過を表す、ウブな少女からグラマラスな修羅への変身ぶりも見事なもの。

元々のミュージカル自体は、1981年初演で、トニー賞6部門受賞作。

シュープリームスダイアナ・ロス、メアリー・ウィルソン、フローレンス・バラードがモデルになっています。

事実との対応としては、フローレンス・バラードがエフィ、ダイアナ・ロスがディーナ、メアリー・ウィルソンがローレルにおおよそのところなるのでしょうか。

セリフが歌になるようなミュージカル色の強い作品では決してありませんが、出演者の高い歌唱力を堪能するだけでも観る価値のある作品と言えると思います。


Dreamgirls - Official® Trailer [HD]

『ビリー・エリオット』2017.10.28. ma

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とうとう、行ってきました。

仕事に集中しているうちに、東京公演が終わってしまい、慌てて大阪公演のチケットを探していたところ、友人に譲ってもらうことができました。

この作品は、ブロードウェイで観劇して以来。

当時はまだ英語の理解力がなく、しかもイギリスの方言目白押しのため、ジョークなどよく理解できなかった思い出があります。

しかし、そんな私でも、ダンスには圧倒されました。

トニー賞を受賞したTrent Kowalikくんがビリーだったのですが、出待ちをして、お母さんと一緒に帰ろうとする彼に、サインと写真をお願いしたことを覚えています。

その時に思ったこと。

これはさすがに日本人公演はないだろうなぁ。。。

これだけのアクロバティックなものからクラシックバレエやタップまでの幅広いジャンルのダンスをこなし、歌も歌える小学高学年から中学生の変声期直前の男の子って…

私の地元の男子を連想すると、合唱コンクールの練習を恥ずかしがったりサボったり、体育の選択授業でダンスと柔道があれば必ず柔道を選んだりと、ビリーとはかけ離れたイメージばかりでしたので。

そういった訳で、今回のビリー公演は、またまた〜!『アニー』じゃあるまいし、そんな無理に日本人キャストにしなくってもいいんじゃない?と思ってしまったのでしたが、ウェブ上で練習風景などを観ていくうちに、やっぱり観ておこうと考え直し、今回の観劇に至りました。

なんと、ケリー・オハラやマシュー・モリソンが来日した際にも、彼らは出会っているのですが、その時の映像がこちらです。


BILLY ELLIOT Japanese TV show 2017/03/18

この時の未来和樹くんのボーイソプラノ(0:47〜)が本当に素晴らしすぎて、思わず泣いてしまいました。

あらすじ

1984年、サッチャー率いる英国政府は20の炭鉱を閉鎖し、2万人の合理化計画を発表。

これに対して、炭鉱労働者による大規模なストライキが全国的に広まっていた。

少年ビリーは、イングランド北部の炭鉱町イージントンで、炭鉱夫の父、ストに熱中する兄トニー、おばあちゃんと暮らしていた。

ストのため厳しい生活の中、父はビリーに男性らしい強さを求め、ジョージの元でボクシングを習わせていた。

ある日、ボクシングの居残り練習をさせられていたところ、ウィルキンソン先生とその娘デビーたちのバレエクラスに巻き込まれる。

徐々にバレエに魅了されるビリーは、ボクシングをサボるようになる。

しかし、ある日、そのことが父親にバレてしまう。

激怒する父に、ウィルキンソン先生はビリーの才能とロンドンバレエ学校への可能性について語るのだった。

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キャスト

ビリー・エリオット 前田晴翔

お父さん 吉田鋼太郎

ウィルキンソン先生 島田歌穂

ビリーのおばあちゃん 根岸季衣

トニー 藤岡正明

ジョージ 小林正寛

オールド・ビリー 栗山廉

マイケル 山口れん

デビー 佐々木琴花

感想

初の梅田芸術劇場

今回は3階席右サイドからの観劇でした。

一言。

感激しました。

まず、述べるべき点は、ダンス力の高さ。

圧倒されました。

今回ビリーだった前田くんはアポロシアターのアマチュアナイト優勝というとんでもない経歴の持ち主。

ヒップホップが得意で今回オーディションを受けるまでバレエは未経験だったそうです。

そのため、Electricityではヒップホップが得意な彼に合わせた振り付けに変更されていたようです。

でも、特に不自然さは感じず、彼の良さが非常に映える構成になっていたのではないかと思います。

もともと、身体能力の高い子なのでしょうが、バレエ未経験でピルエットなどあれだけできるとは。。。素晴らしいですね。

ダンスではElectricityだけではなく、一幕最後のAngry danceやフライングが印象的なDream balletも非常に見応えがありました。

いや、お疲れさま〜と終演時に思わず声が漏れてしまいました。

舞台演出としては、特に照明が非常に効果的に使われていました。

舞台前方サイドからライトを当てることで、舞台上の人物の影を舞台背景に映す場面が多用されていました。

また、炭鉱夫のヘルメットについたヘッドライトで客席全体を照らしながら後退し、舞台中央に立ったビリーのシルエットを幻想的に浮かび上がらせるという場面も素敵でしたね。

今回は日本語だったので、ブロードウェイの時とは違って、ジョークもバッチリ聞き取れました。

それと同時に、英語の勉強もっと頑張って、ブロードウェイの新作ミュージカルを予備知識なしで楽しめるようになりたいものだと切に思いました。

涙腺刺激ポイントは、やはり、Letterですね。

ウィルキンソン先生に、バレエの振り付けをするから、何か自分の人生に影響を与えたものを持ってくるように、と言われたビリー。

この曲は、その時、亡くなったお母さんからの手紙の文面を歌ったもの。

きっと何回も読んだから覚えてしまったんだよね、ビリー(;_;)

この作品は、ミュージカル愛好家層の大きな部分を占める女性陣の母性を刺激してやまないでしょう。

私もそんな一人です。

今回のビリーのオーディション、実は私が以前通っていたタップダンスの先生の教え子で、とてもダンスの上手な男の子が申し込んでいたそうなのですが、受験時に中2くらいで、そうこうしているうちに声変わりを迎えてしまい、無理だったそうです。

才能と忍耐力はもちろんですが、タイミングと運も含めて、全て手にした子だけが挑戦できる役なのだなと思いました。

最後に、オペラグラスを忘れてしまった私に貸してくださった、心優しい隣席の方、本当にありがとうございました。

他の劇場なら借りるのですが、この劇場は貸し出ししていなかったもので。

東京公演からのリピーターの方だったようで、「もう全部のビリーを見たので、どうぞ使ってください」と天使のようなお言葉をいただきました。

何もお返しできず申し訳ありませんでしたが、私もこのような場面に遭遇した時にはお隣の方に快く貸せるような人間になりたいです。

上手く言えません

言葉にできない

抑えきれない気持ち

自分をなくすような 忘れるような

本当の僕になるような

耳の奥で音楽が鳴り出して

追いかける 追いかける

自分が消える

僕は変わる

何かが燃えて

僕を開くもう逆らえない

僕は舞い上がる鳥のように

まるで電気 そう電気

胸で弾けて

僕はもう自由

「電気のように」より 

 


『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』製作発表より「エレクトリシティ」720p

『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ・スペシャルショー』2017.10.14 so

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待ちに待った、ジョン・キャメロン・ミッチェルが出演するヘドウィグに行ってきました。

映画ヘドウィグについてはこちらに書かせていただきました。

nyny1121.hatenadiary.com

今回のショーは、ジョン・キャメロン・ミッチェル中村中さんのお二方を主演に迎えた舞台でした。

ヘドウィグの歌唱を英語でミッチェルが熱唱し、ヘドウィグやその他の日本語のセリフやイツァークの英語の歌唱を中村中さんが担当しています。

お客さんの中にはヘドウィグのウィッグをつけられた方々が散見されました。

ハロウィンが近いこともあるのか、トミーノーシスの額のジーザスマークをペイントされた方も結構いらっしゃいました。

日本人は概して恥ずかしがりなのに、こういった扮装を見られると、皆さんの強いヘドウィグ愛を感じました。

突然の1階席からのミッチェルの登場で始まった舞台は、Tear me downの熱唱でいきなりスタンディンオベーションの嵐でした。

開演早々、涙が…もう止まりませんでした。

Tear me downでヘドウィグが身にまとうマントに、ちゃんとTokyoの文字が入っていて、とても嬉しかったです。

舞台は歌以外は基本的に日本語で進んで行き、英語の歌の際にはスクリーンに日本語字幕が出るようになっていました。

ミッチェルも所々日本語を挟みながらファンサービス。

「ヨッコイショ」って言った時には笑いが止まらなかったです。

トミー・ノーシスは声のみの出演で、日本語でした。

基本的に、ブロードウェイでのショーをベースに作られたものなので、映画版では削除された楽曲も入っていました。

それが、イツァークのソロ曲である「Random Number Generation」です。

この曲は中村中さんが英語歌詞で、舞台上を飛び跳ねながらパワフルに歌われていました。

ライブで中村中さんを拝見したのは今回が初めてだったのですが、ものすごくおしとやかなイメージだったので、今回の演技は予想外の連続で、圧巻でした。

キャメロンのヘドウィグの勢いに負けないスピード感、パワフル感、凄まじかったです。

例のcar washされたのは、中央ブロック前方左通路側に座られていた方でした。

うらやましい…


ヘドウィグ2017年SPECIAL SHOW ジョン・キャメロン・ミッチェル メッセージ

生きている間に、まさかミッチェルのヘドウィグを見られるなんて思っていなかったので、今日は心底幸せを感じています。

本当にありがとうと心から言いたいです。

『レディ・ベス』2017.10.9 so

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知り合いの方にチケットを譲っていただき、初日に行ってまいりました。

今回観に行くことにしたのは、チケットを譲っていただいたこと、前回見逃した演目であったためなどのため。

それでは行きましょう。

『レディ・ベス』とは

2014年、帝劇にて世界初演されたミュージカル。

エリザベート』や『モーツァルト!』のクリエイター陣が制作にあたった。

45年もの間、英国女王として君臨したエリザベス1世の若き日々が描かれている。

あらすじ

16世紀イギリス。ベスは国王ヘンリー8世の娘にも関わらず、母が反逆罪の汚名を着せられ処刑されたため、片田舎で家庭教師たちとともに勉学に勤しみながらひっそりと暮らしていた。王女らしい理知と少女らしい好奇心に満ちたベスはひょんなことから出会った吟遊詩人ロビンに反発しながらも淡い恋心w抱き始める。しかし、ある日、彼女が現国王である姉のメアリーに対して叛逆を企てているとの疑いをかけられ一変する。忠義心をメアリーに信じてもらえず、市況ガーディナーやスペイン大使ルナールに陥れられ、ついにロビンとも引き離され、ロンドン塔に投獄されてしまう。。。

キャスト

レディ・ベス 平野綾

ロビン・ブレイク 加藤和樹

メアリー・チューダー 吉沢梨絵

ロジャー・アスカム 山口祐一郎

キャット・アシュリー 涼風真世

フェリペ 古川雄大

アン・ブーリン 和音美桜

ガーディナー 石川禅

シモン・ルナール 吉野圭吾

感想

中央の丸い円形傾斜舞台が印象的な舞台セット。

照明が“適材適所”に効果的に用いられていました。

ミュージカルとしては、いまいち盛り上がりに欠けるというか、気持ちが入らなかったですね…

音楽が今ひとつ好みではなかったかな…

ベスが吟遊詩人と恋するという筋書きも、そんなことありえん!と思ってしまい、冷めた目で観てしまいました…

いつからこんなつまらない大人になってしまったのでしょう。。。涙

平野さん、加藤さん、古川さんは初めてでした。

ベスを演じられた平野さんは同年代だったので、自分自身をベスに投影しやすく、とても良かったです。

輪っかのドレスもとてもよくお似合いでした。

加藤さんは舞台から遠いB席からもイケメンぶりがよく伝わってくる演技でした。

アーティスト仲間との掛け合いも楽しかったです。

また、周りの皆さんの古川さんへの熱視線にびっくり!

古川さん登場の場面ではこぞってオペラグラスを覗き込んでいらっしゃいました。

うむ、確かに美青年。私はタイプではないですが。

来年の『モーツァルト!』が楽しみですね。

吉沢さん、お久しぶりでした。

四季時代の赤毛のアンなどの天真爛漫な雰囲気とは全く違った役どころ、見事でした。

 

今回、入場時、全員にメインキャストの顔写真の入った缶バッチがプレゼントされました。

私は、山口祐一郎さんでした♡

大切にします。


『レディ・ベス』2017/10/9 カーテンコール映像