ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

ミューオタるんによる純粋なミュージカルブログ

『ポカホンタス(1995)』Pocahontas

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ポカホンタス(1995)』とは

ディズニーによるミュージカルアニメ映画。

実在の人物ポカホンタスの人生や同時代の民話や伝承を基にしており、ディズニーの作品で初めて実在の人物を扱った作品だが、実際にポカホンタスが白人男性と恋愛関係にあったというような記録はない。

美女と野獣』、『アラジン』、『リトル・マーメイド』などと並ぶディズニー・ルネサンスの一環とされる。

作曲アラン・メンケン、作詞スティーブン・シュワルツによる音楽はアカデミー賞グラミー賞ゴールデングローブ賞などを受賞した。

あらすじ

17世紀初頭のアメリカ。

 インディアンのポウハタン族の娘ポカホンタスは一族のココアムに求婚されていたが、まだ見ぬ世界への憧れがあり結婚すべきか悩んでいた。

そんなある日、植民地化しようと船に乗ってやってきたイギリス人たちが菌を求めて土地を掘り返し始めた。

上陸したジョン・ラトクリフの後を追ったポカホンタスの前に、銃を持ったジョン・スミスが現れる。

2人はたちまち恋に落ちる。

キャスト

ポカホンタス アイリーン・ベダード / 歌:ジュディ・クーン(土居裕子

ジョン・スミス メル・ギブソン古澤徹 / 歌:立花敏弘)

ジョン・ラトクリフ総督 デヴィッド・オグデン・スティアーズ(有川博 / 歌:佐山陽規)

ウィギンズ デヴィッド・オグデン・スティアーズ(安原義人

柳の木のおばあさん リンダ・ハント京田尚子

チーフ・パウアタン首長 ラッセル・ミーンズ / 歌:ジム・カミングス(津嘉山正種 / 歌:福沢良一)

ケカタ ゴードン・トゥートゥーシス / 歌:ジム・カミングス(納谷悟朗 / 歌:筒井修平)

トーマス クリスチャン・ベール(松澤重雄)

ロン ジョー・ベイカー(西村知道

ベン ビリー・コノリー安西正弘

ナコマ ミシェル・セント・ジョン(高山みなみ

ココアム ジェームス・アパウマット・ホール(園岡新太郎)

感想

ディズニールネサンスの中でも、なかなか観ることのなかったこの作品をお正月休みに観ました。

本作も他のディズニールネサンス作品群と同じように、アラン・メンケンが手がけた音楽を楽しむことができます。

「Colors of the Wind」「Just Around the Riverbend」は特に有名です。

↓代表的な一曲「Colors of the Wind」


Pocahontas | Colors of the Wind | Disney Sing-Along

水や風など自然の描き方が非常に美しく感動的でした。

ポカホンタスが自然と戯れるシーンはどこか『もののけ姫』を思わせるような気がしました。

耳に残る楽曲は上記くらいで他のルネサンス作品と比べて少なめですが、ミュージカルシーンのカット割りにはこれまでの経験によるupgradeを感じさせられました。

ラストは未来に続く多様な展開を想像を観客に抱かせ、だからこそ広がりある作品になっているのだと思いました。

『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』2019.1.13.13:00@東京芸術劇場プレイハウス

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『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』とは

2012年オフブロードウェイ初演、2016年ブロードウェイ初演のミュージカル。

トルストイ作「戦争と平和」の一部分を基にしている。

音楽はデイヴ・マロイDave Malloyによる。

トニー賞12部門にノミネートされ、2部門で受賞した。

今回が日本初演であり、演出は小林香。

あらすじ

19世紀初頭、モスクワ。

貴族の私生児として生まれたピエールは、莫大な財産を相続したが愛のない結婚をし、その人生にどこか虚しさを抱えながら、酒と思索に耽る毎日を送っていた。

ピエールと親交のある、若く美しい伯爵令嬢ナターシャは、アンドレイと婚約するが、アンドレイの父に、1年間離れて過ごしてお互いの気持ちが変わらなければ許可するという条件を出され、彼は外国へ。

従姉妹のソーニャとともにモスクワに出てきたナターシャは、名付け親であるマーリャ D.の家に身を寄せ、婚約者の帰りを待つことにする。

けれど、二人の結婚に反対するアンドレイの父・ボルコンスキー老公爵だけではなく、妹のマリアもナターシャを快く思っておらず、アンドレイのいない日々に、ナターシャは寂しさを募らせていた。

そんなある日、美しく魅力的な男アナトールと出会ったナターシャ。

その誘惑に抗えず、ついにはバラガのトロイカで駆け落ちする計画を立てる。

だがそれは失敗に終わり、アンドレイとの婚約も解消されてしまう。

一方、ピエールは妻エレンの不倫を知り、不倫相手のドロホフに決闘を申し込む。

かろうじて勝利するものの、意味のない命を賭けた闘いに、ますます鬱屈した気持ちを募らせていく。

虚しく生きる男と全てを失った少女、二人の運命はやがて重なり・・・。

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キャスト

ピエール 井上芳雄

ナターシャ 生田絵梨花

エレン 霧矢大夢

アナトール 小西遼生

ソーニャ 松原凛子

ドロホフ 水田航生

マリア はいだしょうこ

バラガ メイリー・ムー

マーリャ D. 原田薫

アンドレイ / ボルコンスキー老公爵 武田真治

感想

遅ればせながら、ずっと楽しみにしていたグレコメに行ってまいりました。

今、ニューヨークを中心に世界的に流行っているimmersive theatreに分類されるこの作品。

「immersive=没入した」という意味なので、immersive theatreは没入型劇場体験とでも言えるでしょうか。

immersive theatreは観客もその舞台の世界に入って楽しむことができるのが特徴です。

ニューヨークで現在特に人気のimmersive theatreとして知られているのは、『Sleep No More』や『Then She Fell』などが挙げられます。

『Sleep No More』公式サイト:https://mckittrickhotel.com/sleep-no-more/

『Then She Fell』公式サイト:https://thenshefell.com

今回、日本の大きい箱(=劇場)でどのようにimmersive感を演出するのかということも楽しみにしていた点の一つです。

オフでは音楽を手がけたデイブ・マロイがピエールを演じていましたが、オンに上がってからはジョシュ・グローバンに代わりました。

↓ブロードウェイ公演のtrailerです。


The Great Comet - 2017 Broadway Trailer

日本公演を観劇直後の感想です。

↓本公演のゲネプロの様子です。


『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』公開ゲネプロ

immersive感を出す工夫としては、コメットシートという舞台上に設けられた座席、そのほか上演前や二幕開演前などに役者が客席まで降りてきて劇中の世界へ導入するような演出がありました。

コメットシートの方は役者に声をかけられ参加する場面(マリアにプロポーズされたり、アナトールに手の甲にキスされたり)もありました。

そのほか、市販されているエッグシェイカーを劇中でフリフリしてもOKでした。

私は2階席後方センター付近だったので、そこまでではありませんでしたが、思っていたよりはimmersive感を味わえたかなと思います。

ここは楽しんだ者勝ちみたいなところがありますね。

本来舞台裏や舞台背景を置くスペースも開放されていたので、舞台上は非常に広く使われていました。

奥に階段があり、舞台上には7つの窪みがあり、うち2つはオケピとして使用され、残りはコメットシートとなっていました。

演者達はその窪みを避け、マス目の縁を歩くように縦横無尽に舞台を歩き回るので、登場人物が多いということもあり、オペラグラスで追うには少し大変でした。

残念だったのは、日本語の歌詞があまり聞き取れなかったこと。

この作品はセリフが全て歌というオペレッタ形式だったので、歌詞を聞き取れないのは致命的でした。

そんな中、ピエールを演じた井上芳雄さんだけは全て歌詞もclearに聞き取ることができ、安定の実力を再認識しました。

さらに、彼のピエールの悲哀の演じ方は好きでした。

他には、意外と好きだったのはソーニャですね。

ナターシャとソーニャ役の方々は2017年のレミゼでコゼットとエポニーヌを演じた仲ということもあり、2人の場面は息が合っている気がしました。

Sonya AloneはOn My Ownをどこか思わせるものでした。

それ以外の方については、ノーコメントです。

今までは英語で理解していた舞台ですが、日本語になっても、やはりデイヴ・マロイの音楽は先が読めない、ジャンル横断的な面白さがあり、癖になりますね。

船上ピアニストとして海の上で様々な国の音に触れてきた彼ならではというか、民族音楽電子音楽、クラシックなど、多様なジャンルの音楽で独自の世界観を作り出していました。

返す返すも、キャストの声があまりに浅すぎること、箱が大きすぎてimmersive theaterというジャンル分けをするものとは程遠かったことなどが悔やまれます。