ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『野郎どもと女たち(1955)』Guys and Dolls

『野郎どもと女たち』とは

1955年のМGМ製作のミュージカル映画
デーモン・ラニョンの短編小説が原作の、1950年初演のブロードウェイミュージカルを映画化したもの。

あらすじ
1920年代のニューヨークの下町が舞台。
NY一の賭博師ネイサンは、ラスベガスから一儲けして帰ってきたばかりの賭博師スカイに賭けをしかける。
それはこれから指名する女をデートに誘えるか、というものだった。
スカイは自信満々で賭けに応じるが、口説く相手は「救世軍」の堅物軍曹だった。
最初は冷たくあしらわれるスカイだったが、閉鎖危機に陥った伝道所をうまく救う。
一方、ネイサンの方は、恋人アデレイドから博打から足を洗うことと、彼女との結婚を迫られていた。。。

 

 

キャスト・スタッフ

監督…ジョセフ・L・マンキーウィッツ

スカイ・マスターソン…マーロン・ブランド
ネイサン・デトロイトフランク・シナトラ
サラ・ブラウン…ジーン・シモンズ
アデレイド…ヴィヴィアン・ブレイン
ラニガン…ロバート・キース
ジョンソン…スタッビー・ケイ
ビッグ・ジュール…B・S・プリー

感想

賭博師スカイと、操正しき軍曹サラの恋愛模様は、とても微笑ましかったですね(^^)

徐々に心を開いていくサラをシモンズが好演していました。

シナトラは本作でも、ご自慢の歌声を存分に発揮していました。

お話の中心は、どちらかというとマーロン・ブランド演じるスカイの方なのですが、

シナトラは素敵な歌で魅了してくれます。

マーロン・ブランドは、ミュージカル畑の人ではなく、ミュージカル映画への出演は極めてレアなことなのですが、

「Luck Be a Lady」など、歌に演技に想像以上に圧倒されました。

他に、ネイサンの子分の2人、個人的にツボでしたww ナイスキャラです。

 有名なタイトルナンバー。


Frank Sinatra, Stubby Kaye, and Johnny Silver - "Guys And Dolls" from Guys And Dolls (1955)


賭博の魅力は全く理解できませんでしたが、

自由を愛する男たちと、幸せな家庭を愛する女たちの、他愛無いラブストーリーとして楽しめました。

映画とは関係ないですが、ブロードウェイの劇場のトイレ。

MEN/WOMENではなく、GUYS/DOLLSという表示だということを聞いたことがあります。

何とも粋ですね(^^)

ブロードウェイで、とても愛されている作品のひとつなのだと分かります。

『足ながおじさん(1955)』Daddy Longlegs

『足ながおじさん』について

フォックス製作の1955年のミュージカル映画
原作は、有名すぎるジーン・ウェブスターの同名小説。
アステアとキャロン(『巴里のアメリカ人』などに出演)が共演した作品。
歌が少なく、バレエシーンの多いミュージカル映画となっています。


あらすじ
ニューヨークの百万長者・ペンドルトン�世は、偶然立ち寄ったフランスの孤児院で18歳の娘・ジュリーを見つける。
彼女の才気と明朗さに感服したペンドルトンは、本名を明かさず、ジョン・スミスという仮名で奨学金を出し、彼女をアメリカの大学に留学させる。
ペンドルトンの顔を知らないジュリーは、孤児たちが「足の長い人影を見た」というのを頼りに、「足ながおじさん」と呼ぶようになる。
大学に入ったジュリーは、感謝の気持ちを込めて、スミス氏宛の手紙を書くが、ペンドルトンは読もうともしない。
ある日、秘書のすすめで、ジュリーの通う大学へ訪問するが、そこで美しい女性に変貌したジュリーに驚く。。。

キャスト・スタッフ

監督…ジーン・ネグレスコ

ペンドルトン(足ながおじさん)…フレッド・アステア
ジュリー…レスリー・キャロン
リンダ…テリー・ムーア
ミス・プリチャード…セルマ・リッター
グリッグス…フレッド・クラーク
サリー…シャーロット・オースティン
アレクサンダー・ウィリアムスン…ラリー・キーティング

感想

『巴里のアメリカ人』で華やかな印象のあったレスリー・キャロンと、フレッド・アステアの共演ということで、観てみました。

実際に観てみると、なんだか見覚えが・・・

そういえば、小学生の頃に、午後のロードショーのような番組で放映されていたものを見たような。

その頃は、まだフレッド・アステアがどんなにスゴイ人であるかなど、知るはずもなく、

「おじさんが若い娘相手に踊ってる」くらいにしか思っていませんでしたけれどwww

 

ストーリーは、ご存知の通り。

「足ながおじさん」は、何度も映画化されていますが、この映画はミュージカルヴァージョン。

ダンスの割合が歌に比べてかなり多いので、少し残念でした。

アステアとレスリー・キャロンのダンスなので、確かに見ごたえはあります。

でも、正直、少し飽きてしまうくらい、ダンスシーンが長かったです。

ダンスが好きな方には、たまらないのかもしれません。

「Something's Gotta give」など、魅力的なナンバーもありますが、

曲数が少なめで、ちょっと物足りない感じがしてしまいました。

 


Daddy Long Legs - Fred Astaire


「足ながおじさん」という作品って、誰しも一度は題名を耳にしたことはあると思いますが、

意外と、そのストーリー展開をご存知の方って少ないですよね。

また、子どもの時に児童版を読んだり、アニメを見ていたとしても、

大人になって、改めて小説を手に取って読んでみると、

「こんなお話だったっけ?」と不思議なくらい、新鮮な気持ちで読めるものではないかと思います。

私も、今回この映画を見て、そういう気持ちになりました(^^)