『天使にラブソングを』とは
2006年にパサデナでプレミア公演され、2009年にロンドン、2011年にブロードウェイで初演されたミュージカル。
1992年の同名映画を基にしている。
作曲はアラン・メンケン、作詞はグレン・スレイターによる。
演出は山田和也。
あらすじ
1977年、フィラデルフィア。
天真爛漫なデロリス・ヴァン・カルティエは、クラブ歌手としてステージに立つことを夢見ている。
けれど、愛人でギャングのボス、カーティス・ジャクソンは、自分が経営するな言うとクラブで歌わせてくれず、はぐらかすばかり。しかもクリスマスプレゼントにと彼の妻の毛皮を手渡され、デロリスは我慢の限界に。
カーティスと別れて自分の力で道を切り開こうと決心する。
そんな矢先、デロリスは意図せず、カーティスが子分のTJ、ジョーイ、パブロと共謀して仲間を殺すのを目撃してしまう。
デロリスは警察に助けを求め、そこで高校の同級生だった巡査のエディ・サウザーと再会する。
エディはデロリスを保護するのに完璧な場所を思いつく。
それは、クイーン・オブ・エンジェルス教会。
デロリスを修道女に変装させて、カトリックの修道院で匿おうというのだ。
修道院長は反対するが、資金難の教会に警察から寄付があるからとオハラ神父に諭され、しぶしぶ承諾する。
デロリスは素性を隠し、シスター・メアリー・クラレンスとして、修道女とともに生活することになる。
規律厳しい生活を送ってきた修道女たちは、破天荒な彼女の行動に振り回されてしまう。
見かねた修道院長は、デロリスに当分は聖歌隊に参加する以外のことはしないように伝え、デロリスは歌が歌えることを喜ぶ。
ところが、あまりにも下手な修道女たちの歌に絶句。
そこでデロリスは、クラブ歌手として鍛えた歌声と持ち前の明るいキャラクターを活かして、聖歌隊の特訓を始める。
キャスト
デロリス 朝夏まなと
エディ 石井一孝
カーティス 今拓哉
シスター・メアリー・ラザールス 春風ひとみ
シスター・メアリー・パトリック 屋比久知奈
TJ 泉見洋平
ジョーイ KENTARO
パブロ 林翔太
オハラ神父 小野武彦
感想
日本初演に引き続き2回目の観劇でしたが、やはりハズレのない作品だと改めて思いました。
2020年、来日公演があるそうなので、まだご覧になっていない方はぜひ!
▼速報
▼観劇後の感想です。
『天使にラブソングを』いやぁ楽しかった!初演時にモリクミさんで観て以来2回目。朝夏デロリス、ハマっていた。アラン・メンケンのめくるめくメドレーは何回聴いても鳥肌が立つ。屋比久さんのMRも最初の慎重な感じからの変貌ぶりが最高だった。最後はみんな立って歌って踊って大興奮💃🕺🎶 pic.twitter.com/dqIZkzTxsn
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年12月7日
森さんデロリスに次いで、私にとって2人目のデロリスは朝夏まなとさん。
朝夏さんの明るさ、コメディエンヌっぷりが冴え渡って、大盛り上がりでした。
素晴らしかったです。
メアリー・ロバートの屋比久さん。
レミゼでエポニーヌを拝見できなかったので、今回がお初でしたが、1幕終盤の豹変するシーン、見事でしたし、個人的に一番好きな2幕の「The Life I've Never Led」も期待を裏切らないperformanceでした。
今拓哉さんの悪役っぷりも見事。
あんなにセクシーな歌声でかっこいい悪役って、ズルい!と思ってしまいました。
個人的に地味にツボだったのが、ラストで登場したマフィア組の皆さんの囚人服に書かれた番号が「5963(ごくろうさん)」「4649(よろしく)」「783640(なやみむよう)」だったこと。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年12月7日
このミュージカルは、元のウーピー・ゴールドバーグが主演した映画がとてもiconicですが、その映画の中の楽曲は既存曲が使われています。
しかし、このミュージカルではそれらは一切使われず、アラン・メンケンが全曲書き下ろしたものとなっているにもかかわらず、元の映画の雰囲気を崩していないどころか、むしろ興奮を増幅させている点で、非常に優秀だと感じています。
一言でまとめると、アラン・メンケン神!
最後にブロードウェイ公演の動画を貼っておきます。