『ショウ・ボート』とは
1951年MGM制作のミュージカル映画。
1927年初演の、小説を基にしたブロードウェイ・ミュージカルを映画化したもの。
その後、舞台は再演を繰り返しています。
音楽は、ジェローム・カーンとオスカー・ハマースタイン�世。
「Ol' Man River」や「Can't Help Lovin Dat Man」他、名曲が多いです。
人種差別や愛に関するミュージカル傑作です。
映画化はこれが3度目で、その3つの中でこれが一番有名です。
あらすじ
ミシシッピ川を行くショウ・ボート。
アンディ船長と母パーシィに育てられたマグノリアは美しく成長し、娘盛りを迎えていた。
姉のように慕っていたジュリーは、ショウ・ボートの主演女優だが、
混血(ムラート)の身で白人俳優スティーブと結婚していることが法に触れ、一座を出ていくことに。
スティーブの後釜としてやってきたゲイロードはバクチ打ちだったが、
マグノリアは急速に恋に落ち、駆け落ちをする。
シカゴで幸せに一年を過ごしたが、バクチに大敗したゲイロードは、
マグノリアの妊娠も知らずに立ち去ってしまう。
生活のためにマグノリアは、ナイト・クラブの歌手の職を求めた。
そこにはスティーブに捨てられたジュリーがスター歌手として雇われていたが、
マグノリアの事情を知ったジュリーは彼女に知られぬよう立ち去り、
彼女にスターの座を与えるのだった。
落ちぶれたゲイロードは、ある船の中で、酒浸りの堕ちたジュリーに出会い、
自分の子供がいる事実を初めて知ることになる。
マグノリアに会いに行く決心をするゲイロードに、ジュリーは決して自分のことを話さないよう、誓わせるのだった。。。
キャスト・スタッフ
監督…ジョージ・シドニー
マグノリア・ホークス…キャスリン・グレイソン
ジュリー・ラ・ヴェルネ…エヴァ・ガードナー
ゲイロード・ラベナル…ハワード・キール
キャプテン・アンディ・ホークス…ジョージ・E・ブラウン
エリー…マージ・チャンピオン
フランク…ガワ―・チャンピオン
スティーブ…ロバート・スターリング
ジョー…ウィリアム・ウォーフィールド
感想
この映画は、何度も観ました。
人種差別や人生の機微が描かれていて、傑作ミュージカルと言っても良いのではないでしょうか?
ショウ・ボートは、川を船で巡回しながら、ショーを上演する一座のことを言っているみたいですね。
日本では、あまり馴染みがないですね。
「ボート」っていうから、ちょっとした小舟なのかと思いきや、大型客船のような船でした。
TDLのマーク・トウェイン号みたいな感じですね。
音楽は、黒人の悲哀を歌った「Ol' Man River」があまりにも有名です。
この曲は、もはやスタンダード・ナンバーとして、広くカヴァーされています。
Ol' Man Riverはミシシッピ川を指しています。
Ol' Man River - William Warfield and MGM chorus(Showboat)
その他も、「Can't Help Loving Dat Man」など、素晴らしい曲たちばかりです。
Ava Gardner - Can't Help lovin´dat man
ダンス・シーンも、エリー&フランクのダンスが存分に楽しめました。
本当に息の合った見事なダンスでしたね。
主役は、一応、キャスリン・グレイソンとハワード・キールなんですが、
エヴァ・ガードナーの存在感がとても強いんですね。
歌は吹き替えなんですけれど、、、存在自体が気高くて美しいんです!!
ジュリーという役は、キャスリン演じるマグノリアを思って、自分の身を削るんですけれど、
こういう「誰にも知られないでいい、恩もいらない、あの人が幸せなら」っていう生き方が、本当に素敵だな、と思いました。