ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『サンシャイン 歌声が響く街(2013)』Sunshine on Leith

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『サンシャイン 歌声が響く街(2013)』とは

 イギリスのミュージカル映画で、同名のミュージカルを映画化したもの。

元のミュージカルは、2007年初演で、スコットランドの双子の兄弟によるバンド「The Proclaimers」の楽曲を使用したジュークボックスミュージカルである。

あらすじ

アフガニスタンでの兵役を終えたデイヴィーとアリーは、故郷であるスコットランドの田舎町リースに帰ってくる。デイヴィーの両親のロブとジーン、アリーナ彼女でデイヴィーのいもうとのリズは彼らの帰還を喜ぶ。彼らが新生活をスタートさせようとする中、ロブとジーンの結婚25周年を祝うパーティーで、ロブに24歳になる隠し子がいることが発覚する。アリーはリズにプロポーズするが、リズは内心アメリカのフロリダに渡って働きたいと思っており、デイヴィーも恋人との生活がうまくいくことばかりではないことを思い知る。それぞれが大きな岐路に立つ中、ある出来事が起きる。

キャスト

ロブ  ピーター・ミュラン

ジーン  ジェーン・ホロックス

デイヴィー  ジョージ・マッケイ

イヴォンヌ  アントニア・トーマス

ハリー  ジェイソン・フレミング

ロニー  ポール・ブラニガン

リズ  フレイヤ・メーバー

アリー  ケヴィン・ガスリー

感想

本作は『マンマミーア』と同じジュークボックスミュージカルですが、なんだろう…この違和感…?

ネット上で低評価の声が限りない本作ですが、原因はミュージックビデオをただ繋いでいるようにしか見えない点にあるのではと思いました。

セリフから歌に変わっても物語が進行し続けている点がミュージカルの特徴ですが、本作は歌になるとプツッとストーリーが途切れてしまい、結果的にただ冗長な印象を受けてしまいます。

『マンマミーア』では「ブレブ」などで、曲の進行とともにセリフも交えながら、お話を進めているので、ドラマチックな印象になっています。

みなさんもちろん歌お上手なんですが、ただただ綺麗に歌い上げているだけで、感情が入っていないので、感動しませんでした。

また、ストーリー自体に全く惹かれませんでした。

男性キャラ全員に幻滅です。

「25年前に不倫して隠し子誕生」

「相手親の25周年結婚パーティーでみんなの前でプロポーズ」

「彼女が故郷に帰ると言ったら、遠すぎるからちょっと…と逡巡」

かといって、女性キャラにも好印象を持てず。

この映画に親しみを持たないのは、ただ「The Proclaimers」というバンドに馴染みがないからというだけではないように思いました。

 


SUNSHINE ON LEITH Trailer | Festival 2013

『TENTH』2018.1.16.18:30 @シアタークリエ

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『TENTH』とは

シアタークリエ10周年記念公演。

第一部にクリエで今まで上演された作品の中から一作をダイジェストで上演し、第二部にクリエで今まで上演された作品の楽曲がランダムに歌われるガラコンサート。

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キャスト

<第一部『ニューブレイン』>

石丸幹二

マルシア

畠中洋

樹里咲穂

初風諄

赤坂泰彦

本間ひとし

伊礼彼方

中村百花

五大輝一

<第二部>

石丸幹二

伊礼彼方

藤岡正明

田代万里生

村井良大

高垣彩陽

田野優花

古田一輝

東山光明

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感想

行かないと言っておきながら、やっぱり石丸さんに会いたくて行ってきました。

『ニューブレイン』は2009年公演を見たことがあって、ナンバーを聴いてとても懐かしくなりました。

いい曲だったなぁ。

ニューヨークを舞台に、売れないミュージカル作曲家が突然脳動静脈奇形に倒れ、手術を受けて家族や恋人の助けもあり一命を取り留めるまでを描いた作品です。

個人的にはアルゴミュージカル時代から知っている中村百花さんのエッジの効いた歌声を聴いて、心からエールを送りたくなりました。

お久しぶりのマルシアさんのChange も良かったなぁ。

第二部はハンドマイクを持って歌い、一曲歌い終わるごとに、曲への思い入れなどの喋りが入るスタイル。

忘れないうちに第二部に歌われた曲をば。

『GOLD』より

「翼を広げて」

「天使の園」

『アンナカレーニナ』より

「We Were Dancing」

『ブラッドブラザーズ』より

「長い長い日曜日」

「言わない気持ち」

「あいつに」

この森で、天使はバスを降りた』より

「この森こそ」

『きみはいい人チャーリーブラウン』より

「The Kite」

「Beethoven Day」

「Happiness」

ああどうしよう全部思い出せない。けど、こんな感じ?←修正しました。

『ブラッドブラザーズ』はウエストエンドで見たことがあったので、日本語の訳を聞いて納得しました。

ちょっと『ふたりのロッテ』風なのかなと思ったり。

藤岡&田代の7歳コンビが可愛くて笑えました。

それにしても初対面が裸にバスローブとは!!

YGCBのキャストのみなさんが、なんだろう、もうhappinessそのもので、幸せでしたー。

村井良大さんマーク以来でしたが、やっぱり好きだなー。

彼は、坂本九さん、小堺一機さんの系譜を受け継ぐ立派なチャーリーですよ。

YGCB観に行けばよかったと激しく反省。

伊礼さんの不倫トークに始まり、田代万里生さんにその不倫バトンが渡されるという思わぬ展開 笑。

一度観たことがある作品、一度も観たことがない作品、聞いたこともなかった作品、海外で観た作品…

様々でしたが、「ああやっぱり、いい作品だ」「こんな作品あったんだ、次の機会にまた観よう」というような感想がぽんぽん胸から飛び出ました。

クリエさんができて、今まで帝劇クラスまでいかないオフブロードウェイクラスの作品が積極的に日本に輸入されてきましたね。

クリエでプロデューサーなど務められてる小嶋麻倫子さんにお会いしたのが昨日のことのよう。

私は結局、舞台演出の道には行かなかったけれど、一生ミュージカルファンを続けます。

これからも有名無名に捉われず、良作たちを私たちにプレゼントしてください。

嗚呼、やっぱりミュージカル大好き♡