
『The Lion King』とは
1997年にブロードウェイで初演され、ロングランを続けるミュージカル。
1994年に公開されたディズニーによる同名映画をもとにしている。
作曲はElton John、作詞はTim Rice、脚本はRoger AllerとIrene Mecchi。
演出はJulie Taymor。


あらすじ
アフリカの広大なサバンナ。
ラフィキが巡りめぐる生命の讃歌を歌いあげる中、あらゆる動物たちが、シンバの誕生を誕生を祝うためにプライドロックに集まる。
しかし、一人だけ未来の王の誕生を快く思わない者がいた。
光に満ちた王国:プライドランド全土を目の前にして、父王ムファサは息子に「サークル・オブ・ライフ(命の連鎖)」の理念を教える。
「ライオンも死ねば草となり、その草を草食動物が食べ、その草食動物をライオンが食べる。全てのものはこのめぐりめぐる偉大な生命の調和に結びついている。王としてそれを理解し、全ての生命を尊重すべきである」と。
好奇心旺盛なシンバは叔父のスカーから聞いた禁断の場所へ足を踏み入れる。
そこで待っていたのは、ライオンの支配が面白くない三匹のハイエナ。
強がるシンバだが歯が立たず、あわやという時、危機一髪で父に助けられる。
未来の王としてあるまじき勝手な振る舞いを叱る王。
しかし星空の下、王はすっかり意気消沈した息子に父として語りかける。
「過去の偉大なる王たちが、あの星からお前を見守っている。そしてお前を導いてくれるだろう。彼らはお前の中に生きているのだ」と。
しかしその裏では、ハイエナたちがライオンの王国を乗っ取ろうと陰謀を企てていた。


キャスト
Rafiki Phindi Wilson
Mufasa L. Steven Taylor
Sarabi Jacqueline René
Zazu Cameron Pow
Scar Stephen Carlile
Young Simba Jacob Pham
Young Nala Leela Chopra
Shenzi Bonita J. Hamilton
Banzai James Brown-Orleans
Ed Robb Sapp
Timon Fred Berman
Pumbaa Michael Hollick
Simba Filbert Domally
Nala Sidney Nicole Wilson


感想
ブロードウェイでロングランを更新し続けている『The Lion King』をついに観劇することができました。これまで劇団四季で何度も観ていますが、ブロードウェイでは「ロングラン作品はいつでも観られるから」と後回しにしがちで、今回、祝日の月曜日で例外的にマチネ公演があったため、他作品と枠が被らず観劇することにしました。これだけロングランが続いていても、TKTSに割引チケットが並ぶことはないことからもこの作品の人気ぶりが伺えます。劇場のボックスオフィスで正規の価格で購入しました。
▼本作に対するクリエイティブ陣のインタビューなど
会場は祝日ということもあり、家族連れが多かったです。『Aladdin』と並んで親御さんが安心して子どもと一緒に観られる希少なブロードウェイ作品ですね。(家族で観られるブロードウェイ作品というと、小学校高学年以上であれば『The Outsiders』も良いと思います。)
▼開演前


アフリカ文化を色濃く反映させ、日本の文楽などにも影響を受けたジュリー・テイモアの卓越した演出は、オープンしてから四半世紀が経過しても全く色褪せることはありませんでした。しかも、振り返ってみると、映画が公開されてからわずか3年でこの世界観を舞台上に作り上げたというのも凄いことだと改めて思いました。マペットや影絵など、テクノロジーに依存しないで古典的な手法を駆使した舞台表現を使っている点にも良さを感じました。また、劇団四季による公演は細かいところまで忠実にブロードウェイ版を再現していたということも見て取れました(コピー演出なので当然ですが)。
そして何より、メインキャストの多くをアフリカにルーツを持つ役者が演じているということが、ブロードウェイでこの作品を観たかった1番の理由でした。物語としては普遍的な親子の絆や生命の営みを描いていますが、歴史を含めたblack cultureの継承という意味合いを強く感じました。
2018年頃に久々に四季で観た時にザズーが『Frozen』の「Let It Go」を歌うくだりがあり、あら?こんなシーンこれまであったかなと思った記憶があるのですが、今回の観劇でも同様のくだりがありました。『Frozen』が公開後に追加されたシーンということなのかな。
ブロードウェイ初演の頃と比べるとオーケストラも半分以下に縮小されているので、初演時に大勢のピースのオケで観られたらさらに感動が違っただろうとも思いました。それでも、本場で観劇するという長年の夢が叶って良かったです。

▼圧巻のオープニング曲「Circle of Life」