ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『Hair』 2009年9月 ★★★★★

他にも観劇したものがあるのですが、帰国後に書いていこうと思います。
したがって、順番がめちゃくちゃになりますが、どうぞご了承ください。。。

 



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『ヘアー』に行ってきました。
観るのを楽しみにしていた作品のひとつでした。
この作品の魅力は、全米チャートで1位を獲った「Aquarius」や「Let the Sunshine In」など、ロックの名曲がたくさんあること。
broadway cast recordingの曲目リストを見れば一目瞭然ですが、
ミュージカルの中でも曲数はかなり多い方だと思います。
また、観客との役者との壁をとりはらって、ふれあい(?)を取り入れていること。
ボディタッチは、かなり多かったです(^^;

 

劇場周辺の写真です。
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私は、ボックス席で観ました。
オープニングのAquariusから、鳥肌が…
Aquariusで、すっかりテンション上がりましたww
この一曲で、会場全体がヒッピー化しましたね。
その後も、曲曲お芝居曲曲曲…たまにお芝居が入る、という感じ。

 

とにかく、役者さんが舞台を飛び出して客席間を行き来するのには驚きました。
最前列の方は、かなりいじられていて、
私は、まさかボックス席には来ないだろう…と、ボーっとしていたら、
後ろからタタターっと駆ける音が!
いろいろな所から役者さんが登場するので、結構ハラハラドキドキでした。
タイトル曲「ヘアー」の時は、役者さんが観客の髪をなでるのが恒例なんですけど、
その時も、ボックス席には来ないと思っていて、
後ろから突然髪を触られた時には、心臓が止まるかと思いました(笑)。

 

役者さんと観客の壁を取り払うという意味で、ボディタッチの他に、
一輪の花が配られていました。
もちろん、造花ではなく、生きたお花です。
白い花を配るのは、ヒッピーの代名詞というか、ヒッピーの象徴のような行為ですが、
これによって、さらに距離が縮まった気がしました。
もらったお客さん達は、髪に挿したりして、思い思いに持ち帰っていました。
私がもらったお花はこちらです↓

 

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カーテンコール…というか、最後には、Let the Sunshine Inで、会場全体がすごい盛り上がりになって、
自然の流れで、全員がスタンディング・オベーション
舞台への階段に柵がつけられ、お客さん達は次々と舞台に上がっていきました。
私もノリで行ってしまいました。
でも、いつもyou tubeで観ていた俳優さん達が近距離にいたのに、緊張して話せませんでした(>_<)
もう、最後はそんな感じで、カオス?
みんなよく分からないけれど、ハグしたり、テンションがやばいことになってました。

 



 

ベトナム戦争に反対したヒッピーたちを描いた、この舞台の初演が今から40年前だと思うと、
ひどく恐ろしく思えます。
私の感じ方ですけど、今でもかなりエグいのに、
当時だったらどれだけ多くの保守的な人達を敵に回したんだろう、って。
『Avenue Q』よりショッキングなシーンばかりですし。
とはいえ、正式なタイトルは、『Hair: The American Tribal Love-Rock Musical』。
"戦争ではなく愛を"っていうメッセージが、全編通じて伝わってきました。

 

ラストシーンで、Claudeを除いた全員のキャストが客席間を通って退場していったのが、とても印象的でした。
中盤のエネルギッシュな印象とは対照的に、とても静かなラストでした。


  メイン・キャスト

 

Dionne…Sasha Allen
Berger…Will Swenson
Woof…Bryce Willson
Hud…Darius Nichols
Claude…Gavin Creel
Sheila…Caissie Levy
Jeanie…Kacie Sheik
Crissy…Kaitlin Kiyan


  基本データ

 

会場…Al Hirschfeld Theatre

 

演出…Diane Paulus

 

トニー賞受賞式でのパフォーマンス↓

Hair - Tony Awards 2009