ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『シラノ』 2009年5月5日初日 ★★★☆☆ 東宝

イメージ 1


イメージ 3
鹿賀さん主演『シラノ』、行ってまいりました。
今回の観劇を決めたのは、シラノを演じる鹿賀さん観たさ&世界中で一番早く観られるという好奇心。
世界初演、前評判なし、当たるかハズレるかわからない、ということで、わりと賭けみたいな気持ちで行きました。
公式サイト↓
http://www.tohostage.com/cyrano/index.html
この『シラノ』は、名戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」をミュージカル化したもの。
過去にも、ブロードウェイ等で何度かミュージカル化されているものの、それほど評判は芳しくなかったらしいです。
特に、1993年の『CYRANO the Musical』は最悪だったとか(ネット上の口コミです)。
今回上演されるのは、それらとは全く違う脚本・音楽・演出でつくられたもので、『ジキル&ハイド』などを手がけたクリエイティブさん達の作品です。


【演出・舞台装置】

 

これから観劇される方も多いと思われるので、控えめに。
それほどあっと言うような舞台装置はありませんでした。
階段が出てきたくらい。

 

一番期待していた剣を使った立ち回り、良かったです。

 

また、シラノの最期をイメージさせる落ち葉ですが、ちょっとクドイ印象を受けてしまいました。


イメージ 4


【全体を通して】★★★☆☆

 

原作の「シラノ・ド・ベルジュラック」は、結構好きな戯曲で、しかも今回主役のシラノが鹿賀さんということで、とても期待していました。
鹿賀さんのシラノ、私としては◎以上、です。
まず、話し方やちょっとした口調からして、シラノそのものでした。
こんな私が言うのもなんですが、相当努力されたのだろうと感じました。
すっごい剣客でありながら詩人、とても頑固で信念を曲げない、ロクサーヌへの愛を心にずっと持ち続けても決してそんな素振を見せない。。。そんなシラノです。

 

なのにもかかわらず星印が3つになってしまったのは、
まず、音楽が私好みではなかったからです。
終盤の朝海さんのソロナンバーは感動的でしたが、それ以外が、なんというか、ありきたりな印象を受けてしまいました。
次に、上演時間が長すぎること。
一幕終了後、「ちょっと長いよね~」という声を客席で何回も聞きました。
レミゼも3時間だけれど、観劇後の疲労感の種類がちがう気がします。

 

フォローするわけではないけれど、最終的には悲劇ですが、全体を見ればコメディの要素がたくさん盛り込まれていて、何度も笑いましたし、鹿賀さんの熱演を観られるのなら、観に行く価値はあると思いました。

 

私が行ったのは初日だったので、終演後、クリエイティブのワイルドホーンさんと、演出の山田和也さんがいらっしゃいました。
ワイルドホーンさんと抱き合って、鹿賀さんが泣いていたので、思わずもらい泣きをしてしまいました。



イメージ 2
【主要キャスト】
シラノ・ド・ベルジュラック鹿賀丈史
ロクサーヌ朝海ひかる
クリスチャン・ド・ヌーヴィレット…浦井健治
ル・ブレ…戸井勝海
ラグノオ…光枝明彦
伯爵ド・ギッシュ…鈴木綜馬
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【基本データ】
会場…日生劇場
入場料…4200円(B席)
上演時間…3時間20分(休憩20分含)