ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『赤毛のアン』 2008年12月 ★★★★★ 劇団四季

  やっぱり、アンが好き

 

1ヵ月も劇場から遠ざかっていましたが、ようやく観に行くことができました(^^)

 

自由劇場に入ると、すぐに見えるクリスマスツリー↓

 

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春公演のピンク色に対応して、今回の冬公演は水色の装丁のプログラム、購入しました↓

 

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【演出・舞台装置】
 カナダのプリンスエドワード島の、豊かな自然を表わすための背景美術の色づかいが、とても綺麗でした。
紗幕に美しい島の風景が描かれていて、照明によってその紗幕の上に、雲の動きが表現されていました。
 まず登場する舞台装置(?)は、マシューの飼っている馬のパール。
多分、俳優さんが前足と後ろ足と、2人がかりで動かしているんだろうなぁと想像。
この、マシューが操る馬車に乗りながら、想像力豊かに歌うアン、という構図は、とても印象的でした。
 グリーンゲーブルの家のセットは、二階建て。
二階の、舞台側の壁はシャッター状になっていて、上げ下げできるようになっていました。
一階には、台所やダイニング、マシューの肘掛椅子など、細々としたアイテムが、グリーンゲーブルの雰囲気を醸し出していて、
小さい頃に遊んだ、シルバニア・ファミリー(ウサギの人形のおもちゃ)を思い出すようでした。
 プリンスエドワード島の自然豊かな風景を連想させるために、ほとんどの場面で、数本の木々のセットが置かれていました。
特に、ステイシー先生の自然観察の授業の場面では、それらが多かったです。
この自然観察の授業の場面は、ダンスシーンが多いですが、
ステイシー先生が片手で捕まえたトンボのような虫(実際にはトンボはいないが、あたかもあるように捕まえる)を生徒に渡し、それをギルバートが舞台後方で放してあげる(ような演技をする)場面には、細やかさを感じました。
 衣装は、やはりアンの衣装替え。
いったい何回着替えるのでしょう?
また、アンの髪型の変化も面白かったです。


【全体を通して】★★★★★
 この作品を観るのは、3月以来でしたが、何度観ても心が温かくなる作品です。
おしゃべりで、癇癪持ち、元気いっぱいのアンは、とてもミュージカル向きのキャラなのかもしれないなぁ、と思いました。
アンの言う、戯曲や小説に出てきそうな硬いセリフを、吉沢さんはとてもコミカルに演じていました。
芝居めいたお芝居や、日曜学校のピクニックでの楽しいダンスシーンなどなど、様々なアンの表情が見られ、とても楽しかったです。

 

アンを取りまく俳優さんも、今の四季で中心的な方が多かったです。
日下さんのマシュー、木村不時子さんのマリラは、ひとつひとつの声や体の動かし方に、そのキャラクターの人柄がよく表れていて、とても良かったです。
また、常々ブログ上で噂を聞いていたギルバートの田邊さん。
今回、初めて劇場で拝見したんですが、噂どおり、すてきでした☆
ダンスがお得意ということだったんですが、アンでのダンスシーンはとても少なかったので、
また違う機会に、ぜひ拝見したいと思います。

 

アンの率直さ、真面目さ、素直さ、そして幼さ、
言葉少なに教え諭すマシュー、次第にアンを理解するマニラ、
それを包み込むグリーンゲーブルズ周辺の人々、
その心の交流。。。
全体を通して、音楽もとても楽しいナンバーが多いし、俳優さんも素晴らしかったし、
久々の観劇でしたがとても満足できるものとなりました。

 

四季から発売されるDVDの作品一覧にはいっていたので、ぜひ購入したいと思います☆

 

【キャスト】
 アン・シャーリー吉沢梨絵
 マシュー・カスバート…日下武史
 マリラ・カスバート…木村不時子
 ステイシー先生/スローン夫人…江寿多知恵
 ギルバート・ブライス…田邊真也
 ダイアナ・バリー…五十嵐可絵
 レイチェル・リンド夫人…都築香弥子
 バリー夫人…中野今日子
 スペンサー夫人/パイ夫人…あべゆき
 ブルーエット夫人…高島田薫
 マクファーソン夫人…峰岸由佳
 ジョシ―・パイ…関根麻帆
 プリシー/店員ルシラ…久居史子
 ベル…松田佑子
 ティリー…林香純
 ルビー…チョウンヒ
 フィリップス先生…内海雅智
 郵便配達アール/チャーリー…布施陽由
 農夫セシル…塩地仁
 牧師/駅長…岡本繁治
 キット…二見隆介
 ジェリー…髙橋徹
 ムーディー…西村侑剛
 トミー…鈴木智

 

【基本データ】
 会場…自由劇場
 入場料…6000円(A席)
 上演時間…約3時間(休憩20分含)