『夜の乗合自動車(1956)』とは
映画『或る夜の出来事(1934)』をリメイクしたもの。
ミュージカルシーンは非常に少ないが、音楽はジョニー・マーサーらが手がけた。
監督はディック・パウエル。
あらすじ
大富豪の娘エリーは、彼女の財産目当てのプレイボーイと結婚したため、結婚式当日に父親に無理やり連れ去られる。
それでも結婚相手を諦められないエリーは脱走し、彼のいるテキサスに向かう。
父親は探偵を手配し、新聞に賞金付きの広告を出すなどして血眼になってエリーを探す。
エリーはテキサス行きの夜行バスの中で新聞記者のピーターに出会う。
エリーの正体に気づいたピーターは、エリーの居場所を暴露しない代わりに、エリーがテキサスにいる結婚相手と再会するまでの独占記事を書かせてほしいと頼む。
了解したエリーはテキサスまでの道中、追手をかわしながら、ピーターと一緒に旅を続けることになり、次第にピーターに惹かれていく。
キャスト
エリー・アンドリュース ジューン・アリソン
A・A・アンドリュース チャールズ・ビックフォード
ジョージ ポール・ギルバート
感想
ジューン・アリソンとジャック・レモン主演のラブコメディミュージカル映画です。
ミュージカル映画に分類されていますが、ミュージカルシーンは4箇所くらいだけでしょうか。
そのためミュージカル映画として観ると物足りなく感じてしまう作品でしたが、映画としては最後まで楽しく観ることができました。
ジューン・アリソンはダンスは機敏で良かったですが、歌声はアルトで男声と同じ音域で歌うので、本作のようなボーイ・ミーツ・ガールの映画には不向きかなと感じてしまいました。
「Moon River」などを手がけたジョニー・マーサーも音楽を手掛けていますが、音楽的な面白みも今ひとつでした。
元々ある有名映画をリメイクするのであれば、思いっきりミュージカルシーンを盛り込めば良かったのにと思ってしまいました。