『サマー・キャンプ(2021)』とは
音楽はAdam WattsとBenjamin Backusによる。
監督はローマン・ホワイト。
あらすじ
孤児のウィルは里親を転々とし、パトカーを盗むなど悪事を働き、行き場を失っていた。
そんな時、ひょんなことからサマーキャンプに参加することになる。
ウィルは気のいいジョージとすぐに打ち解け、キャンプ主催者の娘エイヴリーに一目惚れする。
エイヴリーに嫌われたくないウィルは、ジョージのいとこであると嘘をついてしまう。
ジョージもプレスリーに片想いしていた。
3つのチームに別れ、スポーツを楽しみながら、それぞれの夏が盛りを迎える。
キャスト
ウィル ケヴィン・クウィン
エイヴリー ベイリー・マディソン
ジョージ ジャンブリル・クック
感想
最近、Netflixからミュージカル映画が多く生まれていますが、本作は舞台ミュージカルを基にしていないオリジナル作品です。
ティーンズ向けの青春ミュージカル映画で、既存の作品を彷彿とさせるシーンがありました。
▼trailerです。
ミュージカルとしての面白みというのは歌を歌いながら物語が進むというところなのですが、本作では「登場人物たちがBGMを歌っている」という印象しか受けず、ミュージカル映画としての評価は残念ながらかなり低いとしか言いようがありません。
ミュージカルナンバーも凡庸です。
作曲家はシアター系の作曲の経験はなく、現代的な宗教音楽を多く書いているようです。
Netflixで世界配信のため、多様な宗教観を考慮したためか、キリスト教という言葉は全く出てきませんが、何度もgodと歌詞に出てきて、もはやアメリカによくあるキリスト教の青少年キャンプを描いていることは明らかです。
オリジナリティもなく、いくらティーンズ向けとはいえ、どうしてこのような作品を作ったのか、制作陣の意図が不明です。
ハイスクールミュージカルシリーズなどの青春ミュージカル映画の金字塔が林立する中、本作の存在意義は不確かです。
再び観たいと思わせる何かがありませんでした。