ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『Tina: The Tina Turner Musical』2020.2.26.13:00 @Lunt-Fontanne Theatre

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『Tina: The Tina Turner Musical』とは

 ティナ・ターナーの半生を彼女の楽曲で綴ったジュークボックスミュージカル。

2018年ウェストエンドで初演し、オリヴィエ賞3部門にノミネートされ1部門で受賞した。

その後、2019年ブロードウェイにトランスファーした。

タイトルロールはウェストエンドに引き続き、ブロードウェイでもAdrienne Warrenが演じている。

演出はPhyllida LLoyd。

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あらすじ

テネシーに生まれたアナメイは地元の教会の聖歌隊ではよく知られた歌い手だった。

祖母によって育てられた彼女は後にセントルイスに移り、そこでアイク・ターナーとそのバンド仲間に出会う。

アナメイを気に入ったアイクは彼女に「ティナ・ターナー」という名前を与え、アナメイはティナとしてバンドで歌い始める。

バンド活動を楽しむティナだったが、アイクの気持ちに気づきつつも、ひそかにバンドメンバーのレイモンドと関係を持つ。

アイクはティナにプロポーズし、ティナはレイモンドの子どもを妊娠しながらもアイクのプロポーズを受けてしまう。

結婚後、感情の起伏の激しいアイクはティナは彼女の子どもにも手をあげるようになり、ティナは薬物に溺れるようになる。

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キャスト

Tina   Kayla Davion 『White Girl in Danger』

Ike   Daniel J. Watts

Zelma   Dawmm Lewis

Gran Georgeanna   Myra Lucretia Taylor

Phil Spector, Terry Britten, 1st Police Officer, Suit #1   Steven Booth

Raymond   Gerald Caesar

Ikette #1   Destinee Rea 『Hercules』

Ikette #2   Allysa Shorte

Ikette #3   Holli' Conway

Ikette #4   NaTonia Monet

Roger Davies   Charlie Franklin

Craig   Matthew Griffin

Richard Bullock   David Jennings

Erwin Bach   Ross Lekites

Young Alline   Gloria Manning

Ronnie   Jhardon DiShon Milton

Alline   NaTonia Monet

Rhonda   Jessica Rush

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感想

ティナ・ターナーという名前だけは聞いたこともあったものの、彼女がどのような歌を歌っていたのか、この作品を観るまで全く知らなかったです。

ちょうど水曜日のマチネで、『Mean Girls』かこの作品か、どちらにしようか迷ったのですが、せっかくなら新作にしようとこちらを選びました。

lottery ticketがあったのでインターネットで参戦し無事当選。

確か40ドルくらいで、orchestra 6列目くらいの partial viewなしの席で観劇できました。

▼original castのAdrienne Warrenによるperformanceです。

youtu.be

▼観劇直後の感想

せっかくならオリキャスのAdrienne Warrenで観たかったのですが、枠の都合上、仕方なく3番手のティナ役の方の回。

それであっても素晴らしいperformanceで、ティナは何度もシャウトするので、understudyが2人いるのは納得だなと思いました。

ほとんど知らない曲でしたが、一部「Proud Mary」など聞き馴染みのある楽曲もありました。

ティナ世代の女性たちはその場で身体を揺らしながら思いっきり乗っていて、まるでライヴ会場にいるかのような熱狂ぶりでした。

もちろん物語には悪役は欠かせないわけですが、やはりDVのシーンはただただつらかったです。

演技と分かっていてもアイクの演技には狂気を感じました。

無名の自身を引き抜いてくれた恩義もあったでしょうし、ティナは仕事の関係でどうしてもアイクと別れられなかったのでしょうが。

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田舎の聖歌隊の歌手から成り上がったティナ・ターナーアメリカンドリームの化身であり、多くの憧れの的ですが、彼女の生まれ育った環境もそうでしたし、なかなか幸せな家庭とは縁遠い人生を歩んでこられた方なのだなと、そういった苦労を乗り越えたからこそ出せたシャウティングなんだなと思いました。

ドロドロのドラマの中、唯一子役ちゃんだけが癒しでしたし、子役と言えどその歌声に度肝を抜かれました。