『ジーザス・クライスト=スーパースター』とは
1970年のコンセプトアルバムから生まれ、1971年にブロードウェイで初演されたミュージカル。
作曲はアンドリュー・ロイド=ウェバー、作詞はティム・ライスによる。
今回は、海外と日本からの合同キャストによるコンサート形式で上演された。
演出はマーク・スチュアート。
あらすじ
大工の息子であるジーザスは、人々に新しい教えを説き、数々の奇跡を起こしているという。
圧政に苦しんでいた民衆たちは、たちまちジーザスの言葉に耳を傾けるようになり、彼こそ「救い主」「神の子」と讃える。
弟子の一人、イスカリオテのユダにとってジーザスは「神の子」ではなかった。
ジーザスを愛するユダには「全て御心のまま」という師の真意が理解できなかった。
彼女はかげりのない純粋で献身的な愛をジーザスに注ぐ。
ジーザスが「ただの人」だと露見した時、人々はそれを許すはずがない。
彼らの怒りによってジーザスは押しつぶされてしまうだろう。
そう予感したユダは、師であるジーザスを裏切る決意をする。
弟子との最後の食事でジーザスはこの中に裏切り者がいると指摘する。
同様する弟子たちをよそに、ジーザスは独りゲッセマネの園で父なる神に問いかける。
銀貨30枚と引き替えにユダは師の居場所を教え、ついにジーザスは捕らえられる。
支配者たちの間をたらい回しにされ、侮辱され、嘲笑されても、ジーザスは抵抗しない。
あまりにも無力に見える彼の姿に民衆は失望し、「彼を殺せ、十字架にかけろ」と叫び続ける。
ユダ、マリア、シモン、ペテロといった弟子たち、ユダヤ教の司教、ローマ帝国総督、そして民衆。
様々な思いが交錯する。
キャスト
ジーザス・クライスト デクラン・ベネット
イスカリオテのユダ ラミン・カリムルー
ヘロデ王 成河
カヤパ 鈴木壮麻
ペテロ テリー・リアン
ピラト ロベール・マリアン
シモン 海宝直人
アンナス アーロン・ウォンポール
感想
今回は、台風の影響で公共交通機関の運休が相次ぎ、開催自体が危ぶまれる事態となりました。
予定されていた公演数よりも少ない上演となりましたが、何より来場されるお客さんたち、キャストさんたち、スタッフさんたちが安全でいられるための措置ですので、皆さん納得されたことと思います。
RT いよいよ今週末に迫ったJCS Concert。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年10月10日
大好きな作品である上に、このキャスト陣!
半年近く待ったわけだから、もちろん行きたい気持ちでいっぱいだけれど、やはり安全第一で行動したい。
日曜ソワレのJCSコンは厳しいか。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年10月11日
今は日曜お昼頃まで運休の予定だけど、この台風の様子だと延長になりそうだし。
もしも行かれなかったら、お家のピアノでJCSをOvertureから通しで弾くことで、やり場のない気持ちを鎮めることに専念する。
ラマンチャとストーリーオブライフは諦めがつくけれど…
さきほど無事に東京駅に着きました。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年10月13日
今日はひときわ新幹線君がイケメンに見えました。
上越新幹線、どうもありがとう!
東京駅には案内待ちの海外の旅行者の方がたくさんいらっしゃいます。
申し訳ないけれど、しばしご忍耐いただきたいです…
台風の被害が最小限でおさまりますように…
▼今回の公演の広報
Bunkamura 東急シアターオーブ 『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』スポット動画
▼観劇後の感想です。
『JCS in コンサート』冒頭からラミンのユダのシャウトに心臓を持っていかれる。アンピルさんのマリアは芯があって強い。美しい歌声にカタルシスを覚えた。上手トップに鎮座する成河ヘロデは一部始終を傍観し、時折大衆を冷やかして「ホーサナ♪」と一緒に口を動かしたりと、目が離せない存在だった。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年10月13日
とにかく素晴らしかったです。
半年以上待った甲斐がありました。
2階席からだったので、鉄骨の骨組みの全体像を把握しやすく、且つ遠すぎず、ちょうどいい席でした。
ラミンはユダという役柄がとてもよく似合っていましたし、今回も歌声はよく伸びていて、シャウトには鳥肌が止まらなかったです。
生で聴くことができるとは思っていなかったので、歌声を一聴しただけで感涙してしまいました。
マグダラのマリアのジョアンナ・アンピルさんはウエストエンドの『ミス・サイゴン』でキム役を演じた凄い方なんですよね。
彼女の歌声から、マグダラのマリアの芯の通った女性像が見えました。
ややもするとマグダラのマリアって、娼婦という職業柄、弱々しい女性のように思われる方もいらっしゃるのだけれど、ジーザスがあれほど惚れるんだから精神的な強さを持った女性だと個人的には思っています。
だから、ジョアンナさんのマリアが私は好きでした。
そして、成河さんをヘロデ王に起用した人に心から拍手を送りたいです。
キャスティングさん、ナイス!
もちろん成河さんも期待に違わぬ活躍っぷりでした。
テリーの役回りは事前にわかってはいたけれど、やはりもっと歌声を聴きたかった!!彼のperformanceを拝見するのは2009年のRENT来日以来だけれど、その時はアダム・パスカルだ!アンソニー・ラップだ!高良結香さんも出てる!という具合で、彼のことはほぼ記憶にない。確かHonest Livingを連呼する役。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年10月13日
テリー・リアンの来日の話を聞いた時は、本当に嬉しかったです。
私は『レント』来日公演の他に、ブロードウェイの『Godspell』とかでも観ているのですが、最近ではブロードウェイの『アラジン』でタイトルロールを演じるまでに成長し、かなりビッグネームなのですが、こうやって今でも日本にも来てくれるなんて。
ありがとう、テリー!
鈴木壮麻さんのかっこよさに仰け反る。文字通り仰け反る。バリトンボイス。嗚呼いいお声。ジャベール時代を彷彿とさせるような雰囲気。幕間に「日本人であんなに歌える人いたんだ」という声がちらほら聞こえた。アーロンさんのアンナスのハイピッチも、バシッと小気味よく決まっていてよかった。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年10月13日
コンサートだからか、実際に十字架は登場しなかった。代わりに照明で十字を表していたのかなと思うのだけれど、これがどことなく、安藤忠雄による「光の教会」のようだった。なんとなく、雰囲気だけ。 pic.twitter.com/gFdDxZfG1G
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年10月13日
会場にはキャストのサイン入りポスターが飾られていて、これを撮影するのに大行列ができていた。#JCSコン pic.twitter.com/jCCYbR2VMV
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年10月14日
色々書きたいことが多すぎるので、また時間がある時に追記できたらいいなと思います。