『Freestyle Love Supreme』とは
Thomas Kail、Lin-Manuel Miranda、Anthony Venezialeが発起した、freestyleのラップを得意とするグループ(2003年発足)とそれに付随するショー。
ブロードウェイでは2019年10月2日から(プレビューは9月13日から)2020年1月12日まで期間限定で上演される。
演出はThomas Kail。
キャスト
Utkarsh Ambudkar
Andrew Bancroft
Aneesa Folds
Arthur Lewis
Chris Sullivan
Anthony Veneziale
Kaila Mullady
James Monroe Iglehart 『Hamilton』, 『Hercules』
感想
今回の遠征のトリはこちら。
一応Playbill公式サイトの表示ではMUSICALとなっていましたが、むしろlive performanceに近い作品でした。
普段、ラップというジャンルを積極的に聴くことはありませんが、大好きなリン=マニュエル・ミランダが発起人ということもあり、せっかくなので観てみることにしました。
そんな消極的な理由で観劇に至ったので、期待は全くしていなかったんですよね。
ところが、意外にもノリノリで楽しい時間を過ごすことができました。
19時からのミュージカル観劇を終えて、すでに時刻は21時半前。
足早にBooth Theatreへと歩き、無事に22時からの枠で観劇しました。
▼パフォーマンスの一例
A Performance from Freestyle Love Supreme: Tonight Show Pet Peeves
▼ブロードウェイ公演のキャスト
Meet Lin-Manuel Miranda and the FLS Crew at Opening Night of FREESTYLE LOVE SUPREME on Broadway
▼観劇後の感想です。
『Freestyle Love Supreme』今回の遠征のトリ。観客が投げかける言葉を使ってラップにする。スポンジに包んだマイクを投げるって斬新。普段聴かないジャンルの音楽で新鮮というだけでなく見事なimprovisationに感動!短時間でなぜあれほど韻を踏めるの?ゲストは初代ジーニーのJames Monroe Iglehart🧞♂️ pic.twitter.com/UT79E1xIxN
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年9月30日
日曜日の夜22時ということで、観客の中にはほろ酔い気味の方もいるのか、飛び交う歓声がすごかったです。
演者があげたテーマに合った言葉を観客から募集し、その中から選ばれた単語を使い、演者が即興でラップを歌い上げるという形式でした。
①「悲しいこと」
②「毎日続けていること」
③1人の登壇者に今日1日の出来事を言ってもらい、それをラップにする
④「幸せに感じること」
私が参加していた回ではこの4部構成だったかなと思います。(ごめんなさいうろ覚えです)
特に印象的だったのが、②でjournaling(日記をつけること)が採用された時。
私が観劇した回にはミュージカル『Aladdin』でオリジナルブロードウェイキャストとして出演していたJames Monroe Iglehartが出ていたのですが、彼が学生時代に密かにつけていた日記帳に、当時片思いしていた女の子のことを書いていたという赤裸々告白をして、会場は爆笑の渦に包まれていました。
出演者各々、よくもこの短時間で、韻を踏んでラップを作れるなぁと感嘆しました。
構成も笑いあり、ほろっと泣ける場面もありで、緩急がつけられていて良かったです。
もともと期待していなかったため、席はメザニン最後列でしたが、やっぱり観るならオーケストラ席を断然お勧めします。
もちろんメザニンにも振ってくれるのですが、やっぱり1階席からの声の方が採用されやすかったです。
マイクをスポンジに包んで投げるという、アナログですが斬新なアイデアも新たな発見でした。
人がいちいちマイクを渡しに行く手間も省けますし、スポンジに包まれたマイクを人づてに回すのはなんだかゲームみたいで楽しそうでした。