ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『The Sound Inside』2019.9.29.15:00 @Studio 54

f:id:urara1989:20191216233251j:image

『The Sound Inside』とは

2018年夏、Williamstown Theater Festivalでプレミア公演され、2019年にブロードウェイで初演されたAdam Rappによるプレイ。

上演時間90分。1幕構成。

演出はDavid Cromerによる。

あらすじ

イェール大学文学部教授であるベラは、あえて独身を選び、仕事に生きる道を選んでいた。

そんな彼女の元に、ある日突然クリストファーという学生が現れる。

クリストファーは自身が書いている小説を読んで欲しいとベラに頼むが、ベラは忙しいと断る。

しかし、クリストファーの来訪は続き、いつしかベラはクリストファーが部屋に来るのを待っている自分に気づく。

2人の交流は続き、ある時、ベラはクリストファーに頼みごとがあると伝える。

それは彼女が今まで誰にも明かしていなかったことだった。

キャスト

Bella Baird    Mary-Loise Parker

Christpher Dunn    Will Hochman

f:id:urara1989:20191216233333j:image

感想

この日はもともと『Percy Jackson the Musical』を観ようかと思っていたのですが、朝起きた時の気分が全くそういうモードではなかったため、興味をそそられたこちらのプレイを選びました。

TKTSで$100以下の格安だったのですが、なんとオーケストラ前から3列目センターという良いお席でした。

▼trailerです。


The Sound Inside

▼感想です。

メアリー=ルイーズ・パーカーはイェール大学教授役。

独身を選び、キャリアに邁進する女性ではありますが、衣装はスウェットのような楽そうなカジュアルスタイルで、ヘアスタイルも雑に縛ってあり、第一印象で女性らしさはあまり感じられませんでした。

それだけ結婚などといったものとは疎遠であるということを表しているのかしら。

彼女の淡々とした語りで始まり、その雰囲気に飲まれました。

学生クリストファーは本作がブロードウェイデビューという若手くん。

私の中のロナルド・ウィーズリーのイメージに近い外見。(ルパート・グリントとは別もの。)

2人の間に何か和やかな雰囲気が流れ、これは幸せな方向にお話が向かっていくのかと誰もが思っていたはず。

しかし、お話は観客(の多く)の思い通りにはなりませんでした。

f:id:urara1989:20191216233427j:image

ベラの大腸癌に罹患していることの告白は、それまでと同じように淡々とした調子。

クリストファーはベラの安楽死介助(自殺介助)への申し出に、少しの躊躇いの後に承諾します。

観劇後、「クリストファーは自身の死を持って何をベラに伝えたかったのか」など、ぐるぐると考えながら街中を歩き続けました。

観劇後はステージドアでメアリー=ルイーズ・パーカーとお話しすることができました。

素顔の彼女は年齢の感じさせない可憐さが魅力的な女性でした。