ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『Moulin Rouge!』2019.9.25.20:00 @ Al Hirschfeld Theatre

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『Moulin Rouge!』とは

2019年7月にブロードウェイで初演されたジュークボックスミュージカル。

2001年の同名のミュージカル映画を基にしている。

音楽は映画版で用いられた楽曲だけでなく、映画公開後から本作初演までの間の17年間のヒットチャートから数曲加えられた。

演出はAlex Timbers。

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あらすじ

イギリスの上流階級出身の作家志望のクリスチャンは、ボヘミアンな世界に憧れ、パリのモンマルトルに出るものの、恋愛経験がないためうまく作品を書くことができない。

天井を突き破って上階に住むアルゼンチン人が落ちてきたことをきっかけにして、キャバレー・ムーラン・ルージュに勤務する作家オードリーや画家アンリ・ド・トゥールーズ=ローレックらと親しくなる。

彼らはムーラン・ルージュの新しいパトロンを見つけるための演劇を考えていたが、うまく歌が作れない。

そこでクリスチャンは自身の温めていた曲をその場で歌うと、彼らは絶賛する。

ローレックたちはムーラン・ルージュの歌姫サティーンから、経営者であるジドラーを説得してもらおうと考え、クリスチャンに一張羅を着せ、ムーラン・ルージュに向かう。

ティーンはパトロンになってくれる公爵と密会する予定だったが、手違いで着飾ったクリスチャンを公爵と勘違いしてしまう。

その場をうまく誤魔化し、なんとかクリスチャンの作品を上演する準備が始まるが、クリスチャンに恋するサティーンをよく思わない公爵は、手練手管でサティーンを匿おうとする。

互いに強く思い合うクリスチャンとサティーンだったが、その間にもサティーンの体は徐々に病魔に侵されていたのだった。


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キャスト

Santine    Karen Olivo

Christian    Aaron Tveit

Harold Zidler    Danny Burstein

Toulouse-Lautrec    Sahr Ngaujah

The Duke of Monroth    Tam Mutu

Santiago    Ricky Rojas

Nini    Robyn Hurder

Arabia    Holly James

Pierre    Reed Luplau

Baby Doll    Jeigh Madjus

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感想

今のところ、今シーズン一の話題作といっても過言ではない『Moulin Rouge!』に行ってきました。

舞台からせり出す舞台装置やネオンサインに彩られた客席で、劇場に一歩入った瞬間から圧倒されました。

$200以下の格安のメザニンだったのですが、前の一列がなかったので、視界がひらけていてとても観やすい座席で最高でした。

CBSのニュースで報道された様子


Moulin Rouge The Musical Opens On Broadway

▼観劇後の感想です。

客席に足を踏み入れると、まずこんな光景が広がります。

下の写真は私のiPhoneで撮影したもので、フィルターなど加工は施していません。

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写真なのでわかりませんが、下手側の観覧車は回っています。

開演前から役者たちがspontatneousに登場して、場合によっては客席近くまで来るなどしていて、immersive感が増す演出がされていました。

ミュージカルとしては、耳馴染みのいい曲の連続なので、それは客席も盛り上がりますよね。

ジュークボックスミュージカルの長所とも言えましょう。

最近のヒット曲から、古き良きミュージカル映画曲まで、普段舞台を観ない人にとっても、ミュージカルファンにとっても、楽しい内容になっていました。

アーロン・トヴェイトを舞台で観るのは『Next To Normal』以来。

その間に映画『レ・ミゼラブル』のアンジョルラスに抜擢されたりと大出世しましたが、今回は彼がカンパニーを引っ張っていましたね。

とにかく彼の歌声が素晴らしく、心を揺さぶられました。

カレン・オリヴォは前回の『West SIde Story』のアニタ役でトニーを受賞した方ですが、コケティッシュでありながら儚さもあるサティーンを熱演していました。

この2人を観るだけでも劇場に通う意味があるというものです。

各々、確実にトニー賞にノミネートはされるでしょう。

▼アーロン・トヴェイトとカレン・オリヴォによる「Your Song」


'Moulin Rouge! The Musical.' Cast Perform 'Your Song'

 ムーランルージュのオーナーであるハロルド・ジドラーを演じているDanny Bursteinさんはブロードウェイではベテランの俳優さんですが、『South Pacific』の海兵隊長役を拝見したことがあります。

今回はお髭があったので、しばらく同一人物と認識できませんでしたが。

ムーラン・ルージュらしいカンカンダンスなど、華やかなショーシーンはとにかく楽しくあっという間に時間が過ぎてしまいました。

舞台装置や既存曲使用のために、お金はかけているなというのはよくわかりましたが、ステージドアではかなり塩対応で少し悲しかったです。

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ステージと銀橋の間にあるCan Can Seatというものは$400前後しますが、舞台全体は観られなくても迫力はあるでしょうね。

一方、$50程度の立ち見席を公演当日、窓口で販売しているので、節約したい方は利用してみるのも一手です。 

Moulin Rouge! the Musical

Moulin Rouge! the Musical