『テンプルの福の神(1936)』とは
シャーリー・テンプルの代表作のひとつ。
音楽はハリー・ゴードン、ハリー・レヴェルが手がけている。
監督はアーヴィング・カミングス。
あらすじ
バーバラは裕福な家庭で何不自由なく育っていたが、父親は仕事で多忙のためなかなか一緒に過ごす時間がない。
ひとりで過ごす時間が長いバーバラをかわいそうに思った父親は、彼女を寄宿学校に入れるが、学校へ向かう途中で付き添いのお手伝いさんが事故に遭い、バーバラは迷子になってしまう。
親切なイタリア人大道芸人に拾われたバーバラは、その上の階に住むボードヴィル芸人のジミーとジェリーと一緒に、トリオでパフォーマンスを披露することになる。
すぐさま見初められ、3人はラジオ番組に出演することになるが。
キャスト
バーバラ・バリー シャーリー・テンプル
リチャード・バリー マイケル・ウォーレン
ジミー・ドーラン ジャック・ヘイリー
ジェリー・ドーラン アリス・フェイ
マーガレット・アレン グローリア・スチュアート
ペック クロード・ギリンウォーター
コリンズ サラ・ヘイデン
ウッドワード ジェーン・ダーウェル
感想
シャーリー・テンプル主演映画の中でも邦題がつき、日本でも公開された代表作の一つです。
若いボードヴィル芸人役として出演しているのは、『オズの魔法使』でカカシ役を演じる前のジャック・ヘイリーです。
その相手役として、テンプル主演映画ではおなじみのアリス・フェイ。
ほとんどがテンプルちゃんがミュージカルナンバーを歌いますが、一曲だけアリス・フェイもしっとりとしたナンバーを歌っています。
特に印象的なシーンとしては、テーブルの上に並べられたお人形が踊り出すシーン。
世界各国の民族衣装を着た人形たちが、テンプルちゃんが語りかけるのに応じるように可愛らしく動きます。
▼お人形が踊り出す可愛らしいナンバー
Oh ! My Goodness - Shirley Temple
また、テンプルちゃんお得意のタップダンスはミュージカルナンバーとは無関係のところで、このお話のキーとなっていますが、iconicなのはこの兵隊を真似たトリオのシーンです。
▼兵隊さんの制服がお似合いのタップダンスナンバー
Shirley Temple Military Man From Poor Little Rich Girl 1936
この父親のネグレクトっぷりは相当問題かと思いましたが、それについては「改心した」という描き方はされず、その後がとても気になりました。
また、テンプルちゃんを執拗につけ回す、謎のストーカーの存在も、ひたすら気味が悪かったです。
ひとまず、今回も安心のハッピーエンディングでした。