ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『ダニー・ケイの新兵さん(1944)』Up in Arms

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ダニー・ケイの新兵さん(1944)』とは

1944年のRKOによるミュージカル映画

それまでブロードウェイの舞台を中心に活躍していたダニー・ケイの映画デビュー作。

アカデミー賞で2部門(作曲賞、歌曲賞)にノミネートされた。

監督はエリオット・ヌージェント。

あらすじ

ダニー・ウィームズは病気でないか異常なほど心配してしまう性格で、いつでも医者に診てもらえるように病院のエレベーターで案内係として働いていた。

そんなダニーの元に徴収令状が届く。

不安になるダニーだが、一緒に戦地に行くことになった親友のジョーが彼をなだめる。

ダニーにはメリー・モーガンという女性に恋をしていたが、メリーはジョーにぞっこんだった。

一方、ジョーのガールフレンドのヴァージニアはダニーに密かに恋をしていた。

メリーとヴァージニアも看護師として、彼らと一緒に戦地に赴くことになるが、メリーがダニーたちの船に紛れ込んでしまう。

ダニーは必死でメリーをかばうのだが、そのうちにジョーがメリーと恋仲であることを知る。

ショックを受けるダニーだが、メリーをかくまった罪でダニーは捕まってしまう。

キャスト

ダニー・ウィームズ ダニー・ケイ

ヴァージニア・メリル ダイナ・ショア

ジョー・ネルソン ダナ・アンドリュース

リー・モーガン コンスタンツェ・ドーリング

フィル・アシュリー大佐 ルイス・カルハーン

感想

ダニー・ケイの映画デビュー作ということで観てみました。

第二次世界大戦中の1944年に公開された作品ということで、戦意高揚のための映画であることをまず書いておきます。

ミュージカルという飴に包まれていますが、主人公が日本兵を捕虜にとり、ハッピーエンディングという、日本人としては複雑な心境になる内容です。

しかし、これも時代の産物ですね。

本作で映画デビューを果たしたダニー・ケイ心身症患者役を演じていますが、彼のコメディアン精神が随所で光っています。

作曲賞、歌曲賞でアカデミー賞にノミネートされてはいますが、残念ながらストーリーとミュージカルナンバーの関連性は薄いです。

ダニー・ケイとダイナ・ショアの名コンビによるナンバー


Danny Kaye & Dinah Shore - Up In Arms (Tess's Torch Song - Jive)

ストーリーとしては拙劣ですが、ダニー・ケイの新たな船出となった作品としては観る意義があると思います。

そして、『アンデルセン物語』も然りですが、ダニー・ケイはフラれる男役がとても似合う役者だと、本作を観て改めて思いました。

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