ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『心を繋ぐ6ペンス(1967)』Half a Sixpence

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『心を繋ぐ6ペンス(1967)』とは

1967年のイギリスのミュージカル映画

H・G・ウェルズによる1905年の自伝的小説『キップス:素朴な魂の物語』を基にしている。

音楽はデイヴィッド・ヘネカーによる。

アンの歌唱を吹き替えているのは、舞台版オリジナルキャストを務めたマルティ・ウェッブである。

監督はジョージ・シドニー

あらすじ

孤児のアーサー・キップスは、仕立て職人として働いている。

孤児院で一緒だったアンとは離れ離れになった今でも文通を続け、思い合っていた。

子どもの頃、道端で拾った6ペンス硬貨を半分に割ったものをお互いに持ち、いつか結婚することを夢に見ていた。

しかし、ある日アーサーが思いがけない多額の遺産を手にしたことで、アーサーは大富豪の令嬢ヘレンに一目惚れして付き合ってしまう。

アーサーとヘレンの婚約披露パーティーはアンの奉公先で行われ、アンは心底傷つく。

一方、ヘレンの家族はアーサーの所持金を全て投資してしまい、アーサーの育ちを陰で笑っていた。

アンのことを悪く言うのを聞いたアーサーは怒り、自分の立場を改めて知ってヘレンの元を去る。

その後、アーサーはアンと結婚するが、ヘレンの家族が投資していたアーサーの所持金はなくなり、一文無しになっていることがわかる。

呆然とするアーサーの元に、以前投資していた劇団の公演が成功した知らせが届き、その配当金で分相応の家を買うのだった。

キャスト(歌の吹き替え)

アーサー・キップス トミー・スティー

アン ジュリア・フォスター(マルティ・ウェッブ)

ハリー・チタロー シリル・リチャード

ヘレン ペネロペ・ホーナー

ヴィクトリア エレイン・テイラー

ピアース グローヴァー・デール

シャルフォード ヒルトン・エドワーズ

フロー ジュリア・サットン

感想

幼馴染のカップルが自分たちの身の丈に見合った幸せを掴み取るまでのお話です。

正直、途中でトミー・スティール演じるアーサーの浮気性に辟易してしまい、全く感情移入できませんでした。

ミュージカルナンバーそれぞれにダンスが盛り込まれ、一曲一曲がやや長尺なので、ミュージカル好きでない方にとっては厳しい作品かもしれませんが、私は楽しく拝見しました。

▼trailerです。


Half a Sixpence, Trailer (1967) Tommy Steele, Julia Foster, Cyril Ritchard

トミー・スティールは、『フィニアンの虹』を観た時に演技が大げさすぎる印象を受けたのですが、本作ではそれよりもやや緩和されていたかなと思いました。

それにしても、やはり彼は舞台向きの俳優だと思います。

また、アン役の女優さんは歌部分が吹き替えなのに、なぜ彼女が選ばれたのかいまいちよくわかりませんでした。

素朴な可愛らしさはあると思いますが。 

▼「Flash Bang Wallop


Tommy Steele - Flash Bang Wallop (Taken from Half a Sixpence DVD)

   

トミー・スティールのこの感じ、なんといったらいいのでしょう、一つ一つがオーバーというか、この時代の風潮だったのかもしれませんが、個人的には何度みても馴染めません。

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