『シング・ストリート 未来への歌(2016)』とは
2016年公開のアイルランドの音楽映画。
監督・脚本は『ONCE ダブリンの街角で』や『はじまりのうた』などを手がけてきたジョン・カーニー。
あらすじ
1985年、大不況のダブリン。
コナーは父親の失業のせいで、公立の荒れた学校に転校させられ、家では両親の喧嘩で家庭崩壊寸前。
兄と一緒にロンドンのミュージックビデオを見ている時だけが至福の時間だ。
ある日、街で見かけたラフィーナの大人びた美しさに一目で心を撃ち抜かれたコナーは、「僕のバンドのPVに出ない?」と口走る。
慌ててバンドを組んだコナーは、無謀にもロンドンの音楽シーンを驚愕させるPVを撮ると決意。
猛練習と曲作りの日々が始まった。
キャスト
コナー・"コズモ"・ロウラー フェルディア・ウォルシュ=ピーロ
ラフィーナ ルーシー・ボイントン
ブレンダン ジャック・レイナー
ロバート エイダン・ギレン
ペニー マリア・ドイル・ケネディ
アン ケリー・トーンソン
感想
prime videoで観ました。
▼trailerです。
Sing Street Official Trailer #1 (2016) - Aidan Gillen, Maria Doyle Kennedy Movie HD
青春ってこんな感じかしらと、観ながら懐かしい気持ちになりました。
主演を務めたフェルディアくんは今回が演技初挑戦ですが、7歳の頃からボーイソプラノとして舞台に立っていたこともあり、堂々とした歌唱シーンを披露しています。
最初はナイーブな少年だったコナーが、ラフィーナと出会って少しずつ垢抜けていく様は、なんとも微笑ましいです。
ラフィーナ役のルーシー・ボイントンは強めのアイメイクが映える美人さん。
実際、演技の面でも先輩であるルーシーがフェルディアくんをリードしているようで、これは舞台裏でも恋が芽生えそうだと密かに思っていました。
今まで、20代女性と40代男性の恋を描いてきた監督ですが、今回は一気に年齢層が下がり、どうしたのかしらと思ったら、監督自身の伝記的な作品だそうです。
所々で登場する、とてもリリカルな台詞にも魅せられました。
この作品を観るまで全く知らなかったのですが、当時のアイルランドでは離婚が許されていなかったようで、コナーの両親も別居という形をとり、不幸な結婚を続ける様子が描かれています。
家庭内のいざこざ、思うようにいかない片思い、学校で受けるいじめ。
その葛藤を音楽に昇華させて、こんなに夢中になれるなんて羨ましいなと思ってしまいいました。
体育館でのライブからのラストは実に爽快で、コナーの兄貴と一緒にガッツポーズをしてしまったくらいでした。