ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『Waitress』2019.5.5.19:00 @Brooks Atkinson Theatre

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『Waitress』とは

2016年にブロードウェイで初演されたミュージカル。

2007年の同名映画を基にしている。

音楽はサラ・バレリスによる。

トニー賞では4部門でノミネートされたが、受賞には至らなかった。

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あらすじ

アメリカ南部。

ウェイトレスのジェナは、上司のカル、同僚のベッキーやドーンとともにジョーのダイナーで働いており、得意のパイを店に出していた。

ある日、仕事中に吐き気を催したジェナは、同僚の勧めで妊娠検査薬を試してみると陽性を示すサインが。

予想外の妊娠にジェナは動揺する。

ジェナは夫のアールから日常的にDVを受けており、結婚生活は幸せなものではなかった。

ジェナの妊娠を知ったジョーは、ジェナに地元で開催されるパイコンテストに出場するように勧める。

もしコンテストで優勝すれば、優勝賞金で夫の元を去ることができるのではないかというのだ。

産婦人科に通うようになったジェナは、担当の医師ポマターと不倫関係を持つようになる。

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キャスト

Jenna    Shoshana Bean 『Hell’s Kitchen』

Becky    Charity Angél Dawson 『Hercules』

Dawn Caitlin Houlahan

Dr. Pomatter    Jeremy Jordan

Earl    Ben Thompson

Joe    Larry Marshall

Cal    Benny Elledge

Ogie    Noah Galvin

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感想

普段は作品で観るミュージカルを決めるのですが、今回は例外的に出演キャストで観る作品を選びました。

ジェレミー・ジョーダンです。

彼を初めて見たのはアナ・ケンドリックの相手役として出演していた映画版『ラスト・ファイブ・イヤーズ』でした。

その後、渡米中にNetflixで『Newsies』の劇場live収録版で主演している彼を見て、再び魅了され、いつか舞台で拝見したいと思っていました。

その彼が、今回、未見だった本作でポマター医師を演じるということで、これは観なければと勇んで行った次第です。

さて、作品についてです。

トニー賞授賞式でのperformanceです。Jenna役はJessie Mueller。


WAITRESS (Broadway) - "Opening Up"/"She Used to Be Mine" [LIVE @ The 2016 Tony Awards]

▼観劇後の感想です。

ネガティブ・キャンペーンをしたいわけではないのですが、お話自体が私には合わなかったようで、ほぼ共感できずに終わってしまいました。

DV、不倫というワードは、自分の人生とあまりリンクしないためかと思います。

職業柄、「ポマター先生は完全にアウトじゃん」と思ってしまい、大好きなジェレミーが演じていたけれど、1幕終盤には不快な気持ちになってしまうほどでした。

そんな中、癒しの存在だったのがDawnとOgieのペア。

特に、Ogieのナンバーでは拍手が鳴り止みませんでした。

また、素晴らしいサラ・バレリスの楽曲の中で、最もiconicな「She Used To Be Mine」には、泣かせられました。

全体的に酷評してしまいましたが、最後には夫とも不倫相手とも別れ、自分の店を持つジェナに、ウーマンパワーを感じ、完全に納得はできないものの、まずまず清々しい気持ちで劇場を後にしました。

 終演後は、雨は降っていたものの、案の定ジェレミー・ジョーダンを待つ人々の群れがステージドア周辺にありました。

特に『Newsies』ファンのteens達が熱かったです。

そして、ジェレミーが出てきた瞬間、黄色い声がさらに高まりました。

待っているファンのために、ジェレミーは一人一人のPlaybillにサインをし、言葉少ないながらも「Thank you.」と言いながら対応していました。

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今回は、あまり作品について書けずにすみませんでしたが、以上です。