『Octet』とは
2019年にオフブロードウェイで初演されたアカペラミュージカル。
音楽は『Natasha, Pierre & The Great Comet of 1812』を手がけたDave Malloyによる。
Signature TheatreのResidency programの一環で、ミュージカル作家として初めてDave Malloyが参加しており、本作はその一作目。
演出はAnnie Tippe。
あらすじ
インターネット中毒の人々のためのサポートグループのミーティング。
SNS、ゲーム、強迫性障害、占いなど、参加者一人一人が自身の経験を告白していく。
キャスト
Ed Adam Bashian
Karly Kim Blanck
Paula Starr Busby
Henry Alex Gibson
Toby Justin Gregory Lopez
Marvin J.D. Mollison
Jessica Margo Seibert
Velma Kuhoo Verma
感想
Dave Malloyさんの新作ミュージカル『Octet』を観劇させていただきました。
今年2019年1月に日本版の『Great Comet〜』を観劇し、Daveにより興味を持つようになり、今回の観劇に至りました。
▼trailerです。
Dave Malloy's Octet at Signature Theatre
▼観劇後の感想です。
『Octet』観劇。タイトルにもある通り8人が小空間で繰り広げる、現代社会にはびこるゲームやネットなどの中毒症状や精神症状に関するアカペラミュージカル。ソングサイクル様。キャストたちはそれぞれ悩みがあり、Alcohol Anonymous的な中毒者の集まるミーティングに出ているという設定で話が進む。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年5月5日
▼音楽のDave Malloyと演出のAnnie Tippeが本作について語っているもの
Interview with Octet's Dave Malloy & Annie Tippe
『Octet』会場に入ると「Sunday morning♪」という歌が流れている。男女4人ずつの8人。歌い出しで、メインに歌う人がハーモニカを吹いて音を決める。舞台装置は8人が座る椅子のみ。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年5月6日
playbillにはDaveがこの作品の制作にあたって影響を受けた音楽や映像、演劇などが箇条書きされていた紙があった。 pic.twitter.com/91ZylL4f0a
Playbillに挟まっていたこの紙には、本作制作にあたってインスピレーションを受けたものが列挙されていました。
THEATREの項目の『A Chorus Line』と『Company』以外、私には馴染みのないものばかりでした。
今、少しずつネットサーフィンしてどのようなものか調べているところです。
『Octet』開演前から、観客と同じ口からキャストもふらりと入ってくるためspontaneousな始まり方。中央にある8つの円形に並べられた椅子にキャストは座る。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年5月5日
最初アカペラとは思えなかった。特に八重唱のユニゾン部分は今まで聞いたことがない音の重なり方。
今回の公演ではPlaybillにキャストの顔写真が載っていませんでした。
あらオフブロードウェイだから載っていないのかなと最初思ったのですが、こうすることで、観客と同じ口からキャストが入ってきても、観客は誰がキャストかわからないのです。
つまり、観客もキャストと同じくインターネット中毒の要素を持っていて、みんなで一緒にサポートグループに参加しているという体で始まります。
音楽ですが、アカペラとは思えない音の響き、音の重なりにとても驚きました。
八重唱だとソプラノ、アルト、テナー、バリトンがそれぞれ2人ずつという感じなのかしらと聴きながら単純に考えていました。
アカペラミュージカルといえば、記憶に新しいのが2016年ブロードウェイで上演された『In Transit』。
本作にも『In Transit』に出演していた方が数名いました。
また、キャストにはNYUのアカペラサークルの出身者が多いようです。
『Octet』Alcohol Anonymous的なミーティングに、現代の生活で陥りがちな中毒をもつ人たちが集っている。SNS、ゲーム、ポルノ、強迫性障害など。part1とpart2に分かれるけれど休憩なしで途切れない。最初はソングサイクル的に進む。8人による円形のフォーメーションは途中から崩れたり戻ったり。
— るん / Lune (@nyny1121) 2019年5月6日
まだ勉強中です。追記します。
公式サイト:
▼今回は、Signature Theatreの中にあるThe Romulus Linney Courtyard Theatreで観劇しました。 こじんまりとした濃密な空間でした。
▼Dave MalloyとAnnie Tippe、そしてキャストたちによるトークセッション