ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『音楽劇 ライムライト』2019.4.13.18:00@シアタークリエ

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『音楽劇 ライムライト』とは

チャップリンによる1952年の同名映画を基にした、2015年日本初演の音楽劇。

チャップリン家から直々に、日本に限って『ライムライト』の舞台化を許可されたという。

今回は再演で初演に引き続き、石丸幹二が主演を務める。

音楽は原作映画に用いられたチャップリンによる音楽を一部用いながら、荻野清子が編曲を含めて制作している。

演出は荻田浩一

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あらすじ

1914年ロンドン。

ミュージックホールのかつての人気者で今や落ちぶれた老芸人のカルヴェロは、元舞台女優のオルソップ夫人が大家を務めるフラットで、酒浸りの日々を送っていた。

ある日カルヴェロは、ガス自殺を図ったバレリーナ、テリーを助ける。

テリーは、自分にバレエを習わせるために姉が街娼をしていたことにショックを受け、脚が動かなくなっていた。

カルヴェロは、テリーを再び舞台に戻そうと懸命に支える。

その甲斐もあり歩けるようになったテリーは。ついにエンパイア劇場のボダリング氏が演出する舞台に復帰し、将来を嘱望されるまでになった。

かつてほのかに想いを寄せたピアニストのネヴィルトも再会する。

テリーは、自分を支え再び舞台に立たせてくれたカルヴェロに求婚する。

だが、若い二人を結びつけようと彼女の前からカルヴェロは消えてしまう。

テリーはロンドン中を探し回りようやくカルヴェロと再会する。

劇場支配人であるポスタント氏が、カルヴェロのための舞台を企画しているので戻って来てほしいと伝えるテリー。

頑なに拒むカルヴェロであったが、熱心なテリーに突き動かされ、再起を賭けた舞台に挑むが。

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キャスト

カルヴェロ 石丸幹二

テリー 実咲凜音

ネヴィル 矢崎広

ポスタント 吉野圭吾

ボダリング 植本純米

オルソップ夫人 保坂知寿 

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感想

春らしい晴天のなか、シアタークリエで、石丸幹二さん主演の『ライムライト』を観劇してきました。

予約しておいたチケットがマチネだと思い込んでいて、お昼頃劇場で受け取ったら、まさかのソワレでびっくり、というハプニングもありましたが、夜はホテルで仕事をする予定で何も約束はなかったので、無事に観劇することができました。

今後気をつけたいと思います。

▼trailerです。


『Limelight』2019 Teaser Trailer

 観劇後の感想です。

贅沢なことに、最前列センターで観劇させていただきました。

おかげで石丸さんの一挙手一投足を拝むことができました。

1月に観劇した『Love Never DIes』が頭にあったので、いきなりのコミカルなキャラクターには驚きましたが、何度も大笑いしてしまいました。

サバか何かの魚になりきった歌とか、なんだかんだ面白くて、会場そこかしこでクスクス笑いが止まりませんでした。

みんなに忘れられたり、芸人として終わったと思われたり。

カルヴェロの耳にもかつての栄光は終わったという噂は届いていますが、そんな時こそ敢えて明るく振舞ってみたりして・・・もうね、泣けます。

相手役の実咲さんは初見かなと思いますが、特に1幕のベッド上での葛藤の演技と歌が良かったなと思いました。

舞台は下手奥にバンドコーナーが設けてあって、背景セットは主に上手に置かれていました。

舞台上の街灯がロンドンが舞台であるということを教えてくれていました。

原作映画は学生時代に観たことがあるのですが、記憶がおぼろげなので、舞台との比較はできません。

すみません。

▼舞台映像


音楽劇『ライムライト』2019 PV 【舞台映像Ver.】

音楽劇ということで、ミュージカルで見られるような歌を歌う場面でお話が進んでいくことはほぼなく、劇中劇の歌以外は、登場人物がその時の感情を歌に託しているという感じでした。

テリーのテーマというのか、おそらく原作映画で最も有名な音楽ですが、これが何度も登場しますが、歌う人物によって歌詞が変わり、ある時は人生の悲哀を歌い、ある時は恋の喜びを歌う歌に変わっていたのが印象的でした。

音楽はチャップリンの雰囲気に合っているなと思う時もあるし、やや現代的すぎると感じる時もあり、といった印象。

少人数ながら、1人として欠けることができない、濃密な空間を楽しむことができました。

公式サイト:

シアタークリエ『音楽劇 ライムライト』