ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

ミューオタるんによる純粋なミュージカルブログ

『踊らん哉(1937)』Shall We Dance

f:id:urara1989:20181227221027j:image

『踊らん哉(1937)』とは

1937年公開のミュージカル映画

フレッド・アステアジンジャー・ロジャースのコンビ主演作としては7作目。

音楽はジョージ・ガーシュウィンとアイラ・ガーシュウィンの2人(ガーシュウィン兄弟)が担当しており、「誰にも奪えぬこの想い(They Can't Take That Away From Me)」がアカデミー賞歌曲賞にノミネートされた。

監督はマーク・サンドリッチ

タイトルは映画監督のヴィンセント・ミネリによるアイディアで、彼が友達であったガーシュウィン兄弟に提案した。

あらすじ

ピーター・P・ピーターズ(ペトロフ)はアメリカのバレエダンサーで、密かに古典的バレエと現代風のジャズダンスを融合させたいと思っており、パリでジェフリーの持つバレエ団のために踊り名をあげていた。

ある時、写真をふと見かけたことをきっかけに、ピーターは有名なタップダンサーのリンダ・キーンに一目惚れする。

ピーターはなんとかリンダに出会い、奮闘するが、リンダはそつない態度をとる。

パリを発つ時、ピーターに今も恋する元彼女であるデニースが訪ねてくるが、既に結婚したと話し追い払う。

パリからニューヨークへ戻る船の上で2人は再会し親しくなる。

しかしそのうちに、デニースによってピーターが秘密裏に結婚したことが噂され、船中にその噂が広まる。

人々はその結婚相手がリンダだと勘違いし、このことに怒ったリンダは船上から飛行機に乗ってニューヨークに発ってしまう。

ニューヨークに着くとすでに新聞各社は2人の結婚の噂を書き立てていた。

キャスト

ペトロフ/ピーター・P・ピーターズ フレッド・アステア

リンダ・キーン ジンジャー・ロジャース

ジェフリー・ベアード エドワード・エヴェレット・ホートン

セシル・フリントリッジ エリック・ブロア

アーサー・ミラー ジェロームコーワ

デニース・タントリン ケティ・ガリアン

ジム・モンゴメリー ウィリアム・ブリスベーン

感想

アステア&ロジャースのコンビ主演作の中でも代表的なものとして多くの方が名前を挙げる作品です。

あらすじは上記のとおり。

この時期のミュージカルコメディにありがちな男女の思い違いやすれ違いという感じで、特段新鮮味はありません。

そんな本作の魅力は、何と言ってもカーシュウィン兄弟が本作のために書き下ろした楽曲を楽しむことができることだと思います。

これらの楽曲には後のブロードウェイミュージカル『Crazy For You』に採用されているものもあるので、『Crazy For You』で馴染みのある曲が多いという方もいらっしゃるかもしれません。

例えば、受賞には至りませんでしたがアカデミー賞にノミネートされた「They Can't Take That Away from Me」はスタンダードナンバー化されている名曲です。

離婚を前提に結婚したはずなのに次第に惹かれあっている場面で、アステアが歌います。

↓「They Can't Take That Away from Me」


They Can't Take That Away from Me – Fred & Ginger in Shall We Dance 1937

英語にも方言というか発音の仕方に地域による差や個人差があり、そういった違いをいちいち気にしないでいようという「Let's Call the Whole Things Off」では、ローラースケートで踊るユニークなダンスが見られます。

ちなみに、私のこの曲との最初の出会いはメグ・ライアン主演の映画『恋人たちの予感』でした。

 ↓「Let's Call the Whole Thing Off」


Fred Astaire and Ginger Rogers - Let's Call The Whole Thing Off HQ

こちらもミュージカル『Crazy For You』に採用されている本作のタイトル曲。

どれだけロジャース演じるリンダが好きなのか想像はできますが、さすがにダンサー全員に同じマスクをつけさせると不気味だなと私は思ってしまいましたが、これもラストの演出のために必要なのだと後から気づくのでした。

でもやっぱり同じマスクのダンサーに囲まれて踊るアステアのダンスがどれだけ上手であっても、やっぱりシュールですね。 


Fred Astaire - Shall We Dance

今回もアステアのダンスは冴え渡っていました。

コンビのダンスもすっかり板についていて、見ごたえがあります。

サブシーンですが、スペルを伝えようとしてもなかなか伝えられない場面など、コメディシーンに尺が取られており、きっと当時の映画館では爆笑の渦が巻き起こっていたのだろうなと想像しながら観るのも楽しいものです。