『気儘時代』とは
アステア&ロジャースのコンビとしては8作目の共演。
2人が映画の中でキスしたのは本作が初めて。
あらすじ
精神科医のトニーは、友人のスティーヴンの頼みで彼のフィアンセであるアマンダを診察することになった。
ラジオ歌手のアマンダは、スティーヴンが再三プロポーズしているにも関わらず、全く承諾しようとしないというのだ。
トニーはアマンダの夢を解析しようとする。
アマンダは夢の中で一緒に踊っている医師はトニーだと気づき、その時はじめてトニーに恋していることに気づく。
トニーに夢の内容を聞かれたアマンダは困惑して、わざと錯乱したようなデマカセの夢を話す。
これを聞いたトニーは、アマンダは稀に見る精神疾患患者だと確信し、催眠術を使い、アマンダの本心を知ろうとする。
しかし、たまたま部屋に入ってきたスティーヴンに連れられ、アマンダは仕事のためラジオ局に行くのだが、酩酊状態で大変なことになる。
次の日、ダンスパーティーでアマンダはスティーヴンに、トニーに恋していることを伝えようとするが、スティーヴンはアマンダが自分のプロポーズを受け入れたと勘違いする。
否定するにもできないアマンダは、思い余って、トニーに自分の気持ちを打ち明けるのだが、友人を裏切らないトニーは、アマンダにスティーヴンを好きになるように、そしてトニー自身を嫌うように、催眠をかけるのだった…
キャスト
トニー・フラッグ フレッド・アステア
アマンダ・クーパー ジンジャー・ロジャース
スティーヴン・アーデン ラルフ・ベラミー
コーラおばさん ルーラ・ギア
感想
今回のアステアとロジャースは、精神科医と女性患者、という役柄。
ふむ、この関係、どこかで見たことがあるような…
あぁ、『晴れた日に永遠が見える』でもそんな関係が描かれていましたね。
『晴れた日に〜』の方が、催眠をかけることで時空を超えるので、もっとファンタジックですが。
さて、この作品は、正直そこまでスタンダードナンバー化したナンバーはありませんが、お馴染みのアステアとロジャースのダンスを存分に楽しめる内容となっています。
例のごとく、ラストの2人のダンスは見応えがあります。
Fred Astair And Ginger Rodgers the yam dance Carfree
さらに、今回特筆すべきは、アステアのゴルフをしながらのタップダンスシーンでしょうか。
この演出には、さすがアステアだわと唸ってしまいました。
やはり、返す返すも、スティーヴンかわいそう、と思ってしまいましたが、これはアステアとロジャースのための映画なのだと自分に言い聞かせながら見終わりました。
この作品は興行成績がいまいちで、アステアとロジャースの決別を決定づけたと言われています。
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