『上流社会』とは
1956年のMGMによるミュージカル映画。
1940年の映画『フィラデルフィア物語』をミュージカル映画化したもの。
音楽は、コール・ポーターによる。
グレース・ケリーの最後の映画出演作。
本作を舞台化した同名のブロードウェイ・ミュージカルが1988年初演された。
あらすじ
ニューポートの高級住宅街。
デクスターは前妻トレイシーとジョージの再婚を前に落ち着かない日々を過ごしていた。
そこに雑誌記者のマイクとリズが現れたために事態は混乱。
なんと式の前夜に、酔いつぶれたトレイシーがマイクと意気投合してしまったのだ。
その現場をデクスターが目撃したばかりか、ジョージまでもが二人の危険な関係に気付き始めて・・・
▼trailerです。
High Society Official Trailer #1 - Frank Sinatra Movie (1956) HD
キャスト
C.K.デクスター ビング・クロスビー
トレーシー・サマンサ・ロード グレース・ケリー
マイク・コナー フランク・シナトラ
リズ・インブリー セレスタ・ホルム
ジョージ ジョン・ランド
ウィリーおじさん ルイ・カーハーン
セス・ロード シドニー・ブラックマー
感想
サッチモ&シナトラ&クロスピーの組み合わせを一度に堪能できる映画も珍しいのでは。
この作品は、グレース・ケリーが女優として現役最後の出演作ということで日本でもDVD化され、名が知られていますが、内容的には基になっている『フィラデルフィア物語』に見劣りする出来です。
コール・ポーターによる音楽ではありますが、ポーターらしさが現れているのは「What a Swell Party」や「True Love」くらい。
クロスピーとシナトラのデュエットの「What a Swell Party」はなんとも楽しいナンバーです。
▼「What a Swell Party」
High Society - What a Swell Party
サッチモは冒頭のタイトルナンバーを陽気に歌い上げ、『ハロー・ドーリー!』と同じく、彼自身役として出演しています。
▼サッチモことルイ・アームストロングによる「High Society」
High Society (1956) Beginning & End with Louis Armstrong & his Band
グレース・ケリーは人気絶頂でハリウッドを後にし、モナコ公国王室に嫁ぎましたが、本作でも美しさは別格。
グレース・ケリーも一曲自身の声で歌っています。
それが、クロスピーとのロマンティックなデュエット、「True Love」です。
個人的には、共感できるシーンがほぼありませんでした。
楽曲やダンスシーンは少なく、ミュージカル映画らしさはあまり見られませんが、豪華出演陣のどなたかにでも関心のある方は一見の価値ありだと思います。
追記ですが、ロケーションが非常に見覚えがあると思ったら、『サウンド・オブ・ミュージック』の大佐のお家でした。
まさかまさかと思ったのですが、お庭といい、間取りといい、瓜二つだったので、おそらく同じお屋敷かと思います。