ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『ONCE ダブリンの街角で(2007)』Once

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ONCE ダブリンの街角で』とは

アイルランドミュージカル映画

映画の撮影前からthe swell seasonsとして活動していたミュージシャンのグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァの2人が主演し、映画のオリジナル曲の全ての作曲と演奏を行っている。

楽曲「Falling Slowly」は第80回アカデミー賞歌曲賞を受賞し、サントラは全米チャート2位、グラミー賞ノミネートと好評であった。

この映画を元に同名のミュージカルが制作され、2012年にブロードウェイで初演された。

あらすじ

ダブリンのストリートミュージシャンである30代の"男"がいつものように歌っていると、チェコ移民の花売りの"女"が"男"の歌に惹かれて近づいてくる。

"女"と"男"が音楽を通して距離を縮めていく様子が描かれていく。

キャスト

男 グレン・ハンサード

女 マルケタ・イルグロヴァ

ティミー(ドラマー) ヒュー・ウォルシュ

リード(ギタリスト) ゲリー・ヘンドリック

ベーシスト アラスター・フォーリー

エイモン ゲオフ・ミノゲ

男の父 ビル・ホドネット

女の母 ダヌシュ・クトレストヴァ

感想

ダブリンを舞台に、手持ちのラフな撮影で、音楽を通した男女の束の間の心の触れ合いが描かれています。

2人ともミュージシャンであり、下手に演技している感じがない、自然な演技で、何かドキュメンタリーを見ているような錯覚に陥りそうになるような作品です。

実際に、この作品の制作中にプライベートでも互いに惹かれあっていたという2人。

時折見られる様々な恋する表情は、演技ではなかったのかも。


Once - main trailer

アカデミー賞を受賞した「Falling Slowly」をはじめ、楽曲がとにかく素晴らしいです。

歌詞を何度も味わいながら聴きたくなります。

そして、2人の歌声が優しく、時に強く、心に響きます。

楽器店に入り、女がピアノ、男がギターで「Falling Slowly」を歌うシーンは初めて見た時鳥肌が立ちました。

I don't know you, but I need you.

この曲が最後にrepriseするときは、また違った感慨に浸ってしまいました。

この辺りを説明するとネタバレになってしまうので。

ブロードウェイでミュージカル化される時は、映画で主演した2人も制作に携わり、その年のトニー賞8部門受賞の快挙を成し遂げました。

まだ見たことがないので、いつか見たいですね。

↓ブロードウェイミュージカル『Once』のトニー賞授賞式でのパフォーマンス


The cast of Once performing at the 2012 Tony Awards