ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『シカゴ』2008.10.11. @赤坂ACTシアター

日本語版初上演となる、開幕したての「シカゴ」に、先週末行ってきました。

 

今日はちょっと時間がないので、観劇日記は、後日書きます。

 

写真を交えて、開場・開演までのようすについて、書きたいと思います。

 


 
赤坂ACTシアターのオープニング・シリーズの一環です。
ミュージカル初挑戦となる、女優の米倉涼子・歌手の河村隆一、また、宝塚退団後初のミュージカル出演となる、和央ようかさんが共演されることで注目を集めていました。

 

今回の観劇の目的は、、、
とにかく、CHICAGOという作品は、私の中で一、二を争う、大好きなミュージカル作品。
音楽が大好きで、2日に1度はB'wayキャスト版のCDを通して聴いてしまう。
音楽は、私の知っている数少ないミュージカルの中で、秀逸だと思います←超個人的見解(^^;
役者とかは正直どうでもよくて、単に日本語での初上演を記念に観ておきたかったから、今回観ました。

 

17時半開場なので、17時15分ころに劇場前に行きましたが、もう長蛇の列。
当日券の列かと一瞬思ったけれど、「チケットをお持ちのお客様~、最後尾はこちらです」と案内され、開場待ちの列だとわかりました。
待っている間に、劇場周りを撮ってみました。

 

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実際には、20分ころに開場しました。
スルスルと進み、24分ころに入場。
記念すべき赤坂ACTシアターへの第一歩!
と思ったら、「ワイン、いかがですか~?」
えぇー!!ビックリ~(@_@) スルーしました。
入場早々、商売っ気タラタラだなぁ・・・(批判じゃないです。ごめんなさい、でも率直な感想(+_+))

 

ロビー(というか、ホワイエというか)が、お祝いのお花でいっぱいで、とても狭かったです。
みなさん、身動きしづらそうでした。
プログラムも、押し合いへし合い、どうにかゲット↓

 

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まだまだ開演まで時間があったので、飾られているお花を端から見ていきました。

 

なんとまぁ、各界の著名人の方々が集結した感じでした。

 

私が見たのは、演出家の蜷川先生、参議院議員の青木幹夫さん、落語家の林家木久扇さん、ココリコのどちらかの方、脚本家の大石静さん、あと確か…寺島しのぶさん etc...

 

漫画家の萩尾望都さんの花も↓
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また、来年1月の宮本亜門演出の「ドロージー・シャペロン」でミュージカル初挑戦する、藤原紀香さんからも↓
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ほかに、来年の2月「TITANIC」の再演に主演する、松岡充さん・宝田明さんからのお花もありました。

 

とにかく、“いいとも”のテレフォンショッキングどころじゃない、ものすごい数のお花に圧倒されました。

 

人波に揉まれて疲れ果て、お手洗いを済ませて、席で大量のチラシをピラピラ見ていると、あっという間に開演の時間となりました。

 

観た率直な感想ですが、舞台版って、かなり地味なんですね。
映画版の華やかなイメージがあったので、あまりのシンプルさに、驚いてしまいました。
 
【演出・舞台装置】
舞台の半分くらいを、オケが占めていました。
オケが、舞台の背景、という感じでした。
だから、舞台の背景が監獄になったりといった、場面による背景変化は、ほぼゼロ。
唯一、フィナーレ間近の「NOWADAYS」で、上から、金ピカのビニールか何かを短冊状に細く切ったのを長く連ねた幕が上から下りてきて、それが背景となったくらい。
この金ピカの背景は、正直、しょぼすぎ、って思っちゃいました。

 

また、映画では、一貫して、同じアフリカ系アメリカ人が、進行役を受け持っています。
「この曲は、この人がこんな気持ちを込めて歌います」とかといったふうに、歌いだしの前に、これから歌う曲の説明がつくんです。
で、今回は、その進行役を、時にはダンサーのお姉さんがやったり、時には指揮者のおじちゃんがやったりと、さまざまでした。
指揮者の東洋人のおじちゃんが、「ロキシー・ハートが、献身的な夫・エイモスへの想いを歌います。」とか言っても、正直、雰囲気が出なかったり。。。
これは、しょうがないですけれど…
ちょっと、これは、作品の流れとして、痛かったです(>_<)
やっぱり、シルクハット被って、ブルーノートにいそうな、かっこいい(?)お兄さんに言ってほしかったなぁ・・・

 

 
舞台装置・道具は、、、
イスと梯子、ビリーが「ALL I CARE ABOUT IS LOVE」を歌う時に囲まれる白いふわふわの羽根、新聞・・・くらい。
本当に少なかったです。
とくに有効に使われてたのは、梯子。
「FUNNY HONEY」とか、「I KNOW A GIRL」とか歌う時に、使われていました。
梯子を使うと、脚線美がはっきり見えて、なぜかセクシーに映るんですねー!

 

照明も、四季の「55ステップス」を観たばかりの時だったので、どうしても比較してしまって、ちょっと寂しい印象を受けました。

 

マイナスな部分ばっかり言っちゃいましたけれど、ごめんなさい。

 

 
【役者について】
今回は、ミュージカル初挑戦となる、米倉さん・河村さん、宝塚元男役トップの和央さんの共演、ということが、話題でした。
役者さんに興味がないとはいえ、ちょっと個々に感想を書いてみようかと思います。
 
米倉涼子ロキシー・ハート)
 米倉さんは、幼いころからバレエをかなり本気で習っていらっしゃったから、いつかミュージカルをやってほしいなぁ、とは思っていました。
ダンスの基礎は万全なので、やっぱりダンスは、特に見劣りすることなく、本当に楽しめました。
また、「FUNNY HONEY」で、梯子に登った状態で歌う様子とか、鳥肌立っちゃいましたしww
イメージというか、雰囲気は、ロキシーそのもの、といった印象を受けました。
でも、いつものクセで、CDと比べてしまいました。
私が、いつも 聴いているCDのロキシーは、とてもハスキーな声なんです。
米倉さんの声は、かわいい向こう見ずな感じがよく表れていた声だったんですが、ロキシーの欲深さみたいなのが、あまり感じられなかった…ような気がしました。
でも、日本語初演で、イメージも掴みづらい中、さらにミュージカル初挑戦にしては、本当に素晴らしい演技で、心から拍手を送りました。

 

河村隆一(ビリー・フリン)
 やっぱり歌手さんだから、歌は本当にお上手で、ご自慢?の歌力を存分に発揮されていました。
ビリーの登場シーンの「みんな、準備はいいかー?」っていうのが、なんだかとても可愛らしく見えてしまった(失礼)。
演技は、たしかに、まだ慣れきっていない感がありましたが、とにかく歌がお上手なので、全体としては良かったかなと思いました。

 

和央ようか(ヴェルマ・ケリー)
 このヴェルマは、決してソプラノじゃなく、アルト寄りなので、やっぱり発声は、“男役”でした~。
でもでも、ところどころに登場する、ブリっ子ちゃんな声が、とても可愛かったです(^^)
ヴェルマが一番大変そうなシーン「I CAN’T DO IT ALONE」も見事に演じられていました!

 

☆H.Masuyama(メアリー・サンシャイン)
 この役って、映画には出てこないんですが、新聞記者のおばちゃんなんです。
まさか、大団円を迎える直前に、あんなことが起こるなんて・・・
これは、実際に観ないとわからない面白さですwww
 
【メイン・キャスト】
ロキシー・ハート…米倉涼子
ビリー・フリン…河村隆一
ヴェルマ・ケリー…和央ようか
フレッド・ケースリー…大澄賢也
ママ・モートン…田中利花
エイモス・ハート…金沢博
メアリー・サンシャイン…H.Masuyama
 
【基本データ】
会場:赤坂ACTシアター
入場料:12500円(S席)

 

初演版演出・振付…ボブ・フォッシー
演出(日本版)…ターニャ・ナルディーニ