ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『ライオン・キング』2018.7.7.17:30 @四季劇場夏

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『ライオンキング』とは

同名の1994年公開のディズニー映画を基にした1997年ブロードウェイ初演のミュージカル。

ブロードウェイではライオンなど主要キャストはアフリカ系アメリカ人によって演じられており、現在でも人気のロングラン作品である。

動物たちを表す独特の被り物、アフリカの言葉やダンスのモチーフなど、オリジナル演出はジュリー・テイモアによるもので、彼女はこれでトニー賞を受賞した。

日本では1998年東京初演で、今年で日本初演20周年を迎える。

あらすじ

アフリカの広大なサバンナ。

ラフィキが巡りめぐる生命の讃歌を歌いあげる中、あらゆる動物たちが、シンバの誕生を誕生を祝うためにプライドロックに集まる。

しかし、一人だけ未来の王の誕生を快く思わない者がいた。

光に満ちた王国:プライドランド全土を目の前にして、父王ムファサは息子に「サークル・オブ・ライフ(命の連鎖)」の理念を教える。

「ライオンも死ねば草となり、その草を草食動物が食べ、その草食動物をライオンが食べる。全てのものはこのめぐりめぐる偉大な生命の調和に結びついている。王としてそれを理解し、全ての生命を尊重すべきである」と。

好奇心旺盛なシンバは叔父のスカーから聞いた禁断の場所へ足を踏み入れる。

そこで待っていたのは、ライオンの支配が面白くない三匹のハイエナ。

強がるシンバだが歯が立たず、あわやという時、危機一髪で父に助けられる。

未来の王としてあるまじき勝手な振る舞いを叱る王。

しかし星空の下、王はすっかり意気消沈した息子に父として語りかける。

「過去の偉大なる王たちが、あの星からお前を見守っている。そしてお前を導いてくれるだろう。彼らはお前の中に生きているのだ」と。

しかしその裏では、ハイエナたちがライオンの王国を乗っ取ろうと陰謀を企てていた。

キャスト

ラフィキ  福井麻起子

ムファサ  宇龍真吾

ザズ  雲田隆弘

スカー  本城裕二

ヤングシンバ  丸島颯透

ヤングナラ  小林百合香

シェンジ  川良美由紀

バンザイ  松尾篤

エド  小田春樹

ティモン  布施陽由

プンバァ  福島武臣

シンバ  永田俊樹

ナラ  木内志奈

サラビ  市川友貴

感想

この日は、劇団四季の新作『恋するシェイクスピア』をマチネで観劇した後、久々に、サバンナに行ってきました。

マチソワで、ストレートプレイとミュージカルとジャンルは違えどともに四季作品と、なんとも劇団四季三昧な1日でした。

私は多くの作品を楽しみたいタイプなので、基本的に作品ごとに一度しか観ないのですが、この作品は、もう何回目だろう…少なくとも5回以上観劇しています。

実に6年以上ぶり…烏兎匆匆なり。

そして、四季劇場夏にお引越ししてからは、初めての観劇となります。

日本初演からちょうど20周年ですし、今年の3月にアメリカきら帰ってくる飛行機の中で

劇場に向かう道すがら、少し隣に目をやると、来月のオープンに向けて準備を進めるキャッツシアターが見えました。

来月のキャッツ観劇がますます楽しみになりました。

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さて、今回は、今まで観ていた一階席ではなく二階席の後方の席だったので、舞台全体を俯瞰ことができ、新たな発見も多く、また違った景色を楽しめました。

特に驚いたのはオープニング。

毎度、舞台とは違うどこかから声がするなぁと思っていたのですが、なんと、二階席下手側に俳優さんが!

ようやく長年の謎が解けました。

俳優さんは新しい存じあげない方が多い中、唯一、ザズは多分以前も拝見したことのある方、雲田さんでした。

きっとはまり役なんですね。

そして、何度観ても、親子の愛にやられてしまいますね。

初めて観た時と、時を経て現在と、感じ方がまた違うなぁと、しみじみ思いました。

今はね、すっかりお父さんの気持ちがわかるので、心が揺さぶられますね。

懐かしさと新鮮味を味わいながら、温かい感動をいただきました。

『気儘時代(1938)』Carefree

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『気儘時代』とは

1938年のRKOによるミュージカル映画

アステア&ロジャースのコンビとしては8作目の共演。

2人が映画の中でキスしたのは本作が初めて。

あらすじ

精神科医のトニーは、友人のスティーヴンの頼みで彼のフィアンセであるアマンダを診察することになった。

ラジオ歌手のアマンダは、スティーヴンが再三プロポーズしているにも関わらず、全く承諾しようとしないというのだ。

トニーはアマンダの夢を解析しようとする。

アマンダは夢の中で一緒に踊っている医師はトニーだと気づき、その時はじめてトニーに恋していることに気づく。

トニーに夢の内容を聞かれたアマンダは困惑して、わざと錯乱したようなデマカセの夢を話す。

これを聞いたトニーは、アマンダは稀に見る精神疾患患者だと確信し、催眠術を使い、アマンダの本心を知ろうとする。

しかし、たまたま部屋に入ってきたスティーヴンに連れられ、アマンダは仕事のためラジオ局に行くのだが、酩酊状態で大変なことになる。

次の日、ダンスパーティーでアマンダはスティーヴンに、トニーに恋していることを伝えようとするが、スティーヴンはアマンダが自分のプロポーズを受け入れたと勘違いする。

否定するにもできないアマンダは、思い余って、トニーに自分の気持ちを打ち明けるのだが、友人を裏切らないトニーは、アマンダにスティーヴンを好きになるように、そしてトニー自身を嫌うように、催眠をかけるのだった…

キャスト

トニー・フラッグ  フレッド・アステア

アマンダ・クーパー  ジンジャー・ロジャース

ティーヴン・アーデン  ラルフ・ベラミー

コーラおばさん  ルーラ・ギア

感想

今回のアステアとロジャースは、精神科医と女性患者、という役柄。

ふむ、この関係、どこかで見たことがあるような…

あぁ、『晴れた日に永遠が見える』でもそんな関係が描かれていましたね。

『晴れた日に〜』の方が、催眠をかけることで時空を超えるので、もっとファンタジックですが。

さて、この作品は、正直そこまでスタンダードナンバー化したナンバーはありませんが、お馴染みのアステアとロジャースのダンスを存分に楽しめる内容となっています。

例のごとく、ラストの2人のダンスは見応えがあります。


Fred Astair And Ginger Rodgers the yam dance Carfree

 さらに、今回特筆すべきは、アステアのゴルフをしながらのタップダンスシーンでしょうか。

この演出には、さすがアステアだわと唸ってしまいました。


Fred Astaire

やはり、返す返すも、スティーヴンかわいそう、と思ってしまいましたが、これはアステアとロジャースのための映画なのだと自分に言い聞かせながら見終わりました。

この作品は興行成績がいまいちで、アステアとロジャースの決別を決定づけたと言われています。