ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『TENTH』2018.1.16.18:30 @シアタークリエ

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『TENTH』とは

シアタークリエ10周年記念公演。

第一部にクリエで今まで上演された作品の中から一作をダイジェストで上演し、第二部にクリエで今まで上演された作品の楽曲がランダムに歌われるガラコンサート。

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キャスト

<第一部『ニューブレイン』>

石丸幹二

マルシア

畠中洋

樹里咲穂

初風諄

赤坂泰彦

本間ひとし

伊礼彼方

中村百花

五大輝一

<第二部>

石丸幹二

伊礼彼方

藤岡正明

田代万里生

村井良大

高垣彩陽

田野優花

古田一輝

東山光明

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感想

行かないと言っておきながら、やっぱり石丸さんに会いたくて行ってきました。

『ニューブレイン』は2009年公演を見たことがあって、ナンバーを聴いてとても懐かしくなりました。

いい曲だったなぁ。

ニューヨークを舞台に、売れないミュージカル作曲家が突然脳動静脈奇形に倒れ、手術を受けて家族や恋人の助けもあり一命を取り留めるまでを描いた作品です。

個人的にはアルゴミュージカル時代から知っている中村百花さんのエッジの効いた歌声を聴いて、心からエールを送りたくなりました。

お久しぶりのマルシアさんのChange も良かったなぁ。

第二部はハンドマイクを持って歌い、一曲歌い終わるごとに、曲への思い入れなどの喋りが入るスタイル。

忘れないうちに第二部に歌われた曲をば。

『GOLD』より

「翼を広げて」

「天使の園」

『アンナカレーニナ』より

「We Were Dancing」

『ブラッドブラザーズ』より

「長い長い日曜日」

「言わない気持ち」

「あいつに」

この森で、天使はバスを降りた』より

「この森こそ」

『きみはいい人チャーリーブラウン』より

「The Kite」

「Beethoven Day」

「Happiness」

ああどうしよう全部思い出せない。けど、こんな感じ?←修正しました。

『ブラッドブラザーズ』はウエストエンドで見たことがあったので、日本語の訳を聞いて納得しました。

ちょっと『ふたりのロッテ』風なのかなと思ったり。

藤岡&田代の7歳コンビが可愛くて笑えました。

それにしても初対面が裸にバスローブとは!!

YGCBのキャストのみなさんが、なんだろう、もうhappinessそのもので、幸せでしたー。

村井良大さんマーク以来でしたが、やっぱり好きだなー。

彼は、坂本九さん、小堺一機さんの系譜を受け継ぐ立派なチャーリーですよ。

YGCB観に行けばよかったと激しく反省。

伊礼さんの不倫トークに始まり、田代万里生さんにその不倫バトンが渡されるという思わぬ展開 笑。

一度観たことがある作品、一度も観たことがない作品、聞いたこともなかった作品、海外で観た作品…

様々でしたが、「ああやっぱり、いい作品だ」「こんな作品あったんだ、次の機会にまた観よう」というような感想がぽんぽん胸から飛び出ました。

クリエさんができて、今まで帝劇クラスまでいかないオフブロードウェイクラスの作品が積極的に日本に輸入されてきましたね。

クリエでプロデューサーなど務められてる小嶋麻倫子さんにお会いしたのが昨日のことのよう。

私は結局、舞台演出の道には行かなかったけれど、一生ミュージカルファンを続けます。

これからも有名無名に捉われず、良作たちを私たちにプレゼントしてください。

嗚呼、やっぱりミュージカル大好き♡

 

『ONCE ダブリンの街角で(2007)』Once

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ONCE ダブリンの街角で』とは

アイルランドミュージカル映画

映画の撮影前からthe swell seasonsとして活動していたミュージシャンのグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァの2人が主演し、映画のオリジナル曲の全ての作曲と演奏を行っている。

楽曲「Falling Slowly」は第80回アカデミー賞歌曲賞を受賞し、サントラは全米チャート2位、グラミー賞ノミネートと好評であった。

この映画を元に同名のミュージカルが制作され、2012年にブロードウェイで初演された。

あらすじ

ダブリンのストリートミュージシャンである30代の"男"がいつものように歌っていると、チェコ移民の花売りの"女"が"男"の歌に惹かれて近づいてくる。

"女"と"男"が音楽を通して距離を縮めていく様子が描かれていく。

キャスト

男 グレン・ハンサード

女 マルケタ・イルグロヴァ

ティミー(ドラマー) ヒュー・ウォルシュ

リード(ギタリスト) ゲリー・ヘンドリック

ベーシスト アラスター・フォーリー

エイモン ゲオフ・ミノゲ

男の父 ビル・ホドネット

女の母 ダヌシュ・クトレストヴァ

感想

ダブリンを舞台に、手持ちのラフな撮影で、音楽を通した男女の束の間の心の触れ合いが描かれています。

2人ともミュージシャンであり、下手に演技している感じがない、自然な演技で、何かドキュメンタリーを見ているような錯覚に陥りそうになるような作品です。

実際に、この作品の制作中にプライベートでも互いに惹かれあっていたという2人。

時折見られる様々な恋する表情は、演技ではなかったのかも。


Once - main trailer

アカデミー賞を受賞した「Falling Slowly」をはじめ、楽曲がとにかく素晴らしいです。

歌詞を何度も味わいながら聴きたくなります。

そして、2人の歌声が優しく、時に強く、心に響きます。

楽器店に入り、女がピアノ、男がギターで「Falling Slowly」を歌うシーンは初めて見た時鳥肌が立ちました。

I don't know you, but I need you.

この曲が最後にrepriseするときは、また違った感慨に浸ってしまいました。

この辺りを説明するとネタバレになってしまうので。

ブロードウェイでミュージカル化される時は、映画で主演した2人も制作に携わり、その年のトニー賞8部門受賞の快挙を成し遂げました。

まだ見たことがないので、いつか見たいですね。

↓ブロードウェイミュージカル『Once』のトニー賞授賞式でのパフォーマンス


The cast of Once performing at the 2012 Tony Awards