ミュージカルは終わらない Musicals won't be over.

舞台ミュージカルを中心とした、ミュージカル映画、演劇、オペラに関するブログ

『ウエストサイド物語(1961)』West Side Story

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『ウエストサイド物語』とは

1961年公開のアメリカのミュージカル映画

1957年にブロードウェイで初演されたミュージカルを映画化したもの。

代表的なミュージカル映画であり、多くの著名人にも影響を与えた作品として知られる。

音楽はレナード・バーンスタイン、作詞は若き日のスティーブン・ソンドハイムによる。

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あらすじ

アメリカ人非行グループであるジェット団とプエルトリコからの移民の非行グループであるシャーク団は広場の占有権を巡ってライバル関係にあった。

ジェット団のリーダーであるリフは、体育館でのダンスパーティーで、シャーク団に決闘を申し込むことに決める。

リフは決闘には、ジェット団の元リーダーであり、無二の親友であるトニーが適役であると仲間に話す。

トニーは既に不良から足を洗い、ドックのドラッグストアで働いていた。

リフからの誘いを受け、ダンスパーティーに行ったトニーは、そこでマリアと出会い恋に落ちる。

しかし、マリアはシャーク団のリーダーであるベルナルドの妹だった。。。

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キャスト

マリア ナタリー・ウッド(歌声はマーニ・ニクソン

トニー リチャード・ベイマー

ベルナルド ジョージ・チャキリス

アニタ リタ・モレノ

リフ ラス・タンブリン

ドック ネッド・グラス

シュランク警部補 サイモン・オークランド

クラプキ巡査 ウィリアム・ブラムリー

ダンスホールの指導員 ジョン・アスティン

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感想

中学時代、出身高校のある部活の定期公演のウエストサイド物語を見て、絶対にその高校でミュージカルをやろうと思って受験勉強をしたのを覚えています。

女子校だったので、宝塚風で女性が男役を演じていたのですが、トニー役をされていた先輩の「マリア」が忘れられません。

最近、ブルーレイボックスを購入して改めて観ましたが、今から半世紀以上前の映画だとは思えません。

音楽、ダンス、演技、キャスティング、演出、どれをとっても秀逸です。

今回見直して思ったのは、夜間の演出。

この物語はたった2日間の出来事を描いたもの。

メインイベントであるトニーとマリアの出会いや「トゥナイト」、決闘など、全て夜間に行われています。

そのため、夜の情景では不自然にならない照明がとても難しいと思うのです。

特に「マリア」の場面で顕著ですが、レンガ状の石が敷き詰められている通りを歩くシーンで、敷石に光を当てて間接的に明るくする手法を取っていて、とても印象的でした。

以前見たときは当たり前だと思っていたシーン一つ一つが、よく錬られていると感じたり、見る年齢によって色々な受け取り方ができる奥深い作品ですね。

また、プエルトリコ系役のキャストが美形揃い。

ジョージ・チャキリス、リタ・モレノナタリー・ウッド

思わず、見とれてしまいました。

多くのミュージカル映画の例にもれず、本作でも歌声の吹き替えが行われています。

ナタリー・ウッドの吹き替えは、『マイ・フェア・レディ』のオードリー・ヘップバーンなどを担当したことで有名なマーニ・ニクソンです。

ナタリー・ウッドは自分の歌声が吹き替えられることはつゆ知らず撮影に臨んでいたそうで、撮影終了後、吹き替えの話を聞いて激怒したそうです。

このことで、ナタリー・ウッドは次のミュージカル映画出演作『ジプシー』で、自分の歌声を披露していますが、この作品は残念ながら日本でDVD化されていません。

映画中、何回も出てくる「Beat it!」。

「くたばれ!」とか「うせろ!」とかいう意味ですが、マイケル・ジャクソンの「Beat it!」はここから来ているとか。

他にも、いろいろ書きたいことがあるので、随時書き足していこうと思います。


West Side Story-Tonight

 

『メリー・ポピンズ(1964)』Mary Poppins

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メリー・ポピンズ』とは

トラヴァースによる『メアリー・ポピンズ』を基にした1964年公開のディズニーによるミュージカル映画

実写とアニメーションが合成されている。

トラヴァースはこの映画の製作をなかなか承諾しなかったが、ディズニーによる必死の説得で最終的には了承した様子は、トム・ハンクス主演の『ディズニーの約束』に描かれている。

ジュリー・アンドリュースは本作でアカデミー主演女優賞を受賞しており、現在に至ってもディズニー映画で唯一アカデミー主演女優賞のノミネートされた人物である。

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あらすじ

1910年、ロンドンに住むバンクスは厳格な銀行家、またその妻は女性参政権運動に夢中で、子育ては全てナニー任せだった。

新しいナニーを探すバンクスのところに、2人の子どもたちジェーンとマイケルがやってきて、優しくて親切で面白いナニー募集の広告を書いて見せるが、バンクスはその広告を暖炉に放り込んでしまう。

広告は風とともに煙突を上り、空を舞い、メリー・ポピンズの元に届くのだった。。。

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キャスト

メリー・ポピンズ ジュリー・アンドリュース

バート ディック・ヴァン・ダイク

ジョージ・バンクス デヴィット・トムリンソン

ウィニフレッド・バンクス グリニス・ジョンズ

ジェーン・バンクス カレン・ドートリス

マイケル・バンクス マシュウ・ガーバー

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感想

言わずもがな、大好きな作品です。

ディズニーによるアニメーションと実写の合成による色褪せないファンタジックな世界観、シャーマン兄弟による愉快な楽曲、ジュリー・アンドリュースディック・ヴァン・ダイクの秀逸の歌と演技。

絵本の中から飛び出してきたとは、まさにこのこと。

どの角度から切っても一級品です。

かえすがえす思うのは、この作品を子どものことに見ていたなぁということ。

私が初めて見たのが中学入学後だったので、きっと幼い頃に見ていたら、ジュリーアンドリュースにナニーしてほしい!と真剣に思っていたはず。

ジュリー・アンドリュースが可愛い!そして美しい歌声!さらに衣装がお似合い!

「Chim Chim Cherrie」「Spoonful of Sugar」「Supercalifragilisticexpialidocious」「Feed the Birds」など印象に残る楽曲は、ディズニーランドでよく耳にするものが多いです。

特に「Supercali〜」は中学時代、大好きで全部英語歌詞を暗記して歌っていました。

この曲で-ociousの単語をたくさん覚えたなぁ。

奇遇にも、『マイ・フェア・レディ』と同じ年の公開。

マイ・フェア・レディ』はジュリーがブロードウェイで主演して大ヒットした作品でしたが、映画化にあたっては、オードリー・ヘップバーンが主演することに。

これに対してジュリーは相当悔しがったといいます。

しかし、その悔しさをバネに本作ではアカデミー主演女優賞を受賞するに値する素晴らしい演技を披露しました。

思い入れの強い作品なので、これからも随時感想を更新していきたいと思います。


Mary Poppins (1964): Trailer HQ